| 日時 | : | 2008年10月16日(木) 16:30〜18:00 |
| テーマ | : | がん抑制遺伝子p53の血中抗体の臨床的意義 |
| 司会 新潟県立がんセンター新潟病院 内科 加藤俊幸 |
| がんの分子標的治療のひとつとしてp53抗体療法が注目されている。発がん過程においてがん抑制遺伝子p53の変異や欠失によりアポトーシスを抑制されることが、がん発生とその後の進展や再発に関与しているとされている。がんの早期からp53の変異が高率に生じ、発がんへの過程やその後の進展に関与し抗がん剤感受性関連因子としても注目され、免疫組織学的に検討されてきた。近年、血中抗体の測定が可能となり、大腸がんや食道がんにおける検討が進み、昨年秋には保険収載となった。術前術後に測定する有効性から多発がん、重複がん、抗がん剤感受性との関連および、その臨床的意義について検証し臨床に役立てたいと考える。 |
| 1. 新規腫瘍マーカー「血清p53抗体検査」の臨床試験成績について −食道がん・大腸がんを中心として− (ビデオを見る) |
| 千葉県立がんセンター 消化器外科 島田英昭 |
| がん細胞のp53異常タンパクによって惹起される血清中IgG抗体を検出する「血清p53抗体検査」が平成19年11月1日に、新規の腫瘍マーカーとして「食道がん」「大腸がん」「乳がん」に対して保険適応となった。臨床試験の結果では、陽性率では、頭頸部がん、食道がん、大腸がん、子宮がんが25%以上であり、乳がん、肺がんは、20%をやや下回る陽性率であった。Stage Iでも陽性症例を認めることが特長である。 |
| 2. 大腸がん手術例における血清p53抗体の有用性 (ビデオを見る) |
| 新潟県立がんセンター新潟病院 外科 瀧井康公 |
| 大腸がん手術例において血清p53抗体を測定し、その有用性を検討した。2002年3月から2004年12月までの大腸がん手術症例450例について検討した。p53抗体、CEA、CA19-9を測定し比較した。p53抗体の陽性率は全体で20.7%、Dukes AではCEAより陽性率が高かった。根治術後もp53抗体値が下降しない症例の多くは再発を認めた。術前p53抗体陽性例は陰性例に比べ予後不良だった。以上からp53抗体は腫瘍マーカーとして有用であると考えられる。 |
| 3. 胃がんにおける血清p53抗体の検討 (ビデオを見る) |
| 新潟県立がんセンター新潟病院 内科 加藤俊幸 |
| がん抑制遺伝子p53の変異や欠失によりアポトーシスを抑制されることが、がんの発生と進展に関与している。胃がんにおいてもp53の変異によるH.pylori感染性胃炎から発がんへの過程やその後の進展への関与も注目されている。胃がん患者における血清p53抗体を測定し、臨床病理学的因子との関連性を検討するとともに、切除後および除菌療法前後の変動について検討した。 |