GIST 基礎知識:[国立がん研究センター がん情報サービス]
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GIST(じすと)

更新日:2015年03月16日 [ 更新履歴 ]    掲載日:2012年10月02日
更新履歴
2015年03月16日 「4.疫学・統計」を更新しました。
2012年10月26日 更新履歴を追加しました。
2012年10月02日 内容を更新しました。タブ形式に変更しました。

1.消化管について

消化管は、口から入り、咽頭、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、肛門へ続き、さまざまな付属器官を伴っています。この管となった臓器の構造は、パイプ状ですが、必要に応じて太くなったり細くなったり、ところどころにくびれもあります。また、それぞれの部分で消化吸収の役割分担が決まっています。

この管を構成する壁の構造が、内側から粘膜(ねんまく)上皮、粘膜固有層、粘膜筋板、粘膜下層、固有筋層、漿膜(しょうまく)下層、漿膜という複数でできています。
図1 消化管の構造とGISTの発生する場所(胃の場合)
図1 消化管の構造とGISTの発生する場所(胃の場合)

2.GIST(消化管間質腫瘍)とは

GIST(ジスト)は、消化管間質腫瘍を示す英語Gastrointestinal Stromal Tumorの略称です。GISTは、胃や小腸(大腸、食道はまれ)など、消化管の壁にできる転移再発を起こす悪性腫瘍の一種(肉腫)で、粘膜から発生する胃がんや大腸がんとは異なる性質を示します。

GISTは、粘膜の下に腫瘤(しゅりゅう:こぶ、かたまり)状の病変を形成する粘膜下腫瘍の1つです。消化管壁の筋肉の間にある神経叢(しんけいそう)に局在する「カハールの介在細胞(Interstitial Cells of Cajal)」に分化する細胞から発生します。「カハールの介在細胞」自体は、広く消化管に分布し、消化管運動のリズムをつくったり、調節したりする大切な細胞です。
【腫瘍の発生について、さらに詳しく】
「カハールの介在細胞」に分化する細胞において、受容体型チロシンキナーゼを構成するタンパクのうち、c-kitまたはPDGFRα(Platelet-derived Growth Factor Receptor α:血小板由来増殖因子受容体α)の遺伝子が、機能獲得型の突然変異をすることで異常増殖の信号を出し続け、その結果、腫瘍を形成すると考えられています。
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【粘膜下腫瘍について】
胃の粘膜下腫瘍には、GIST以外に、平滑筋腫瘍や神経系腫瘍などの間葉系腫瘍、粘膜下腫瘍の形態をとる上皮性腫瘍(癌、カルチノイド、転移性腫瘍)、リンパ腫、のう胞(袋状の腫瘍)、線維腫、異所性膵、消化管のう腫、血管性腫瘍、脂肪腫、顆粒細胞腫、好酸球性肉芽腫など非常に多くのものがあります。それぞれ、治療方針が違うため、詳細に調べる必要があり、さまざまな画像検査や病理検査・病理診断などを組み合わせることによって検査が行われます。
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3.症状

病変が大きくなっても自覚症状が少ない腫瘍ですが、腹痛や腫瘍からの出血による下血、貧血などの症状があらわれることがあります。切除することが可能な場合は、手術を行います。完全切除できたと思われる場合でも、手術を行った後に肝臓や腹膜への転移を起こすことがあります。

4.疫学・統計

病院で治療されるGISTの発生頻度は、10万人に1~2人と少なく、希少がんの1つに位置付けられます。
日本では、発生部位として胃の割合が70%と高く、次いで小腸20%、大腸および食道が5%となっています。
【参考文献】
  1. 日本癌治療学会・日本胃癌学会・GIST研究会編:GIST診療ガイドライン 2014年4月改訂(第3版);金原出版
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