2-1 がんの診断について

がんと診断されたとき、多くの患者さんやご家族は衝撃を受け、気持ちが動揺します。こうした心の動きは、多くの方に起こる自然な反応です。

もしできるなら、「なぜ私ががんになったのだろう」「がんになって悔やまれる」といった気持ちを、自分の中に閉じ込めず、家族や親しい友人に話してみましょう。話すことで、気持ちが少し軽くなることもあります。

身近な人に話すことが難しいときには、ぜひ「がん相談支援センター」をご利用ください。

「がん相談支援センター」では、話を聞きながら、あなたと一緒に状況を整理し、あなたにあった向き合い方を考えていくお手伝いをします。

〜相談の例〜

がんと診断されたとき、自分の足元と未来が音を立てて崩れたように感じました。頭が真っ白で、担当医の説明も頭に入りませんでした。診察室を出た足で、ふらりと「がん相談支援センター」に立ち寄りました。

「人一倍健康だった自分が、がんになるはずがない」「これが夢でありますように」と、あふれる涙を止めることができませんでした。

今思うと、あのとき思いきり胸のうちを話せたこと、そして「自分は一人ではない」と感じられたことは、大きな支えになったように思います。

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よくある相談のご紹介

1 がんの予防や検診について
・がんの検診はいつ、どこでうけられるか。
・がん検診で再検査の通知がきて、不安でたまらない

2 がんの疑いについて
・がんの疑いがあり、大きな病院で検査するように言われたが、どこに行ったらよいのかわからない。

3 医師の説明について
・担当医の説明の中で、わからないことがあった。
・担当医に質問をしたいが、きっかけがつかめない。

4 検査や今後の生活について
・これから、どのような検査が必要か。今後の流れを知りたい。
・がんがどれくらい進行しているか不安。
・生活上、注意することはあるか。これまで通りの生活ができるか。

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