1−1. 胆道について

胆道は、胆管、胆のう、十二指腸乳頭という3つの部分に分けられます(図1)。

胆管は、肝臓の中に張り巡らされた細い管(肝内胆管)として始まり、それらが木の枝が幹に向かうように合流しながら次第に太くなって、肝門部という肝臓からの出口で一本にまとまります。これを総肝管といいます。総肝管は、胆のうとつながる胆のう管が合流して総胆管となり、膵臓の中を通って、膵液を運ぶ膵管とともに小腸の一部である十二指腸につながります。このつなぎ目が十二指腸乳頭です。なお、肝臓の中の胆管を肝内胆管、肝臓の外の胆管を肝外胆管ともいいます。

胆道は、肝臓でつくられる胆汁たんじゅうという消化を助ける液を小腸に送る働きをしています。食べたものが十二指腸に届くと、胆のうに一時的にためられて濃縮された胆汁が、胆のう管、総胆管を通って十二指腸に送り出され、小腸での脂肪の消化を助けます。胆汁にはビリルビンという黄色の色素が含まれます。これが便と混じって排泄はいせつされるため、正常な便の色は茶褐色になります。

【2ページ図 図1.胆道と周囲の臓器】

胆道と周囲の臓器の図

【図終わり】

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