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よくあるご質問と回答(FAQ)

更新日:2016年06月07日 [ 更新履歴 ]
更新履歴
2016年06月07日 A16を修正しました。
2016年01月04日 掲載しました。
■届出病院などについて
Q1  すべての医療機関が対象となるのでしょうか。その場合、歯科や調剤薬局は対象ですか。
Q2  年間数件のがんの診断を行う診療所ですが、指定申請の必要はありますか。治療はほとんどすべて病院へ紹介を行っているため、全国がん登録に参加するとかえってややこしいのではないでしょうか。
■届出対象の腫瘍について
Q3  届出対象となっている境界悪性の腫瘍について、予後の悪い境界悪性はほかにもあるのに何故これだけが登録対象なのですか。
Q4  原発性のがんについて、下記の場合、届出マニュアル上、いずれも「初回の診断」にあたり、届出義務が生じるとい理解で正しいでしょうか。その場合A、B、Cからの届出対象情報は全国がん登録のシステム上どのように管理されるのでしょうか。例えば、C指定診療所からの届出情報などはB病院からの届出と同定されるのでしょうか。
A指定診療所で初回診断(画像診断ののちB病院紹介)→B病院で病理学的な確定診断および抗がん剤治療→転院して、C指定診療所で引き続き抗がん剤治療
Q5  病院が届出をした後、治療行為を引き継いだ指定診療所が改めて届け出る情報は制度上どのような意義を有するのでしょうか。治療行為とその結果の因果関係を研究するためでしょうか。
Q6  指定診療所においてがんと仮に診断し、病院へ紹介後、確定診断および治療に至る場合、届出対象となりますか。
Q7  病院でのがん治療後、指定診療所においてフォローを行う場合、当該施設における初回治療にあたるとして届出対象となるでしょうか。
Q8  他院でがん治療している場合は対象外、がんに対する治療をどこでもしていない場合を経過観察とみなすのでしょうか。
Q9  がんに対する直接的な手術、化学療法などはしないにせよ、がんによるQOLの低下を防ぐために点滴、注射などを行うと思うのですが、その場合は治療と判断し、対象となるのでしょうか。
Q10  指定診療所においてフォロー中のがん患者の死亡診断をした場合、届出は必要でしょうか。
Q11  「がんの診断・治療」を目的の受診ではなく、他院でがんの診断がされており、現病歴・既往歴にがんがある患者について、届出は不要ですか。
Q12  精神疾患治療のために入院されたが、がんも併発しており疼痛軽減の薬を処方した場合などはがんの治療とみなし、届出の必要がありますか。
Q13  当院入院中で、がんの診断や治療は他院で行うという場合は、診断・治療を行う他院で届出を行いますか。それとも入院している当院で届出を行うのでしょうか。
Q14  緩和ケア病棟へ入院した患者も対象となりますか。また、他施設で手術後、リハビリテーションやターミナルケアを目的として紹介された場合、自施設から届出をする必要はありますか。
Q15  がんの疑いで、病院やほかの診療所へ紹介した場合、自施設は届出の必要がありますか。
Q16  他施設から検査を依頼され、自施設に検査のみで来院した患者ががんである場合、カルテに「がん」という病名がつきますが、届出は必要でしょうか。
Q17  セカンドオピニオンの場合、照会元へ帰すのが通例であり、この場合も院内病名が「がん」とつくが、届出は必要ですか。「経過観察」とするのでしょうか。
Q18  同じ臓器において、再発か、新しく発生(多中心など)したか不明な場合は届出の必要がありますか。
Q19  紹介状に「胸水貯留の原因として肺腺がんと診断されております。」の記載のみで、病名の欄に肺腺がんと記載あり。患者さんが積極的治療を望まなかったため、がん治療は行わず、胸水貯留の急性期治療が終わった状態で、長期臥床によるADL改善の継続のため転院してきた場合、届出対象となるのでしょうか。対象となる場合、「経過観察」となるのか、対症療法もがん治療になるのでしょうか。
Q20  外来で、他院からのがんパスに沿って定期的に診察、採血するのみで、治療を一切行っていない場合はどう判断すればよろしいですか。
Q21  回復期リハビリテーション病棟に入院され、入院中にがん治療を行っている病院を定期的に受診し、投薬・治療を受けている場合、全身状態を改善する治療は、脳卒中だけでなく、がんにも影響を及ぼすと思われますが、対象となるのでしょうか。
