1-1.子宮について

子宮は女性の骨盤内にある臓器で、大きさは成人女性で鶏の卵程度です。子宮は、下部の筒状の「子宮頸部けいぶ」と、上部の袋状の「子宮体部たいぶ」に分けられます。子宮頸部の下はちつにつながり、子宮体部の左右からは卵管が出ています。また、子宮の左右には卵巣があります。基靱帯きじんたいは、子宮頸部の周囲にある組織(子宮傍組織)の1つで、子宮を支えています(図1)。

【2ページ図 図1.子宮の構造と周囲の臓器】

 子宮の構造と周囲の臓器


【図終わり】

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子宮は、妊娠したときに胎児を育てる器官です。筋肉でできており、内側は子宮内膜と呼ばれる粘膜でおおわれています。子宮内膜は、卵巣から分泌されるエストロゲン(卵胞ホルモン)というホルモンの作用を受けると、受精卵の着床に備え、増殖して厚くなり、妊娠しなければはがれおちます。これを月経といい、この周期は閉経するまで通常4週間隔で繰り返されます。