咽頭は、鼻の奥から食道までの飲食物と空気が通る部位で、筋肉と粘膜でできた約13cmの管です。咽頭は上からそれぞれ、上咽頭、中咽頭、下咽頭の3つの部位に分かれています(図1)。
中咽頭とは、咽頭の中間部分で、軟口蓋(口の上部の奥にある柔らかい部分)、口の奥の突き当たりの壁、口蓋扁桃、舌根(舌の付け根部分)が含まれます。軟口蓋は、飲食物を飲み込むときに上がり、鼻腔への通り道をふさぎます。この動きによって、飲食物は鼻腔に流れず、下咽頭へ送られます。
なお、頭頸部とは、脳、目、首の骨(頸椎)を除いた頭と頸部(首)のことで、鼻や口、あご、のど、耳、またそれらの周囲の臓器を指します。
【2ページ図 図1.頭頸部の構造】
【図終わり】