Q22  2016.1.1より前に、自施設でがん診療を受けていた患者は、2016.1.1以降に同じがんで受診した場合には、届出不要ですか。新規というのはどの時点から考えるのでしょうか。
Q23  診断紹介後、自施設が初発治療施設となった場合は、修正届が必要でしょうか。それとも2回目の届出が必要でしょうか。
■届出方法について
Q24  届出情報の提出期限はあるのでしょうか。間に合わなかった場合、どうなりますか。
Q25  届出マニュアル(ダウンロード版)7ページの届出情報の作成時期で、「初回の治療が届出の推奨時期、期間を超えて継続している場合」の、推奨時期、期間とは「診断年から翌年末」という認識でよろしいですか。
Q26  「自施設で初回治療をせず、他施設を紹介した場合は他施設に紹介時」とありますが、実際は紹介後、緩和ケアも含めて、治療のために戻ってくる場合がありますので、紹介の結果、自施設での初回治療の有無が確定してから作成する、でよいでしょうか。
Q27  電子届出票(PDFファイル)は随時、院内がん登録情報からの届出用CSVファイルは年1回の提出と決められていますか。
Q28  届出マニュアル(ダウンロード版)11ページの「届出の方法」では、具体的な方法は「都道府県が通知する」とあります。これは都道府県ごとに具体的な方法を決めるという認識でよろしいですか。また、推奨される届出の方法はありますか。
Q29  病院で届出票様式を印刷して紙上に記載したものを都道府県がん登録室へ送るという運用はしてもよいでしょうか。
Q30  OCR届出票について増刷予定なしとのことでしたが、複写での利用も駄目でしょうか。
Q31  医療機関からの届出についてUSBで送付する場合、どの程度の容量のUSBを準備すればよろしいでしょうか。
■院内がん登録からの届出などについて
Q32  「院内がん登録支援Hos-CanR Plus」と「全国がん登録対応Hos-CanR Lite」は無料でしょうか。
Q33  「院内がん登録支援Hos-CanR Plus」や「全国がん登録対応Hos-CanR Lite」を医療機関が導入するためには、どのような手続きが必要でしょうか。
Q34  「院内がん登録支援Hos-CanR Plus」や「全国がん登録対応Hos-CanR Lite」を導入病院などは年1回しか提出できないのでしょうか。
Q35  独自の院内がん登録システムを使っている場合、全国がん登録用に出力するCSVファイルは、どのような形式(列など)になっていればよいのでしょうか。
Q36  届出業務は、病院内でどのような職種のものが担うべきですか。届出マニュアル8ページの届出情報を作成する者で、「研修を受けた診療情報管理士や医師事務作業補助者」とありますが、どういった研修が想定されているのでしょうか。
■届出内容について
Q37  届出マニュアル(ダウンロード版)18ページの初回治療の定義の中で、「この範囲が不明確であれば、病状が進行・再発するまでに施行されるか、あるいはおよそ4カ月以内に施行されたもの」とありますが、「およそ4カ月以内」というのは、診断の日から4カ月以内ということでしょうか。
Q38  A病院で診断、治療の後に、B病院を受診した場合の診断日はいつですか。
Q39  届出マニュアル37ページ 発見経緯で、これまでの院内がん登録にかかる説明では、「自覚症状によりがん検診を受診した」場合は、がん検診を選択するとのことでした。全国がん登録では「がん検診」は1、「自覚症状」は8のコードが振られていますが、「自覚症状によりがん検診を受診した」場合は1、「自覚症状により直接病院医師を受診してがんの診断を受けた」場合は8と考えてよいでしょうか。
Q40  自施設での初診時に届出をするとあり、再発・転移は届出不要となっていますが、再発・転移の定義はありますか。例えば、同部位で10年後にがん診断された場合や2年後に転移が疑われるが、診断が難しい場合などは届出をするのでしょうか。
Q41  下記の治療のみを行った場合の項目番号12「治療施設」について、届出マニュアルの治療施設の項には、「初回治療をどの施設で実施し開始したかを判断するための項目」とあります。下記は初回治療の定義から外れていて、当てはまる選択肢がない状況になってしまいます。「経過観察」ととらえて(1)、(2)の考え方でよろしいでしょうか。
症状緩和治療(大腸がんイレウス人肛門造設等)のみ選択で、麻薬投与で緩和医療を施行
(1)自施設または、他施設でがんと診断し、上記治療を自施設で開始した場合→「2.自施設で初回治療開始」
(2)他施設で初回治療を開始後に自施設に受診し上記治療を実施した場合→「3.他施設で初回治療を開始後に、自施設に受診して初回治療を継続」
