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手術療法を受ける方へ

更新日:2013年08月09日 [ 更新履歴 ]    掲載日:2006年10月01日
更新履歴
2013年08月09日 更新しました。

1.手術を受けるための準備

1)手術までの心と体の準備

医師から手術についての説明を受けます。納得して同意書にサインすると、次は入院の手続きになります。

入院手続き後は、自宅で入院の連絡を待ちます。入院待ちをしている期間はとても心配で、長く感じられますが、緊張せずに普段どおりの生活を送ることを心がけましょう。

手術に備え、体力の維持・増進のために毎日運動するとよいでしょう。気分転換にもなります。特に、下肢の筋力を鍛えるためには、散歩をするなど歩くことが望ましいです。また、虫歯のある方は治療を終了しておくことをお勧めします。

(1)適度な運動や呼吸訓練

一般的に、肺活量は手術前と手術後を比べると、下腹部の手術で25%、胸や上腹部の手術では50%以下に低下するといわれています。また、手術によっては、全身麻酔や手術後の傷の痛みで体を起こすことができないことがあります。そうなると、うまく換気ができず(換気不全)、痰(たん)が溜まり、酸素を十分に取り込めなくなる(無気肺)といった、合併症を起こす場合があります。これらを防ぐためには、手術前から少しでも肺の機能を高めておくことが有効であり、呼吸訓練が大切になります。
インセンティブスパイロメトリーの例
インセンティブスパイロメトリーの例
呼吸訓練のひとつとして、インセンティブスパイロメトリーという器具を使った訓練があります。手術前からこうした器具で呼吸訓練を行い、手術後は手術前にできた基準を目標にして訓練を続けるとよいでしょう。上記のような換気不全、無気肺などの予防にもなります。 ただし、呼吸訓練を必要としない手術もありますし、呼吸訓練器具を使用せず、深呼吸訓練を行う場合もあります。また、適度な運動をすることをお勧めします。

全身麻酔の手術後は、ほとんどの方は翌日、立つ練習や歩行訓練を行うことになりますが、それまでの生活に比べて、ベッドで寝ている時間が増えます。そのため筋力が低下してしまったり、関節が硬くなったり、体を動かすことが困難になる場合があります。そうならないためにも、手術前から体力の維持・増進を心がけるとよいでしょう。入院前、入院後も検査などに支障がない限り病棟内を歩いたり、外出したりして歩いてみましょう。入院後の外出は医師の許可が必要になりますので、病棟の看護師に確認してください。

(2)禁煙

全身麻酔の影響で手術後、痰(気道分泌物)が増えます。喫煙をしている方の気管の中は炎症を起こしやすく、全身麻酔の影響で痰が多くなります。また、傷の痛みで力強い咳ができず常に痰が絡んだ状態になります。このような状態が続くと気管や肺の中に痰が溜まり、気管を閉塞(無気肺)し、肺にまで炎症(肺炎)を引き起こしてしまいます。

手術後の生活のことも考えて、手術をすると決まった時点から、禁煙に取り組んでみてはいかがでしょう。愛煙家の方が禁煙することは、非常に強い忍耐力が欠かせません。必要に応じて、担当医師に禁煙外来の受診を希望してみてください。

(3)糖尿病

血糖値が高い状態が続くと血液の流れが悪くなり、いろいろな組織に酸素や栄養が行き渡らず、細胞の働きが低下してしまいます。また細菌やウイルスと戦うための免疫機能が低下します。

手術というストレスがかかると、人の体はそれを危機的状態と捉え、体内に糖を貯めようとします。そのため血糖値はさらに高くなり、血流も低下して傷の治りが悪くなります。

糖尿病をお持ちの方は、手術前に血糖のコントロールをしておく必要があります。血糖値が高いといわれたことがある方、糖尿病といわれたけれど、まだ治療をしていない方、治療を受けていても血糖値のコントロールがまだうまくいっていない方は、担当医に早めにご相談ください。

(4)食事について

食事制限はありません。体の調子に合わせて食べられるものを食べましょう。

食生活とがん」をお読みください。

食べるとむせたり、食べ物が通らないなどの通過障害、吐き気などの消化器症状がある場合は、必要に応じて、医師の指示で食事以外の方法で栄養補給をすることがあります。対処方法としては、細いチューブを静脈の中に通して水分や栄養を送り込む方法(中心静脈栄養)や、皮膚から腸に細い管を挿入したり、鼻から胃や腸にチューブを入れる方法(経管栄養)があります。

(5)不安のある方は

入院・手術などに対して心配や不安がある場合には、看護師にご相談ください。
併せて、「心のケア」をお読みください。

2.手術後の日常生活

1)日常生活上の注意

(1)定期受診について

定期受診は必ず受けることをお勧めします。

(2)何か変だと感じたとき

体調がすぐれないときや、次のような症状が続くときは担当医に相談してください。

  1. 38℃以上の高熱が続く
  2. 何日も食欲がない
  3. 短期間に体重の増減が激しい
  4. 手術をした傷口から、血もしくは浸出液が出る
  5. 静かにしていても息が苦しい

(3)内服について

病院で処方された薬は薬品名や作用を理解し、用法・用量を守って正しく服用しましょう。

市販の薬を使用しているときは、薬同士で作用が強くなったり、効果がなくなってしまうなど、薬が相互に影響したり、副作用を起こすことがあります。担当医にご相談ください。内服薬についてわからないことや不安がある場合は気軽に看護師に声をかけてください。

(4)適度な運動と規則的な生活

退院して数日は自宅で過ごし、散歩や軽い体操、家事の手伝いなどで身体を慣らしたら、徐々に運動・活動範囲を広げていきましょう。疲れたら無理せず休んでください。

  1. 毎日、規則正しく生活し、十分睡眠をとりましょう。
  2. 入浴は循環を良くし、気分転換にもなるので毎日でも構いません。長湯や熱すぎるお湯は避けましょう。手術の種類によっては、シャワーだけにした方がよいこともありますので、退院時に担当医または看護師にご相談ください。
  3. たばこはやめましょう。
  4. アルコールは担当医に確認し、適量にしましょう。
  5. 外出後は、必ずうがいと手洗いをしましょう。

(5)職場復帰について

職場復帰については、担当医に相談してください。また、診断書や紹介状が必要な方は、担当医にご相談ください。

2)創部のケアや傷口から体液を排出する「ドレーン」の管理が必要な場合

(1)創部の観察について

抜糸前の創部は毎日、観察しましょう。

  1. 傷の周りが赤く腫れていないか
  2. 触ると痛みがある、今までの痛みと種類が違う
  3. 急に痛みが強くなった
  4. 閉じている創から血がでてくる、浸出液がある
ドレーンを入れたまま退院となる方は、以下のようなことも毎日観察しましょう。

  1. ドレーンの排液の量が急に増えたり減ったりしていないか
  2. におい・色・排液の性質や状態に変化がないか
  3. ドレーンの排液に血が混じっていないか
  4. ドレーン挿入部の消毒方法については以下の項をお読みください。

(2)消毒方法について

消毒が必要な場合は退院時に医師・看護師より説明があります。
消毒の有無にかかわらず、上記の観察は大切です。毎日行ってください。
消毒方法の実際については、以下の項をお読みください。

「術後創のケア(抜糸せずに退院する場合)」
「ドレーン(誘導管)留置中の管理」

38℃以上の高熱が続く場合や、創部やドレーンを観察して異常があった場合は担当医に連絡してください。
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