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専門家による心のケア

更新日:2012年02月20日 [ 更新履歴 ]    掲載日:2006年10月01日
更新履歴
2012年02月20日 更新しました。

1.心のケアの専門家とは─精神腫瘍科など─

つらい気持ちを家族や友人にさえ打ち明けられない、不安や落ち込みが続いている、眠れない、食欲がないなど、精神的、身体的につらいときには、心のケアの専門家に相談することをお勧めします。患者さんにはもちろん、家族にも専門家による心のケアの支援が役に立ちます。

「心の病気ではないから」「精神科医に相談するほどではない」「まだ今は大丈夫」などと、心の専門家の支援を受けることに、抵抗を感じる人もいるかもしれません。しかし、心のつらさをなくすのは、がんの治療と同じくらい大切なことです。心のケアを受ける時期が早いほど、気持ちが早く楽になって前向きな気持ちになれるものです。

心のケアは、心療内科医や精神科医、心理士が専門家として当たり、緩和ケア医などの医師や、心の問題を専門に扱う看護師、ソーシャルワーカーなどが窓口になります。不安や落ち込みはもちろん、睡眠の問題や対人関係のストレスなど、ストレス全般に関して相談することができます。
病院によっては、緩和ケア用語集アイコン外来や緩和ケアチームで、がんの心のケアを行うところもあります。

1)精神腫瘍医

がんに関連した心の問題のケアを専門にする医師です。精神科医や心療内科医が当たっています。日本ではまだ少ないのですが、少しずつふえてきています。

2)心理士

がんになったことによる不安、落ち込みに対して、心理学の手法を生かして相談に乗り、支援します。

2.心のケアの専門家への相談

まず、ストレスや心配事に関して担当医や看護師に話してみてください。担当医は患者さんの状況を判断して、必要があれば専門家に紹介します。また、カウンセリングの希望を直接担当医や看護師に伝えていただいても結構です。最寄りのがん診療連携拠点病院相談支援センターでは、専門家についての情報を聞くことができます。

患者さんの心のつらさを少なくすることは、がんの治療と同じように大切なことです。気持ちのことを医療スタッフに相談することは決して恥ずかしいことではありませんので、お気軽にご相談してください。
専門の医師によるカウンセリングや治療を受ける場合の費用に関しては、健康保険が適用されます。

3.専門家による心のケアの例

専門家による心のケアは、カウンセリングや薬物療法が中心です。専門の医師によるカウンセリングや薬物治療の費用は公的保険が適用されます。病院によっては、無料で心理相談を受けているところもあります。

1)カウンセリング

専門家による心のケアの基本は「カウンセリング」です。
日ごろ、病気の心配やそれに関するつらい思いをそのまま口に出せる人はあまり多くはいないと思います。むしろ大事な人には心配をかけたくないから、迷惑になるから、と心にしまっている方が少なくありません。

カウンセリングは、心のケアの専門家と不安や落ち込みについて話していくことが中心になります。言葉にすることで気持ちが楽になり整理がついたという経験をお持ちの方は多くいらっしゃいます。また、がんと心の状態についての理解を深めることで、誤解からくる心配や、つらい気持ちが和らぐこともあります。

中には話が苦手な方もいらっしゃると思いますが、たくさん話をすることが治療の目的ではありません。患者さんご自身のペースでお話しいただくことが大切です。カウンセリングの話題は治療のこと、家族のこと、仕事のことなど身近なことが中心です。その人その人のペースに合わせてゆっくりとお話を伺っていきます。

また、お話しいただいた内容がほかの人に知られることはありませんので安心してお話しいただけます。

2)リラクセーション

「リラクセーション」とは自分の心身を意識的にリラックスさせる方法です。リラックス状態を得ることで、不安・緊張感を和らげる、寝付きをよくする、痛みを間接的に軽くするなどの効果が期待できます。
気持ちが緊張しているときには体も緊張し、カチカチになっていたりします。逆に体が緊張したまま気持ちだけリラックスすることは難しいものです。そこで、体がリラックスした状態を先に作ることで、気持ちをリラックスした状態へと導く方法がリラクセーションです。

具体的には体の一部(例えば手や肩)の筋肉の緊張を意識的にほぐし、それを徐々に全身に広げていきます。リラックス状態を体感するには少し練習が必要ですが、一度覚えるとひとりでいつでもどこでも行うことができるようになります。

リラクセーションは、心のケアの専門家など経験のあるスタッフの指導で行うことが大切です。

3)薬物療法

症状に応じて以下のような薬を処方しています。その場合、どのような種類のものが適当か、患者さんの体質や副作用を考えて安全に使用します。

表1 薬の効果と副作用
薬の種類 効果 副作用
睡眠導入剤 「工夫をしてもなかなか寝付けない」「早朝、夜中に何度も目が覚めてしまう」などの症状を改善します。 「日中に眠気が残る」「ふらつく」「足腰に力が入りにくい」などの症状が生じることがあります。ほとんどの場合、薬の種類や量を調整することで改善できます。
抗不安薬 「不安でそわそわして落ち着かない」「考えたくないことが頭から離れない」「胸がどきどきする、息苦しくなる」などの症状を和らげます。
抗うつ薬 「気分が落ち込む」「何をしても楽しめない」「気力がわかない」「体がだるい」「食欲がない」などの症状を改善します。 薬の効果はゆっくりあらわれるのですが、副作用は早期にあらわれることがあります。「軽い眠気」「喉(のど)の渇き」「便秘」「立ちくらみ」「胃のもたれ」などの症状が比較的よくみられる副作用ですが、のみはじめてから数日で慣れてきますので、程度が軽ければ慌てずにのみ続けてください。一部の抗うつ薬では、「不整脈」などがまれにみられます。脈の乱れや動悸(どうき)がある場合には遠慮せずに申し出てください。

薬について、よくあるご質問

なぜ心に薬が効くのでしょう?
不安や落ち込みが通常よりも強いときには、脳の神経が情報のやりとりをしすぎて疲労し、働きが低下した状態であることが明らかになっています。
ストレスに使う薬は、このような脳神経の仕組みそのものに働きかけて効果を出しているのです。

薬がやめられなくなることはありませんか?
ストレスの治療で使う薬については「のみ続けると癖(くせ)にならないだろうか」「たくさんのむと体に毒ではないか」「性格が変わってしまわないか」などの質問が多く寄せられます。
しかし、医師の指示どおりにのみ方を守っていただければこのような問題は起こりません。また、抗うつ薬、抗不安薬には性格を変える作用はなく、落ち込んだ気分や不安・緊張感といった「症状」を和らげるのが主な作用です。気持ちの浮き沈みの程度を軽くし、本来のその人らしさに戻す働きをするとお考えください。

薬について疑問があれば、遠慮なく担当している医師、薬剤師にお尋ねください。

4.心の問題の研究

がんの患者さんや家族の心の問題を研究する学問を、サイコオンコロジー(精神腫瘍学)といいます。サイコオンコロジーでは、2つの大きな目標を持っています。第1に「がんが心に与える影響と、その治療法を研究すること」、第2に「心ががんに与える影響を研究すること」です。この分野における研究結果を生かすことで、精神的ストレスを軽減することが期待されています。
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