Q42  経過観察(緩和ケアを含む)は決定した時点で初回治療は終了したとみなすので、決定施設が初回治療施設となり、 紹介先が治療施設となることはない、でよろしいでしょうか。
■遡り調査について
Q43  遡り調査の詳細について教えてほしいです。
Q44  司法解剖、行政解剖についての遡り調査取り扱いについて、がん登録届出マニュアル53ページでは、死亡時に新規にがんが見つかった場合の回答方法があります。なお、司法解剖を行う部門は、大学内ではありますが病院内ではありません。司法解剖は、刑事訴訟法に基づく捜査事例につき守秘義務から詳細を、(司法解剖が実施されたかどうかの事実確認も含め)照会することはできず、異常死因による警察介入があると、その後のご遺体の取り扱いは病院の業務外となるので、大学内といえども把握することは困難です。大学内の司法解剖を行う部署から死体検案書が発行され、都道府県がん登録室より、大学医学部附属病院に対して遡り調査の依頼があった場合、どのように回答するのが適切でしょうか。
■患者さんへの対応について
Q45  患者さんより、「私は2つの医療機関を受診してがんと診断されています。すべての医療機関が私の情報を登録しているのでしょうか」と質問があった場合の対応を教えてください。
Q46  患者さんからカルテ開示の依頼があった場合、全国がん登録の情報は開示するのでしょうか。
Q47  患者さんから私のがんはどのように登録されていますか?と聞かれたら、どう対応したらいいですか。
■問い合わせ・その他について
Q48  登録実務に困ったときはどこに問い合わせをしたらいいのでしょうか。
Q49  届出マニュアル(ダウンロード版)6ページと9ページの、都道府県の全国がん登録担当部署と届出先の両者の役割の違いを教えてください。
Q50  届出マニュアルの表紙に「2016」とありますが、今後、どのくらいのペースで見直しが行われていくのでしょうか。
主なご質問への回答を掲載します。

■届出病院などについて

Q1  すべての医療機関が対象となるのでしょうか。その場合、歯科や調剤薬局は対象ですか。
A1  対象となるのは病院および都道府県に指定された診療所です。
Q2  年間数件のがんの診断を行う診療所ですが、指定申請の必要はありますか。治療はほとんどすべて病院へ紹介を行っているため、全国がん登録に参加するとかえってややこしいのではないでしょうか。
A2  がん登録の精度向上のために、ぜひとも、ご協力をお願いします。特に、自施設で、診断~治療までを行う診療所では、登録の漏れが出てしまいますので、積極的な参加をよろしくお願いします。

■届出対象の腫瘍について

Q3  届出対象となっている境界悪性の腫瘍について、予後の悪い境界悪性はほかにもあるのに何故これだけが登録対象なのですか。
A3  全国がん登録では、法律上の届出対象である「がん」の範囲は国際疾病分類第10版(ICD10)に基づいて決められていて、境界悪性腫瘍の中でも、ICD10に基づく死亡統計において悪性として取り扱われる腫瘍が登録対象となっています。
Q4  原発性のがんについて、下記の場合、届出マニュアル上、いずれも「初回の診断」にあたり、届出義務が生じるとい理解で正しいでしょうか。その場合A、B、Cからの届出対象情報は全国がん登録のシステム上どのように管理されるのでしょうか。例えば、C指定診療所からの届出情報などはB病院からの届出と同定されるのでしょうか。
A指定診療所で初回診断(画像診断ののちB病院紹介)→B病院で病理学的な確定診断および抗がん剤治療→転院して、C指定診療所で引き続き抗がん剤治療
A4  はい、ご理解のとおりです。全国がん登録システムに入力された届出情報は、必要があって削除する以外はすべて記録、保存されます。
Q5  病院が届出をした後、治療行為を引き継いだ指定診療所が改めて届け出る情報は制度上どのような意義を有するのでしょうか。治療行為とその結果の因果関係を研究するためでしょうか。
A5  がん登録推進法第6条第1項の「当該病院などにおける初回の診断が行われたとき」届け出なければならないという制度は、法第3条(基本理念)第1項の、広範な情報収集により、がんの罹患などの状況ができる限り正確に把握されるものでなければならない、を念頭に設計された仕組みです。
A指定診療所で初回診断(画像診断ののちB病院紹介)→B病院で病理学的な確定診断および抗がん剤治療→転院して、C指定診療所で引き続き抗がん剤治療
