がんという診断はあなたにとって悪い知らせでしかありません。ひどくショックを受けて、何かの間違いではないか、「何で自分が」などと考えてしまいがちです。
がんはどのくらい進んでいるのか、果たして治るのか、どれくらい治療費はかかるのか、家族に負担や心配をかけたくない――人それぞれ、悩みはつきません。気持ちが落ち込んで、いろいろ思いつめてしまうと、「うつ病」になることさえあります。
あなたは、この一大事をどう乗り切るのか。現実的かつ具体的に考えて、実際に行動していく必要があります。
まず、がんという自分の病気についてよく知ることです。担当医は最大の情報源です。担当医と話す際には、あなたが信頼する人にも同席してもらいましょう。わからないことは遠慮なく質問しましょう。また、あなたが集めた情報が正しいかどうかについては、あなたの担当医に確認することが必要です。
正しい知識は、あなたの考えをまとめる役に立ちます。「知識は力なり」です。
がんに対する心がまえは「前向き」な人、「なるようにしかならない」と開き直る人、「治るという固い信念」でがんばろうとする人、などいろいろです。このうち、特にどれがよいということはなく、その人なりの心がまえでよいのです。ただし、悲観的になりすぎると寿命を縮めてしまう可能性があるといわれていますので、悲観的になりすぎないことが大切です。悲観的になりすぎないためには、あなたが自分の病気のことをよく知っていること、つまり病状や治療方針、今後の見通しなどについて担当医からきちんと説明を受け、いつでも正直に話し合い、その都度十分に納得したうえで、療養することに尽きるでしょう。
自分のがんの情報をはっきりと知らないで納得のいく療養などあるのでしょうか。情報不足は疑心暗鬼と悲観的な想像を生み出すばかりです。あなたが自分の病状についてすべてを知ったうえで治療に取り組みたいと考えているのかどうかを、担当医や家族に伝えるようにしましょう。お互いが率直に話し合うことを避けていては、お互いをしっかりと支えあうこともできません。