5-2 子どもや親にどう伝えるか

身近な人だからこそ、伝えることをためらうかもしれません。それでも、家族に病気のことを伝え、理解と協力を得ることがあなたにとってよいこともあります。自分が伝えたい内容や聞かれそうなことをメモにまとめておくとよいでしょう。がん相談支援センターで、どのように伝えたらよいのか一緒に考えることもできます。

子どもに自分の病気を伝える

お子さんに伝えることはとてもつらいことかもしれません。けれども、毎日一緒に生活していると、子どもは親の変化を敏感に感じ取り、心の距離が離れてしまうこともあります。「何というがんか」「がんはうつらない」「子どもや親が悪いわけではない」ことなどを伝えましょう。そして、これからの治療の見通し、生活の変化、助けてくれる人、協力をしてほしいことなど、お子さんの年齢や状況に応じて話しましょう。

親に自分の病気を伝える

親の年齢や健康状態によっては伝えることをためらうかもしれません。親が元気で頼れるようであれば、これからの治療の見通しを伝え、手伝ってもらいたいことや自分のかわりにお願いしたいことも一緒に伝えましょう。親の健康状態に不安があったり、十分な理解が難しかったりする場合には、伝えるか伝えないか、伝えるとしたらどこまで話すか、あらかじめ考えておくとよいでしょう。

また、突然伝えるのではなく、まずは体調に不安があることを伝え、「あまりいい結果ではなかったので、今度詳しく話すよ」と、段階を踏むことで、親の心の準備ができる場合があります。

27ページ