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投与方法に関すること

更新日:2006年11月30日 [ 更新履歴 ]    掲載日:2006年10月01日
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2006年11月30日 更新しました。

1.埋め込み型ポートとは(ここでは肝動注リザーバーは除く)

ポートとは、血管内に刺した細い管(カテーテル)を皮下に留置しておき、必要なときに対外から接続して薬剤などを投与できるするようにするための小さな器具で、リザーバーとも呼ばれています。「埋め込み型ポート」のほかに、「皮下埋め込み型ポート」、「中心静脈ポート」と呼ばれる場合もあります。前胸部に留置する場合には、鎖骨の下を通る静脈(鎖骨下静脈)を介して、心臓の近くの静脈(中心静脈)まで挿入されたカテーテルにポートを接続し、ポートを前胸部皮下に留置します。一般に、ポートは「消しゴム」程度の大きさと重さであり、留置された部位には多少の丸い盛り上がりができますが、それ程目立つものではありません。埋め込み型ポートの利点として、(1)皮膚の上から専用の針をポートに穿刺(せんし)するだけで、確実に薬剤を静脈内に投与することができる (2)通常の腕からの点滴のように、安静を保つ必要がない(3)使用しないときにも特別な処置や管理が必要ない、などの点が挙げられます。このため、確実に静脈内に投与しなくてはならない薬剤の治療も外来で受けられ、大変便利です。また、患者さんはポートを埋め込んだまま仕事をしたりスポーツもできるので、現在広く用いられています。
図1 埋め込み型ポート
図1 埋め込み型ポート
図2 リザーバー
図2 リザーバー

2.カテーテルの種類について

中心静脈内に留置されるカテーテルには、カテーテルの先が開口しているタイプと、カテーテルの先に特殊な弁のあるタイプの2種類があります。開口しているタイプは、血液の逆流によりカテーテルが閉塞する可能性があるため、注入終了時に血液が固まることを防止する薬剤(ヘパリン加生食)を充填(じゅうてん)する必要があります。一方、弁のあるタイプでは、注入時には弁が開きますが血液は逆流しないので、このような薬剤を注入する必要はありません。

3.埋め込み型ポートの適応について

特に抗がん剤を投与する機会が多い方や静脈が細く注射の難しい方、薬剤がすぐに漏れてしまう方、あるいは薬剤の投与時間が長い方や末梢静脈からの投与が好ましくない薬剤を使用する方などには、中心静脈カテーテルの挿入と、皮下埋め込み型ポートの留置が行われます。また、抗がん剤以外に高カロリー輸液をされる方なども、この方法を用いることにより、在宅での点滴が可能になります。

4.埋め込み型ポートの挿入方法について

処置は30分前後で終了するので、1泊の入院か日帰りで行われます。前胸部にポートを留置する場合には、はじめに鎖骨の下の皮膚切開部周囲に局所麻酔を行った後、3〜4cm皮膚を切開します。鎖骨の下を走る鎖骨下静脈から中心静脈にカテーテルを挿入し、これをポートと接続します。ポートを皮下に埋没し、切開部を縫合して終了です。終了後は、切開部を軽く圧迫するのみです。運動はお勧めできませんが、特別な安静や食事制限は不要です。約1週間後に抜糸を行います。ポートは通常、留置した当日から使用することができます。なお、実際の挿入留置やその後の管理については、患者さんの状態により対応が異なる場合があります。

5.埋め込み型ポートによる副作用(合併症)

埋め込み型ポートによる副作用としては、ポート周囲やカテーテルの感染、針のずれによる皮下への薬液漏れ、カテーテルの閉塞、カテーテルやポートの破損による薬液漏れ、カテーテルの断裂、鎖骨下静脈の閉塞、カテーテル周囲への血栓やフィブリンの付着などがあげられます。いずれもまれにしか起こらないものですが、絶対に起こらないとはいい切れないものです。このため、より早く適切に対処するために、以下のような状況が生じた場合には、速やかに担当医にご連絡ください。

  1. 薬液注入開始後に、悪寒を伴う発熱が突然出現してきた場合
  2. 薬液注入中にポート周囲が腫れたり、痛みが生じてきた場合
  3. 薬液注入開始後、時間が経ったにも関わらずポンプの薬液が減らない場合
  4. ポートが留置されている側の腕や頸部に、むくみが生じてきた場合
  5. 誤ってチューブを切ってしまった場合、引っ張って針が抜けかけてしまった場合
このようなトラブルの頻度は高いものではありませんが、適切に対応する必要がありますので、「おかしい」と思ったときは、まず担当医に連絡してください。また、上記5の場合のように、連絡する余裕のない場合には、「特別な処置をせず、そのまま針を引き抜いてしまう」ことをお勧めします。その後に担当医に連絡をとることで、十分に対応可能です。

6.埋め込み型ポートが不要となったとき

埋め込み型ポートを用いる治療の必要がなくなった場合には、埋め込まれたカテーテルとポートをすべて摘出することができます。ただし、そのためには、ポートを埋め込んだ部位をもう一度切開する必要があります。この処置は20分程度のもので、外来でも実施できます。

7.在宅での埋め込み型ポートを用いた治療

通院治療だけでなく、在宅での継続的な点滴が必要な場合にも利用できます。在宅看護をしている施設に連絡して手続きをすれば、自宅へ訪問してもらって埋め込み型ポートを用いた点滴治療を受けられます。
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