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限られた時間を自分らしく生きる

治癒が難しい状態になったときでも、限りある時間を自分らしく過ごすために、どのような備えや心構えが必要なのか、前もって知っておくことが大切です。

限られた時間でも自分らしく生きる

限られた時間——いわゆる終末期をどのように過ごすのかは、人それぞれです。「最期まで自分らしく生きる」ことが大切ですが、実際にその場面に直面すると、考えなければならない問題が、いろいろ起こってくるのが現実です。

 「これからどのような治療を続けていくのか、また、苦痛を和らげる治療をどのように行うのか」「今後、どのくらいの費用がかかるのか」「残された家族の生活はどうするのか」等々、自分で決断したり、対応しなければならないことはたくさんあります。治癒が難しい状態になったときは、このような状況に置かれるということを、あらかじめ思い描いておくことも必要です。

自分らしい選択をするための大切な準備

限られた時間の中で、「自分らしい選択」をするためには、2つの大切な準備があります。

1つは、治療が一段落したときに、治癒を期待することが難しくなったときの状況を想定し、そのときに自分はどうするのか、どう過ごしたいのかを考えておくことです。

もう1つは、限られた時間を自分らしく過ごすには、周りの支援が欠かせないため、家族や友人など、自分の意思を理解して支えてくれる人々と普段からよく話し合っておくことが大切になります。

これからの過ごし方について、周りの人と一緒に「協力態勢」を組んでいくために、できれば状態の安定しているときから、終末期を支えてくれる家族や友人と、そのときの過ごし方について話し合っておくとよいでしょう。

終末期になると、家族や友人あるいは医療者の思いが先走りしてしまったり、これまでの生き方とは違うことを求められるようなことがあるかもしれません。ある程度のことについて事前に話し合っておくことで、自分の希望に沿った納得のいく時間を過ごすことができるでしょう。

専門家の力や支援の仕組みをうまく活用する

担当医、緩和ケア医、看護師、ソーシャルワーカーなどといった専門家の力は、強力な味方になります。

専門家のよいところは、同じような悩みを持った患者さんや家族について、より多くの経験があり、さまざまな情報を持っていることです。医学的なこと、心理的なこと、経済的なことなど、状況を把握して問題を整理する力にもたけています。さらに専門家は、家族の支援も行ってくれます。終末期になると家族には、「介護の担い手」「患者さんの相談相手」「医療者との調整役」などといった、たくさんの役割が求められます。多くの家族は、これらの役割を懸命に果たそうとしますが、家族も大きな不安を抱えていますし、自身の生活を調整する必要もあり、誰かの支援が必要です。このようなとき専門家の力は頼りになるでしょう。

どのような専門家の力を借りることができるのかについては、がん相談支援センターに相談すれば紹介してもらえます。必要となる前に、あらかじめ調べたり確認しておくと、いざというときに役に立つでしょう。
ちょっと先の目標や夢を持って、生き抜く
自分のがんが治らない、そして予後が悪いと診断されたとき、目の前に大きな鉄の扉が下ろされたような気持ちになりました。

受け入れることは容易ではなく、夢を見ているような、他人事のような感覚からなかなか抜け出せずにいました。

そして、その扉まではどれくらい時間があるのか、そんなことばかりを考え、できることをできるうちに……と自分がいなくなったときのことにばかり考えていました。

しかし、あるとき、「死に支度」ばかりしている自分に気がついたのです。

「まだ自由に動ける身体がある」「まだ何だってできる」そう思うと気持ちが少し楽になり、「できるだけ普段通りの生活をしよう」と思うようになってきました。もちろん、長期計画は持てませんが、ちょっと先の目標や夢を持って暮らしていくことが鉄の扉を少しずつ向こうに押しているような気がしています。そして今は「生き抜く」ということを自分への目標として生活しています。
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