卵巣がんは卵巣に、卵管がんは卵管に発生する悪性腫瘍です。
卵巣や卵管に発生する腫瘍(卵巣腫瘍・卵管腫瘍)には、「悪性腫瘍」であるがんのほかに、「良性腫瘍」や、悪性と良性の中間的な性質をもつ「境界悪性腫瘍」があります。
卵巣腫瘍は、発生の起源となる組織によって、大きく「上皮性腫瘍」、「胚細胞腫瘍」、「性索間質性腫瘍」の3つに分けることができ、このうち上皮性腫瘍が最も多くなっています。さらに、卵巣がんに限ると、上皮性腫瘍は約90%と非常に高い割合を占めています。また、卵管がんもそのほとんどが上皮性です。
※この冊子では、最も頻度の高い上皮性の卵巣がん・卵管がんについて説明しています。ほかの種類の卵巣腫瘍・卵管腫瘍については、担当医に聞いてみましょう。
※卵巣がんや卵管がんと同じように扱われるようになってきているがんに「腹膜がん」があります。腹膜がんの大部分は、 漿液性がんという組織型のがんです。漿液性がんは、最近では、その多くが卵管から発生しているものと考えられています。
【5ページ図 図2.腹部の構造】
【図終わり】