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中皮腫(ちゅうひしゅ)

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更新日:2013年03月25日 [ 更新履歴 ]    掲載日:1996年03月19日
更新履歴
2013年03月25日 内容を更新しました。
2012年12月28日 内容を更新しました。タブ形式に変更しました。
2006年10月01日 内容を更新しました。

1.手術(外科治療)

胸膜中皮腫では、片側の肺のすべて、外側の胸膜(壁側胸膜)、横隔膜などをまとめて取り除く大きな手術をします(胸膜肺全摘術)。また、外側の胸膜を切除し、がんで厚くなった内側の胸膜をはぎ取る手術もあり、この場合は、肺は残ります。手術の前に抗がん剤治療を行うこともあり、また、手術後の再発を予防するために放射線治療を行うこともあります。

●手術に伴う主な合併症と対策

手術後は、軽症から生命に関わるものまで、さまざまな合併症を起こす可能性があります。しかし、ほとんど場合は順調に経過し、おおむね問題なく日常生活が送れると考えてよいと思います。
【手術に伴う合併症について、さらに詳しく】
手術の場合、胸の真ん中に25cmほどの手術創ができます。手術直後から、この手術創を中心とした痛みが生じやすくなります。
手術後間もない時期に痛みがあるのは、むしろ自然なことです。痛みは我慢しないで、積極的に担当医や看護師に伝えましょう。痛み止めの薬を増やすなど、痛みの性質や状態に応じた処置を受けることができます。軽い痛みの場合には、痛みを気にし過ぎないように気分転換を図ることも痛みを和らげることにつながります。
痛みは時間の経過とともに、少しずつ治まっていきますが、退院してからもずっと続くこともあります。雨の前日など気圧の変化によって痛みや違和感が増すことがあるようです。
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2.化学療法(抗がん剤治療)

手術ができない場合や、手術前にがんを小さくする、症状を緩和するなどの目的で、抗がん剤治療を行います。
胸水のたまっている胸腔内や、腹水のたまっている腹腔内に抗がん剤を直接入れる場合もありますが、通常は点滴で投与します。血液の流れに乗って全身のがん細胞に影響を及ぼします。
ペメトレキセドは、抗がん剤治療を初めて受ける患者さんにおいてシスプラチンと一緒に投与すると、生存期間が延長することが確認されています。また、症状も改善しています。

●化学療法(抗がん剤治療)の副作用と対策

抗がん剤による副作用は、用いる抗がん剤の種類によって異なり、その程度にも個人差があります。副作用は自分でわかる自覚的なものと、検査などによってわかる他覚的なものに大別されます。自覚的な副作用には、吐き気・嘔吐、食欲不振、口内炎、下痢、便秘、全身倦怠感、末梢神経障害(手足のしびれ)、脱毛などがあります。他覚的な副作用には、白血球減少、貧血、血小板減少、肝機能障害、腎機能障害、心機能障害、肺障害などがあります。そのほか、予期せぬ重篤な副作用があらわれ、まれに命に関わることもあります。副作用が著しい場合には治療薬の減量や休止、治療の中断や変更を検討することもあります。
【化学療法の副作用について、さらに詳しく】
白血球の減少が著しい場合には細菌など病原体への感染のリスクが高まります。感染症の合併を防ぐため、「白血球増殖因子(G-CSF)」と呼ばれる、体がもともと持っている白血球を増やすタンパク質を皮下注射することがあります。貧血、血小板減少が高度な場合、まれに輸血を行うこともあります。主に抗がん剤の投与日から数日間にわたってあらわれる吐き気・嘔吐に対しては、吐き気止めの薬を内服または静脈内注射します。脱毛、末梢神経障害に対する効果的な治療法はいまだ開発されておりません。これらの副作用の大半は一時的なものであり、ほとんどの症状は治療後2週間から4週間で回復します。脱毛と末梢神経障害は回復にやや時間がかかりますが、数カ月かけて徐々に治療前の状態に戻ります。
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3.放射線治療

放射線治療は、高エネルギーの放射線をがんの存在する範囲に照射して、がん細胞に傷害を与えて小さくする方法です。
がんの痛みに対して放射線治療を行うと、多くの患者さんで痛みが軽減されることが示されています。

●放射線治療の副作用と対策

副作用は主として放射線が照射された部位に起こります。主なものは、放射線治療中や終わりごろから症状が強くなる放射線による特殊な肺炎、食道炎、皮膚炎です。肺炎の初期症状は、咳や痰(たん)の増加、微熱、息切れです。食道炎では固形物の通りが悪くなり、胸やけや痛みを伴うこともあります。症状が強いときには放射線治療を延期・中止し、痛みがある場合は食事・飲水制限を行い、鎮痛薬の服用や栄養剤の点滴で対処します。また、全身の副作用としては、だるさ、食欲低下、白血球の減少などがあり、個人によって程度が異なります。症状が強い場合は、症状を和らげる治療をしますが、通常は、治療後2週から4週ぐらいで改善します。

4.胸水の治療

胸膜中皮腫では胸水が大量にたまり、圧迫感や呼吸困難などの症状が出てきます。そこで、管(ドレーン)を胸の中に入れて、胸水を体外へ排出し、呼吸を楽にします(ドレナージ)。胸水が再びたまることを防ぐため、この管を通じて胸膜癒着(ゆちゃく)剤と呼ばれる薬などを胸腔内へ投与することもあります(胸膜癒着術)。

5.緩和医療(緩和ケア)

緩和医療(緩和ケア)は、がんによる症状を抑え、患者さんの生活の質(QOL:クオリティー・オブ・ライフ)を向上させる方法として重要です。症状が少しでもあるときには、我慢せずに医師に相談してください。
胸痛や呼吸困難、咳、発熱などの症状は薬や酸素吸入などで対処できます。大量の胸水や腹水の貯留による症状は、ドレナージにより緩和を図ります。

6.臨床試験

中皮腫に対する確立された治療法はまだないため、手術・放射線治療・抗がん剤治療を組み合わせる治療法や2種類以上の抗がん剤を組み合わせて投与する方法など、新しい治療法についての臨床試験が行われることがあります。

臨床試験に関する情報は定期的に更新されており、「臨床試験(治験)について」のページや、がん診療連携拠点病院にあるがん相談支援センターなどで情報を得ることができます。

がん相談支援センターについては、「がんの相談窓口『がん相談支援センター』」もご覧ください。
お近くのがん相談支援センターは「がん相談支援センターを探す」から検索することができます。
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