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大腸がん(だいちょうがん)

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更新日:2016年01月06日 [ 更新履歴 ]    掲載日:1997年09月22日
更新履歴
2016年01月06日 「表1 大腸がんの病期分類」「図6 大腸がんの深達度」を追加しました。「図5 大腸壁の解剖図」を変更しました。
2012年10月26日 更新履歴を追加しました。タブ形式に変更しました。
2011年11月09日 内容を更新しました。

1.検査

大腸がんが疑われると大腸内視鏡検査を行い、がんかどうかの確定診断を行うのが主な流れです。

がんのある部位や広がりを調べるためには、直腸診や注腸造影(ちゅうちょうぞうえい)検査、CT検査やMRI検査、超音波検査などを行います。

1)直腸検診

指を肛門(こうもん)から直腸内に挿し込み、しこりや異常の有無を指の感触で調べます。

2)注腸造影検査

図2 注腸造影検査の様子
注腸造影検査
検査の前日に検査食を食べ腸内をきれいにしてから、バリウムと空気を肛門から注入し(図2)、X線写真を撮ります。この検査でがんの正確な位置や大きさ、腸の狭さの程度などがわかります。

3)大腸内視鏡検査

図3 大腸内視鏡検査の様子
大腸内視鏡検査
肛門から内視鏡を挿入し、大腸の内部を直接見て、がんが疑われる場所の病変の範囲や深達度(しんたつど)用語集アイコンを調べる検査です(図3)。病変があれば組織を採取して生検を行い、病理検査で詳しく調べます。良性のポリープや早期の大腸がんがある場合は、検査を行うときに同時に切除することもあります。
【大腸内視鏡検査について、さらに詳しく】
先端にレンズとライトの付いた内視鏡を肛門から挿入して、直腸から盲腸までの大腸全体を詳しく調べます。ポリープなどの病変が発見された場合は、組織を採取して(生検用語集アイコン)悪性か良性かを鑑別したり(病理検査・病理診断用語集アイコン)、内視鏡で根治可能な早期のがんと手術が必要な状態かの判別を行ったりします。早期がんの場合は内視鏡で切除することも可能です。病変部の表面構造を拡大して観察できる拡大内視鏡を用いて、より精密な検査を行う場合もあります。

大腸内に便が残っていると十分な検査ができませんので、検査当日に腸管洗浄液を1~2L飲んで、大腸内をきれいにしてから検査を行います。通常の検査時間は20分程度で、大きな苦痛はありませんが、場合によっては鎮静・鎮痛剤を使用することもあります。
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4)血液検査

大腸がんではCEAやCA19-9、p53抗体と呼ばれる腫瘍マーカーなどを検査します。腫瘍マーカーの結果だけでは、(1)正常な状態や良性の腫瘍の場合にも数値が上昇することがある、(2)早期がんのうちは正常値であることが多い、(3)がんがあっても必ず数値が上昇するとは限らない、などの理由からがんの有無を診断することはできません。通常は、手術後の再発のチェックや抗がん剤治療の効果判定の参考に使われます。

5)超音波(エコー)検査

超音波(エコー)検査で、大腸がんと周囲の臓器の位置関係、がんの転移の有無を調べます。

6)CT検査、MRI検査

図4 CT検査の様子
CT、MRI検査
CT検査はX線を、MRI検査は磁気を使用して、体の内部を描き出す検査です(図4)。治療前に、周辺臓器へのがんの広がりや転移がないかなどを調べることができます。 CTやMRIで造影剤を使用する場合、アレルギーが起こることがありますので、以前に造影剤のアレルギーを起こした経験のある人は、担当医に申し出てください。

7)PET(ペット)検査

放射性ブドウ糖液を注射し、細胞への取り込みの分布を撮影することで全身のがん細胞を検出するのがPET検査です。ほかの検査で転移・再発の診断が確定できない場合に行うことがあります。

2.病期(ステージ)

病期とは、がんの進行の程度を示す言葉で、英語をそのまま用いて「Stage(ステージ)」という言葉が使われることがあります。病期にはローマ数字が使われ、大腸がんは0期、I期、II期、III期(Ⅲa、Ⅲb)、IV期に分類されます(表1)。
表1 大腸がんの病期分類
  転移リンパ節
なし(N0)
転移リンパ節
1~3個(N1)
転移リンパ節
4個以上(N2)
もしくは
主リンパ節・
側方リンパ節
転移(N3)
遠隔転移がある
(M1)
大腸の粘膜内に
とどまっている(Tis)
0  
大腸の粘膜下層に
とどまっている(T1)
Ⅲa Ⅲb IV
大腸の固有筋層に
とどまっている(T2)
大腸の固有筋層を越えて
広がっている(T3)
大腸の漿膜(しょうまく)表面に
露出している(T4a)
大腸周囲の臓器に
広がっている(T4b)
copyright
大腸癌研究会編「大腸癌取扱い規約 第8版(2013年7月)」 (金原出版)より作成
大腸がんは、粘膜に発生し、大腸の壁の中を徐々に深く進みます。
大腸の壁は、5つの層に分かれており、内側から粘膜(M:mucosa)、粘膜下層(SM:submucosa)、固有筋層(MP:muscularis propria)、漿膜下層(SS:subserosa)、漿膜(SE:serosa)と呼ばれます(図5)。
図5 大腸壁の解剖図
図5 大腸壁の解剖図
大腸癌研究会編「患者さんのための大腸癌治療ガイドライン2014年版」
(金原出版)より作成
壁のどの深さまで広がっているかを示す言葉が深達度です。英語のtumor(腫瘍)に由来し、アルファベットの略語で「T」と表示されます。

深達度はTis~T4bに分類され、数字が大きくなるほど、大腸がんが深く広がっています(図6)。一番浅い深さのTisは粘膜(M)内にとどまり粘膜下層(SM)には達していない、T1は粘膜下層(SM)内にとどまり固有筋層(MP)には達していない、T2は固有筋層まで達しているが固有筋層を越えていない、T3は固有筋層を越えているが漿膜下層(SS:漿膜がある部位)または外膜(A:漿膜がない部位)までにとどまる深さであることを示します。さらに、T4aは漿膜(SE)を越えた深さに達する、T4bは大腸周囲の他臓器にまで達する深さであることを示します。

大腸がんの場合、がんの深さが粘膜および粘膜下層までのものを「早期がん」、粘膜下層より深いものを「進行がん」といいます。がんが大腸の壁の内側から外側に向かって深く進むに従って、転移することが多くなります。
図6 大腸がんの深達度
図6 大腸がんの深達度
大腸癌研究会編「患者さんのための大腸癌治療ガイドライン2014年版」(金原出版)より作成
*漿膜が存在する部位は、漿膜下層と呼びます。
   上行結腸・下行結腸の後ろ側や下部直腸では漿膜がないため、外膜(adventitia)と呼びます。
【参考文献】
  1. 大腸癌研究会編:大腸癌治療ガイドライン2014年版;金原出版
  2. 大腸癌研究会編:患者さんのための大腸癌治療ガイドライン2014年版;金原出版
  3. 大腸癌研究会編:大腸癌取扱い規約 第8版(2013年7月);金原出版
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