急性骨髄性白血病 基礎知識:[がん情報サービス]
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急性骨髄性白血病(きゅうせいこつずいせいはっけつびょう)

更新日:2015年05月20日 [ 更新履歴 ]    掲載日:2006年10月01日
更新履歴
2015年05月20日 タブ形式に変更しました。「造血器腫瘍診療ガイドライン 2013年版」「造血器腫瘍取扱い規約2010年3月(第1版)」より内容を更新しました。
2006年10月01日 掲載しました。

1.急性骨髄性白血病とは

血液中には赤血球白血球血小板などの血液細胞があり、骨の内部にある骨髄(こつずい)で血液細胞のもととなる造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)から増殖しながら分化(未熟な細胞が成熟した細胞になること)してつくられます。造血幹細胞は、骨髄系幹細胞とリンパ系幹細胞に分かれ、前者からは赤血球、血小板、白血球の一種である顆粒球(かりゅうきゅう)単球に分化し、後者からはBリンパ球、Tリンパ球、NK細胞などのリンパ球に分化します(図1)。

急性骨髄性白血病(AML:Acute Myeloid Leukemia)は、このような血液をつくる過程の未熟な血液細胞である骨髄芽球に何らかの遺伝子異常が起こり、がん化した細胞(白血病細胞)が無制限に増殖することで発症します。
図1 造血幹細胞から血液の分化について
図1 造血幹細胞から血液の分化について

●急性前骨髄球性白血病(APL:Acute Promyelocytic Leukemia)とは

急性骨髄性白血病の一種で、前骨髄球ががん化する白血病です。15番染色体と17番染色体の転座[t(15;17)]と呼ばれる染色体異常が特徴で、この異常により、白血球が分化、成熟できなくなり、骨髄や末梢血中で前骨髄球が増加します。前骨髄球は、トロンボプラスチンという血液の凝固に関連する物質と似た性質を持っているため、他の急性白血病に比べ非常に出血を起こしやすい特徴があり、以前は最も治りにくい白血病の1つでした。しかし、血液の凝固を抑えるビタミンAの1つであるオールトランス型レチノイン酸(ATRA:All-trans Retinoic Acid)が用いられるようになり、治療成績が改善しました。

2.症状

急性骨髄性白血病は、病状の進行が速いため、急に症状が出現する場合が多く、早期の診断と速やかな治療の開始が重要です。

症状が起こる原因は大きく2つに分類され、骨髄で白血病細胞が増加することによって、造血機能が低下し、正常な血液細胞がつくれないために起こる症状と、白血病細胞が臓器に浸潤(しんじゅん)することで起こる症状があります(表1)。
表1 急性骨髄性白血病の主な症状
原因 主な症状
造血機能の障害 赤血球減少 (貧血)息切れ、動悸、倦怠感など
白血球減少 (感染)発熱など
血小板減少 (出血)あざ、赤い点状の出血斑、鼻血、歯ぐきからの出血など
白血病細胞が臓器に浸潤 肝臓や脾臓の腫れ お腹が張る、腹部の腫瘤・痛み
歯肉腫脹 歯ぐきの腫れ・痛み
骨痛 腰痛、関節痛
髄膜への浸潤 頭痛

3.原因

染色体や遺伝子の異常が原因の急性前骨髄球性白血病や、過去に化学療法(抗がん剤治療)や放射線治療を受けた後に発症する二次性白血病以外は、明らかな原因は不明です。放射線や化学物質などが要因になるといわれていますが、まだ十分に解明されていません。発症頻度は10万人に2~3人で、発症率は年齢が高くなるにつれて増加します。
【参考文献】
  1. 日本血液学会編:造血器腫瘍診療ガイドライン 2013年版;金原出版
  2. 日本血液学会、日本リンパ網内系学会編:造血器腫瘍取扱い規約 2010年3月 第1版;金原出版
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