(1)組織型
組織型とは、がんの種類のことです。がんの性質は組織型によって異なります。上皮性の卵巣がんは、漿液性がん、明細胞がん、類内膜がん、粘液性がんなどの組織型に分類されます。卵管がんの多くは漿液性がんで、その他の組織型は極めてまれです。
(2)異型度
異型度(グレード)は、がんの悪性度の高さを示すものです。
漿液性がんは、低異型度と高異型度の2つに分けられます。低異型度のがんは、がんが発生したもともとの正常な組織や細胞に近い形態をしていて、悪性度はそれほど高くありません。一方、高異型度のがんは、より悪性度が高くなります。
類内膜がんはグレード1〜3に分けられます。グレードが上がるにつれて、より悪性度が高くなります。また、明細胞がんのようにすべて悪性度が高いために異型度(グレード)がつかない組織型もあります。
(3)遺伝子異常
一部のがんの治療では、遺伝子の変化に対応した薬による治療が行われています。卵巣がん・卵管がんでは、BRCA1遺伝子あるいはBRCA2遺伝子に異常がある場合などに、対応する薬物療法を検討します。