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発声障害(失声)

更新日:2013年09月19日 [ 更新履歴 ]
更新履歴
2013年09月19日 <備考>を更新しました。
2004年12月02日 更新しました。
1996年04月10日 掲載しました。

1. 発声とは

一般的には次の器官の総合的な働きによって声を出しています。

  1. 呼吸器官(気管・気管支・肺)により肺に空気を吸い込んで吐き出しながら
  2. 発声器官(喉頭)で声帯を震わせて
  3. 構音器官(咽頭・口腔・舌)の動きによって、音色に変化をつけることにより声を出しています。
以上の過程のいずれかが失われたり、障害されると声が出せなくなることがあります。

2.失声とは

発声器官としての喉頭の機能が失われたり、障害されて声が出せなくなることを失声といいます。失声には一時的なものと、永久的なものがあります。

1)一時的失声

(1)一時的気管切開

気管が閉塞して呼吸困難に陥って生命の危険がある時、気道に穴(気管孔)を開けて空気の通りをよくする手術を行います。この場合、空気が喉頭を通らないので声が出せませんが、気管孔をふさげばもとのとおり声は出せます。

(2)喉頭部分切除

喉頭にできた腫瘍の発生部位や進行のぐあいによって、喉頭を部分的に切除することがあります。この場合は、声帯の一部が残っているので、傷がよくなり喉頭瘻(こうとうろう)がふさげるようになれば発声はできます。

2)永久的失声

手術で喉頭を全部とった場合には、喉頭によって行われていた発声機能は全く失われてしまいます(詳しくは「永久気管孔」の項を参照して下さい)。

3.人に意思を伝えるためには

一時的失声の場合、話ができるようになるまでは筆談や表情、身ぶり手ぶりによって意思を伝えることができます。いつも会う人には合図を決めておくと会話がよりスムーズになります。

永久的失声の場合は筆談や身ぶり手ぶり、手話の他に1)器械を使って発声する方法と、2)食道を利用して声を出す方法があります。

1)器械を使う発声法(電気発声)

電気喉頭は

  1. 小型のマイクのような器械を首の皮膚に密着させ、電気的に振動させながら発声どおりに口を動かすことで声を出します。
  2. 発声教室に通わなくてもだれかに聞いてもらいながら練習することにより習得できます。

<利点>

  1. 音量があり習熟が簡単であまり疲れません。
  2. 1〜3週間と短時間で習得することができます。

<欠点>

  1. 器具を用いるため身体障害の意識がついてまわります。
  2. 器具を携帯しなければならないため、片手がふさがって両手を使う仕事に支障があります。

<備考>

* 電気喉頭の購入方法
身体障害者に認定されると補助金が出ます。日本喉摘者団体連合会事務局、または各地の発声教室で購入できます。

2)食道を使う発声法(食道発声)

食道発声は

  1. 呼吸器官のかわりに食道や胃に空気を吸い込むか飲み込むかして、その空気を吐き出す時に、
  2. 発声器官(喉頭)のかわりに咽頭または食道粘膜を震わせて音を出し、
  3. 構音器官で口の動きによって話す方法です。

・食道発声は、自己学習が難しいため、全国の発声教室で練習をします。「ア」と言う第一声は早い人で3日、平均2週間で、最低限の会話は早い人で2週間、平均3〜6ヶ月くらいで可能です。
食道発声:解説図
食道発声:解説図

<利点>

  1. 肉声で理想的発声法です。
  2. 器具がいらないのでいつでも発声が可能です。

<欠点>

  1. 音量不足です。
  2. 雑音が入ります。
  3. 途切れがちになり苦しそうに見えます。
  4. 短期間での習熟は難しいようです。

<備考>

* 発声教室について
全国には50余ヶ所の発声教室があり、声を失った人々に新しい発声法を指導しています。詳細は各発声教室にお問い合わせください。各地の発声教室の情報は「日本喉摘者団体連合会」からご参照ください。

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113.喉頭がん(PDF)


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116.咽頭がん(PDF)

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