診断・治療の時期は、「どんな治療を、いつ、どこで始めるか」など、さまざまなことを決め、判断しなければなりません。
納得した選択をするために、担当医をはじめとする医療者と十分に話し合いを重ね、適切に情報を集めることが重要です。
医療者との話し合いの中で、わからないことがあるときには、遠慮せずに尋ねましょう。また、治療のことに限らず、あなたの気持ちや希望、生活の中で大事にしたいことなども伝えていきましょう。そうした中で、少しずつ信頼関係も築かれていきます。
また、情報を集めたいと思ったときは、「がん相談支援センター」をご利用ください。がんに関する冊子やパンフレット、インターネットの情報を提供することができます。
〜相談の例〜
治療について担当医から説明を受けた際、他の治療法や副作用について、もっと詳しく知りたいと思いました。
そこで、「がん相談支援センター」へ足を運びました。
相談の中で、私の場合、他の病院でも同じ「標準治療」となること、現在の病院のほうが、早く治療を開始できることを知りました。
「がん相談支援センター」を利用することで、限られた時間の中で必要な情報を得て、納得した気持ちで治療を決断することができました。
よくある相談のご紹介
1 がんの治療について
・自分のがんの「標準治療」について詳しく知りたい。
・担当医から、2つの治療法を提示されたが、決められない。
・自分のがんの場合、手術をしたら、どれくらいで退院できるか。
2 情報収集について
・自分のがんについて、もっと詳しい情報を入手したい。
・数少ない珍しいがんと言われた。治療件数の多い病院を知りたい。
・インターネットで調べたが、必要な情報が見つからない。
3 さまざまな治療法やセカンドオピニオンについて
・先進医療、臨床試験とは何か。自分も受けられるか。
・現在担当医に勧められている以外の治療法はないか。
・セカンドオピニオンを受けるにはどうしたらいいか。
4 医療者とのコミュニケーションについて
・担当医がいつも忙しそうに見え、どのように質問を切り出してよいか、わからない。
5 治療の副作用や生活面への影響について
・抗がん剤の副作用で、髪の毛が抜けると聞いた。ウィッグ (かつら)の情報が欲しい。
・治療による、妊娠や性生活などへの影響を知りたい。
6 緩和ケアについて
・緩和ケアとはどんなことをしてもらえるのか。
・治療に伴う不快な症状やつらさも緩和ケアで対応してもらえるのか。