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便秘

更新日:2004年12月02日     掲載日:1997年03月24日

1.便秘とは

便秘とは一般的に、排便が順調に行われない状態のことをいいます。1日1回排便があっても、量が少ないとき、便がすっきり出た感じがないとき、便がかたくなかなか排便できないとき、あるいは数日以上も排便がないとき、排便の間隔が不規則なときなどがあります。

2.便秘の種類と原因

便秘には、便がつくられる過程や排便の仕組みに障害があって起こる機能的便秘と、腸そのものの病変によって起こる器質的便秘があります。機能的便秘は急性と慢性に分けられ、慢性は3つに分けられます。

1)機能的便秘

(1)急性

  • 便の成分になる食物繊維が少ない食事(肉類など)に偏り過ぎた場合
  • 体内の水分不足(汗が多い場合、水分摂取量が足りない場合など)のため、便の水分が不足したことによるもの
  • 環境の変化(旅行など)によるもの
  • 寝たきりの状態のため、腸の運動の低下によるもの

(2)慢性

  • 弛緩(しかん)性
    腸の運動や筋力の低下によるもの(高齢の方、お産回数が多い女性)
  • 痙攣(けいれん)性
    腸の運動が引きつったようになり、便の通りが悪くなるもの(下剤の乱用、過敏性大腸炎など)
  • 直腸性
    排便の反射が弱くなっている場合(便意を我慢すること、浣腸の乱用など)

薬の副作用で起こる便秘について

痛み止めとして麻薬を使うと腸の動きが抑えられ、ほとんどの方が便秘になります。また、抗がん剤治療(ビンクリスチン、ビンデシン、ビンブラスチン、パクリタキセル、ドセタキセルなど)に伴って便秘になることもあります。こういった薬の使用に伴う便秘の場合、毎日下剤を飲んだり、量を調節しながら排便のコントロ−ルをしていくことが必要になってきます。

2)器質的便秘

(1)腸の腫瘍や炎症、閉塞などにより腸の通りが悪くなるために起こるもの

(2)腸の長さや大きさの異常によって起こるもの(先天的大腸過長症が認められる人など)

3.排便を促す方法

便の量は普通、1日1回、バナナ2本分ぐらいの便が出るのが、理想的な状態であるといわれています。理想的な排便に近い状態にするようコントロ−ルするために、どのように排便を整えていけばよいのか以下に方法を述べます。
  1. 食物繊維の多い野菜(例えば、たけのこ、ごぼう、海藻類、きのこ類、こんにゃくなど)や果物を食べる(詳しくは「調子が悪いときの食事」の項を参照してください)。
  2. 毎日、朝食後に便意があってもなくてもトイレに行って、規則的な排便の習慣をつくる。
  3. 便意があったら我慢をしない。
  4. 身体を動かすと腸の動きがよくなるので、1日に10~15分ぐらいの適度な運動をする。
  5. 水分が足りないと便が固くなって便秘になるので、1日にコップ7~8杯ほどの水分をとる。
  6. 空腹時(起床時など)に冷水あるいは牛乳を飲む。
  7. 腹部のマッサ−ジをする。
    (大腸は右側から左側に走行しているので、「の」の字を書くように右回りにマッサージをすると動きがよくなる)
  8. 温めると腸の動きがよくなるので、腹部を温める(入浴もよい)。
  9. 下剤を飲んだり、坐薬や浣腸によって排便を促す。

1)主な下剤の種類

主な下剤の種類は以下のとおりです。下剤は、コップ2程度の水と一緒に服用するのが効果的です。

(1)酸化マグネシウム(カマ)
便をやわらかくして、排便しやすくします。腸の中で水分が身体に吸収されるのを阻止するため、便に水分が多くなります。

(2)プルセニド、コ−ラック、アローゼン、ダイオウ
大腸粘膜を刺激し、腸の運動を促します。服用して8~12時間後に排便が起きます。

(3)ラキソベロン

大腸粘膜を刺激し、腸の運動を促します。また、腸の中で水分が身体に吸収されるのを阻止する作用もあります。錠剤と水薬があり、水薬は数滴から数十滴を水に溶かして服用するため、微調節が可能です。服用して7~12時間後に排便が起きます。

2)下剤の調節の仕方

どの下剤をいつ飲むか、どのくらいずつ増やすかなどは、担当医や看護師と相談しながら行っていくことが望ましいでしょう。また、下剤を増量しても排便がないときは、坐薬を使ったり、浣腸を行ったりして腸を刺激し、排便を促すことが必要になります。こういうときには、担当医や看護師に相談し、アドバイスを受けましょう。

下剤の調節の仕方の参考に、国立がんセンタ−中央病院薬剤部で作成したマニュアルを示します。
排便の量、固さなどをみながら、排便の調子をチェックしましょう。しかし、便の状態や量は個人差がありますので、神経質になりすぎないことも必要です。

これらの方法は一般的なものですが、人によっては身体の負担になる場合があります。
以下のような方は、特に気を付けけてください。
  • 特に生活様式が変わらないのに便秘になり、下剤を飲まないと排便がない、腹部が張って苦しく食欲が出ない、食べたものを吐く、腹部に渋るような痛みがある、血便が出るなどの症状があるときは大腸疾患の可能性があるので、医療機関に相談し検査を受けるようにしましょう。
  • 腹部に疾患がある方や以前に腸の手術をしたことのある方は、食物繊維の多いものをたくさん食べたり、消化の悪いものを食べるとその部分に便の成分が詰まることがあります。一度にたくさん食べないよう気を付けたり、よく煮たり細かくきざむなどの工夫をしましょう。
  • 心臓や腎臓の悪い方、高齢の方や血圧の高い方は、無理にたくさんの水を飲んだり、冷たい水を一度に飲んだりすると、身体に悪い影響が出ることがあります。身体の調子をみながら、無理はしないようにしましょう。
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