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性機能障害

更新日:2006年11月30日 [ 更新履歴 ]    掲載日:2006年10月01日
更新履歴
2006年11月30日

1.抗がん剤による性機能障害(女性)

大半の抗がん剤は卵巣に直接作用し、卵子の発育を変性、破壊し、卵巣機能障害を起こします。もともと卵子は絶対数が少ないので、卵子が発生しなくなると月経が停止してしまいます。

しかし、治療の内容や薬の投与量により、個人差が非常に大きいです。

卵子の発育期間中に抗がん剤の影響を受けた卵子の受精は、胎児異常の発生する可能性があります。治療後6ヵ月程度は避妊することが望ましいです。

2.抗がん剤による性機能障害(男性)

性欲減退、インポテンツ、射精障害が主な症状です。

精巣は抗がん剤の感受性が高いため、生殖細胞は抗がん剤の量に応じて障害を受けます。精巣の萎縮(いしゅく)、乏精子症、無精子症となり、不妊となります。

抗がん剤治療開始2〜3ヵ月以内は、抗がん剤が精液へ移行していることを考慮して、コンドームを用いた避妊が必要です。治療後精子数が回復してくれば、精子の運動性も回復し、受精能も回復するといわれています。治療前に精子を凍結保存しておき、後で解凍して受精させる方法もあります。主治医とよく相談しましょう。

3.治療中の性生活について

患者さん本人とパートナーの方が、抗がん剤の副作用とその発現時期をともに理解し、心もともに支えあい、信頼関係を維持していくことが重要です。体だけでなく気持ちのコンディションや、2人のコミュニケーションが大切です。お互いが満足できる方法を見つけていきましょう。

1)大切なこと

パートナーとのコミュニケーションは一番大切なことです。体の変化や心の状態などをはっきりと、勇気を出して相手に伝えてみましょう。苦痛や不安感があると快感に集中する気持ちもそがれます。「ここがつらい」、「こうしてほしい」など具体的に、前向きにパートナーに伝えてみましょう。以前のパターンにこだわらず、満足がいく性生活がみつけられるまでにはある程度時間がかかると思って、ゆったりかまえましょう。照明や音楽などを工夫して、体と気持ちをリラックスさせることもお勧めします。

2)粘膜障害を起こしやすい抗がん剤を使用しているときは…

口内炎などの粘膜障害を起こしやすい抗がん剤は、ときにペニスや陰部がただれてヒリヒリする症状を起こします。粘膜に刺激を与えないようにして、局所は清潔を保つようにします。粘膜障害を起こしやすい、治療終了後の10日間から2週間は性生活は避けるようにします。

3)骨髄抑制期の性生活

白血球が減少しているときは、性行為が原因で感染を起こす可能性があります。また、血小板減少期は少しの刺激で粘膜から出血したり、力んだりすることで脳出血する可能性もあります。血液検査の結果をみながら、出血の危険性がある時期は性生活を避けるようにします。性交渉時には、感染予防のためにも必ずコンドームを使用しましょう。口や肛門を使った行為は避けましょう。不特定多数の相手と交渉を持つことは避けましょう。

4)性交痛について

女性の場合、ホルモンバランスの崩れにより、膣の乾燥や膣粘膜の萎縮が生じます。その結果、性交痛をともなうことが多く、痛みが続くと性生活への意欲もそがれてしまいます。痛みを我慢せず、パートナーに伝えて、前戯をのばすなどの配慮をしてもらいましょう。薬局などで市販されている、水溶性の潤滑用ゼリーなどを用いるのもよいでしょう。また、性交そのものをゴールにせず、快感を得るためのほかの方法を試すのもよいでしょう。

5)その他

性器出血や分泌物があるときは、タンポンではなくナプキンを使用しましょう。化学療法のために生理がとまった場合、治療を受けたときの年齢や治療内容にもよりますが、急に排卵が戻ることもあります。妊娠を望まないのであれば、生理が止まっている間も、コンドームでの物理的な避妊が必要です。

・がん患者の幸せな性−あなたとパートナーのために−.アメリカがん協会編集 高橋 都(翻訳) 針間克己(翻訳).春秋社 2002.
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