3の4の2.ベバシズマブ

また、患者さん個々の状態に合わせて、血管の新生を阻害する薬であるベバシズマブを組み合わせた治療を行うこともあります。神経膠腫は腫瘍が大きくなるために、VEGF(血管内皮細胞増殖因子)という物質を分泌して腫瘍への血管を発達させ、さらに脳浮腫(脳のむくみ)を引き起こします。この薬は、VEGFに対する抗体であり、VEGFの働きを抑えることで腫瘍の血管新生を抑制し、脳浮腫やそれに伴う神経症状を改善します。
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