2-4 治療の転換期を迎えたとき

がんの治療が始まってから、あるいは、治療が一段落した後、治療の方針を変えたり、方向性を考え直す必要が生じることもあります。

がんの再発や治療の中断など、時には、思いがけないできごとや、思うようにいかないこともあるかもしれません。また、治療の方針をめぐって、担当医に希望をうまく伝えられないことや、ご家族と意見が分かれることもあるかもしれません。

つらいとき、どのように選択していけばよいのかわからないとき、「がん相談支援センター」にご相談ください。

「がん相談支援センター」は、あなたの気持ちを大切にしながら、状況を整理して、あなたにあったやり方で、一歩一歩進んでいけるようにサポートします。

〜相談の例〜

再発を告げられました。「絶対にがんを治す」と思ってがんばって治療を受けてきたので、ショックで言葉もありませんでした。ただつらく、嵐の中を一人で立っているようでした。

「がん相談支援センター」の相談員の方は、落ち込み、泣き、怒る私の側に、そっと寄り添ってくれました。静かな相談室の中で、たくさんのことを話し、たくさんの時間を共に過ごしました。

人生はいいことばかりではないですが、今、私は「一人ではない」と感じています。そして、「今」を生きる自分を誇りに思います。

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よくある相談のご紹介

1 がんの治療について
・再発を告げられた。混乱して、気持ちが整理できない。
・担当医から「抗がん剤が効かなくなってきているため、治療を続けるかどうか、決めるように」と言われた。とても 決められない。
・現在の病院では、これ以上治療ができないと言われた。他の病院で、効果のある治療を受けられないか。

2 緩和ケア病棟の利用について
・自分の住む地域で、緩和ケア病棟のある病院はあるか。
・緩和ケア病棟に入院するには、どうしたらいいか。
・今かかっている病院に緩和ケア病棟はないが、緩和ケアを受けることができるのか。
・緩和ケアを利用するにはお金がかかるのか。

3 今後の療養ついて
・自宅に退院するが、訪問看護、ヘルパー、介護用ベッドなどを介護保険で利用できるか。
・今後、家で療養をしたいと希望しているが、家族に迷惑をかけるのではないかと気がかり。

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