TOP  > 療養生活のためのヒント  > 排泄(はいせつ)とトイレのヒント

排泄(はいせつ)とトイレのヒント

排便や排尿といったトイレのことは、ひとりで悩むことが多い問題です。けれども、きちんと管理することで快適な日常生活を送ることができます。

排便のトラブルと対策

下痢では便に含まれる水分がふえ、泥状あるいは液状に近い便になります。一方、便秘の症状は便の回数が減少したり、便が固くなる、うまくいきめない、スッキリしない感じが残る、などが挙げられます。

下痢や便秘は、胃や大腸など消化器がんの手術の後、薬物療法(抗がん剤治療)を行っている間、モルヒネなどオピオイド鎮痛薬の痛み止めを使うときなどに起こりやすい症状ですが、それ以外でも食事や水分の制限で食事のとり方が変わったり、安静にしている時間が長いために体を動かす時間が減ることも原因になります。

こうした排便の問題は、規則正しい生活や無理のない範囲で体を動かすこと、腹部のマッサージ、十分な水分、食べ物の選び方などで、ある程度軽減することができます。薬をあらかじめ使うことで症状を軽くすることもできます。我慢しないで、担当医に相談してみましょう。

また、毎日の生活の中で、便の回数や色・硬さ・においなど、排便と便の様子の変化を確認するようにしましょう。何を食べたときにどんな便が出るのか、ある程度わかると対処しやすくなります。体調の変化にいち早く気付くきっかけになることもあります。

排尿の変化のこと

尿の状態は、がんを含めた病状の変化だけではなく、薬による影響、体調によっても変動します。排尿の回数や量がふえる、あるいは減る、いつもトイレに行きたい感じがある、スッキリしない感じが残る、急に尿が出なくなった、急に濁ったり赤くなった、といった変化について、担当医や看護師に伝えられるようにしておきましょう。

腎臓(じんぞう)、膀胱(ぼうこう)、前立腺などの泌尿器のがんでは、泌尿器科の医師が排尿の状態を調べていることが多いのですが、ほかのがんであっても尿の状態が気になることは少なくありません。特別なこと、恥ずかしいこととは思わないで、相談してみましょう。
下痢の予防と対策
  • 体を休める(安静)。
  • おなかを温める。
  • きつい服やベルトでおなかをしめ付けない。
  • 水分をしっかりとる(スポーツドリンクなどは、電解質の補正に有効)。
  • 食物繊維が少なくて消化がよく、栄養価の高いものをゆっくり食べる(食事の内容については栄養士とも相談しましょう)。
  • 失禁が心配なときは小さめのパッドを当てておく。ただし、下痢便は酸性が強く皮膚がただれやすくなるので、汚れたパッドはすぐに交換したり、トイレットペーパーで強くこすらず温水洗浄便座を使用する。
  • 精神的なストレスをため込まない。
◆脱水症状(めまい、ふらつき、尿の量が少ないなど)がある、1日4~6回以上の激しい下痢がある、下痢が3~4日以上続く、熱がある、便に血液が混じったり腹痛が強いときには担当医への相談が必要です。
便秘の予防と対策
  • 朝起きたら多めの水をのむ。
  • できるだけ規則正しく食事(特に朝食)をとる。
  • なるべく朝食後にトイレに行き、排便の習慣をつける。
  • ヨーグルト、チーズなど腸内の細菌バランスを整える乳酸製品をとる。
  • 無理のない範囲で体を動かす。
  • きつい下着は避ける。
  • おなかをマッサージする(「の」の字を書くように右回りにマッサージ)。
  • おなかを冷やさないように注意する。
  • 精神的なストレスをため込まない。
◆しばらくの間便が出なかったり、おなかが張った感じや腹痛や吐き気が強い場合には、担当医への相談が必要です。医療機関に連絡しましょう。

人工肛門と人工膀胱について

大腸や婦人科のがんなどで、肛門から排便することができない場合は、おなかに肛門の代わりとなる便の出口をつくります。これを人工肛門(消化管ストーマ)と呼びます。人工肛門では自分の意志で便を出したり我慢することができなくなるため、専用の袋(ストーマ装具)を装着し、そこに便をためて捨てます(灌注(かんちゅう)式排便方法といって、専用の浣腸用具を使って、1~2日に1回の排便にコントロールする方法もあります)。また泌尿器のがんで膀胱や尿道を通る尿の通り道を確保できないときには、人工膀胱(尿路ストーマ)がつくられ、おなかに尿の出口をつくります。いつも少しずつ尿が出ているようになるので、専用の袋を装着することなどで管理します。

ストーマの管理方法や必要な装具の入手方法は入院中に担当医や看護師などから説明があり、外来でも相談に応じてくれます。装具は数多くの種類が販売されていますので、自分に合うものを見つけましょう。また、永久にストーマを造設することになった場合には、状況により身体障害者(1級、3級、4級)に認定され、いろいろな公的支援を受けることができます。相談してみましょう。

ストーマを造設していても、入浴、仕事、外出、スポーツ、旅行、性生活など、工夫次第で手術前とほとんど同じ生活を送ることができます。ストーマの形が変わったり、周辺の皮膚がひどくかぶれたとき、人工肛門の場合に下痢や便秘が続く、人工膀胱の場合に尿が出ない、血尿、尿が濁るなど、気になる症状が現れたら担当医に相談しましょう。

参考になるウェブサイト

ストーマの基礎知識、ストーマ外来のある医療機関一覧や、オストメイト対応のトイレ(ストーマのある人のための設備が整ったトイレ)の情報を検索できます。
  • 「がん情報サービス」
「大腸がん手術後のストーマケア」 ganjoho.jp に日常生活での留意点などの情報があります。
関連情報
アンケートにご協力ください
よりよい情報提供を行うために、アンケートへの協力をお願いいたします。
簡単な7問ほどのアンケートですので、ぜひ、ご協力ください。
アンケートページへ
前のページへ次のページへ
用語集
このページの先頭へ