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造血幹細胞とは

更新日:2007年01月11日    掲載日:2007年01月11日

造血幹細胞とは

血液は、「血漿(けっしょう)」と呼ばれる液体成分と、「血球(けっきゅう)」と呼ばれる細胞成分から成り立っています。血球には赤血球、白血球、血小板の3種類の細胞があり、それぞれ特有の役割を果たしています(表1)。これらの血球は、骨の中心部にある海綿状(かいめんじょう)の骨髄という組織でつくられています。造血幹細胞は骨髄に存在し、赤血球、白血球、血小板をつくり出すもとになっている細胞といわれています。

表1 血球の形態と機能

名称 白血球 赤血球 血小板
形態 白血球 赤血球 血小板
機能 病原体と戦う 全身の臓器に
酸素を運搬する
出血を止める

造血幹細胞は、骨髄の中で盛んに細胞分裂を行っています。これらの細胞は分裂を繰り返しながら成長し、あるものは赤血球に、あるものは白血球に、そしてまたあるものは血小板にそれぞれ成長していきます。この細胞分裂に伴って、それぞれ特徴ある細胞に成長していく過程を「分化」と呼んでいます。血液の中ではそれぞれ形態も役割も異なる血球たちですが、もともとは造血幹細胞と呼ばれる1種類の細胞から分化してつくられています(図1)。一方で造血幹細胞は、細胞分裂によって自らと同じ造血幹細胞を殖やす力も持っています。「自己複製」と呼ばれるこの力のおかげで、骨髄の中では常に造血幹細胞が再生され、一生を通じて枯渇することはありません。このように、造血幹細胞は「分化」と「自己複製」という2つの機能を有し、骨髄の中でこの2つの機能が巧みに調節されて造血が行われています(図2)。

図1 造血幹細胞から血球への分化
図1 造血幹細胞から血球への分化

図2 造血幹細胞の「分化」と「自己複製」
図2 造血幹細胞の「分化」と「自己複製」

造血幹細胞は基本的には骨髄に存在しますが、G-CSFという薬剤を投与したときなどの特殊な状況では、造血幹細胞が骨髄から全身の血液中に流れ出すことがあります。これを末梢血幹細胞(まっしょうけつかんさいぼう)と呼んでいます。また、赤ちゃんとお母さんを結ぶ臍帯(さいたい:臍の緒(へそのお))と胎盤(たいばん)の中に含まれる臍帯血にも、造血幹細胞は存在します。

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