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【多職種向け】 2017年

多地点合同メディカル・カンファレンス[2017-第15回]

(国立がん研究センター中央病院発信)
司会 国立がん研究センター中央病院 骨軟部腫瘍科 希少がん対策室 川井 章

悪性腫瘍領域で免疫チェクポイント阻害薬の開発は進み、わが国においても悪性黒色腫、非小細胞肺がん、腎細胞がん、ホジキンリンパ腫、頭頚部がんに処方が可能となっている。
様々な疾患領域で企業主導治験を中心に免疫チェックポイント阻害薬の臨床開発は続き、臨床試験の結果次第では有効性が認められ臨床的位置づけが期待できる疾患領域で今後も承認されることが期待される。免疫チェックポイント阻害薬の希少がん領域への臨床導入に向け、医師主導治験を展開し臨床開発を行っている研究者に各研究を紹介していただく。

1.胸腺がんに対する免疫チェックポイント阻害薬の治療開発

国立がん研究センター中央病院 呼吸器内科 堀之内 秀仁

胸部の代表的希少がんである胸腺上皮腫瘍に対して国内で保険適応を取得している薬剤は存在しない。「胸腺癌、胸腺腫に対する抗PD-1 抗体ニボルマブ適応拡大のための研究(代表者:堀之内秀仁、AMED平成27年度革新的がん医療実用化研究事業)」では、胸腺上皮腫瘍の中でも特に悪性度の高い胸腺がんを対象に、ニボルマブを用いた医師主導治験を実施している。本試験を中心に、胸腺がんに対する治療開発の現状、今後の方向性について報告する。

2.胞巣状軟部肉腫及び明細胞肉腫における免疫チェックポイント阻害薬の臨床開発

国立がん研究センター中央病院 乳腺・腫瘍内科 西川 忠曉

がん領域Clinical Innovation Network事業による超希少がんの臨床開発と基盤整備を行う総合研究(代表者:米盛 勧:AMED:H28年度臨床研究・治験推進研究事業)においては、治療選択肢の乏しくアンメットメディカルニーズの高い胞巣状軟部肉腫及び明細胞肉腫を対象にニボルマブを用いた医師主導治験を現在、全国4施設で実施している。本医師主導治験の取り組みや研究開発の目指す目標を紹介する。

3.治療抵抗性胚細胞腫に対する免疫チェックポイント阻害薬の治療開発

筑波大学 腎泌尿器外科 西山 博之

胚細胞腫では1次化学療法と外科的切除による標準治療が確立しているが、2次化学療法以降の治療に抵抗性を示す症例に対する標準治療はない。我々は治療抵抗性胚細胞腫に対する新規治療法を開発することを目標として、抗PD-1阻害薬であるニボルマブを用いた医師主導臨床治験を全国7施設において実施している。本試験を中心に、胚細胞腫に対する国内外での標準治療と治療開発の現状について報告する。

4.小児難治性固形腫瘍およびホジキンリンパ腫における免疫チェックポイント阻害薬の臨床開発

国立がん研究センター中央病院 小児腫瘍科 荒川 歩

小児悪性固形腫瘍に対しては、ほとんど新規の分子標的薬の開発が進んでおらず、再発例に対する治療選択肢は少ない。現在、小児難治悪性固形腫瘍およびホジキンリンパ腫を対象にニボルマブの医師主導第I相治験を実施している。本医師主導治験の概要および小児におけるニボルマブの臨床開発の目標を紹介する。

更新・確認日:2023年08月30日 [ 履歴 ]
履歴
2023年08月30日 ビデオを削除いたしました。
2017年11月21日 ビデオ(非公開)を掲載しました。
2017年10月05日 抄録を更新しました。
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