中咽頭がんは、中咽頭に発生するがんで、頭頸部がんの1つです。発生するがん細胞の種類(組織型)は、ほとんどが扁平上皮がんです。
発生には、喫煙と飲酒のほか、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染が原因となっているものがあることが分かっています。ヒトパピローマウイルス感染に関連した中咽頭がんは、そうでないものに比べて予後がよいことが知られています。
咽頭の周りには多くのリンパ節があるため、頸部(首)のリンパ節に転移しやすいという特徴があります。がんの発見時に頸部リンパ節への転移が見つかることも珍しくありません。また、先に頸部リンパ節転移が見つかり、原発巣を探していくうちに中咽頭がんであることがあとから分かることもあります。