A病院が指定診療所でなく、B病院が届出違反をした場合、C診療所による情報が、罹患把握のための唯一の情報になる場合も想定されます。また、当該がんに関する情報を集約した際に、C診療所の情報は反映されない可能性が高いですが、C指定診療所で引き続き「初回治療としての」抗がん剤治療の場合、C診療所は初回化学療法を行った病院などとして、集約情報に活用されます。C診療所が、自施設以前の病院などの届出状況を把握されている場合、自施設が重ねて届け出る意義は乏しいとお考えになるとは存じますが、通常は把握できないのではないでしょうか。そもそも、B病院が届出義務を果たさないのが悪いとお考えになるかもしれませんが、病院と協力診療所が助け合って、がん罹患などの全数把握を目指す、が、法の精神でありますことをご理解いただけますようお願いいたします。
Q6  指定診療所においてがんと仮に診断し、病院へ紹介後、確定診断および治療に至る場合、届出対象となりますか。
A6  「がん」であるかないかの診断も含めて他施設に紹介した場合、指定診療所においては届出は不要です。一方、指定診療所において「がん」と診断し、詳細診断や治療のために他施設に紹介した場合、指定診療所においても届出対象です。
Q7  病院でのがん治療後、指定診療所においてフォローを行う場合、当該施設における初回治療にあたるとして届出対象となるでしょうか。
A7  病院でのがん治療後のフォローを行うために指定診療所を受診した患者の腫瘍が、当該指定診療所にとって初診で、診断および/または治療などの対象となった腫瘍である場合、届出対象です。
Q8  他院でがん治療している場合は対象外、がんに対する治療をどこでもしていない場合を経過観察とみなすのでしょうか。
A8  他院でがん治療を行っており、自施設の診療内容が当該がんとはまったく無関係である場合、届出の必要な患者ではないと考えられます。また、「経過観察」とは、がんに対する治療をどこでもしていない場合ではなく、自施設が、当該腫瘍に対して計画する治療方針の1つです。
Q9  がんに対する直接的な手術、化学療法などはしないにせよ、がんによるQOLの低下を防ぐために点滴、注射などを行うと思うのですが、その場合は治療と判断し、対象となるのでしょうか。
A9  当該施設が、当該患者の当該腫瘍について、診断および/または治療などの対象としている場合は、届出の必要な患者と考えられます。
Q10  指定診療所においてフォロー中のがん患者の死亡診断をした場合、届出は必要でしょうか。
A10  病院でのがん治療後、指定診療所においてフォロー中の死亡の場合、初診の時点で届出対象であるため、死亡のタイミングでの重ねての届出は不要です。
Q11  「がんの診断・治療」を目的の受診ではなく、他院でがんの診断がされており、現病歴・既往歴にがんがある患者について、届出は不要ですか。
A11  当該施設で「がんの診断・治療」を行っていないので、届出の必要な患者ではありません。
Q12  精神疾患治療のために入院されたが、がんも併発しており疼痛軽減の薬を処方した場合などはがんの治療とみなし、届出の必要がありますか。
A12  この場合、がん登録推進法上「がんの診断・治療」を行っているので、届出の必要な患者に該当します。
Q13  当院入院中で、がんの診断や治療は他院で行うという場合は、診断・治療を行う他院で届出を行いますか。それとも入院している当院で届出を行うのでしょうか。
A13  当該施設では「がんの診断・治療」を行っていないので、届出の必要な患者ではありません。
Q14  緩和ケア病棟へ入院した患者も対象となりますか。また、他施設で手術後、リハビリテーションやターミナルケアを目的として紹介された場合、自施設から届出をする必要はありますか。
A14  入院・外来を問わず、自施設において、当該腫瘍について初診し、診断および/または治療などの対象となった腫瘍は届出の対象です。緩和ケア病棟やリハビリテーション病院という施設の特色で、届出の必要な患者か否かは決まりません。
Q15  がんの疑いで、病院やほかの診療所へ紹介した場合、自施設は届出の必要がありますか。
A15  病理診断以外の方法で「がん」と診断し、詳細診断や治療のために他施設に紹介した場合、貴院で「がん」と診断しているので、届出が必要です。必ずしも病理学的な確定診断を要せず、画像診断、血液検査、尿検査、肉眼的検査、および臨床検査を含みます。一方、「がん」であるかないかの診断も含めて他施設に紹介した場合、届出は不要です。
Q16  他施設から検査を依頼され、自施設に検査のみで来院した患者ががんである場合、カルテに「がん」という病名がつきますが、届出は必要でしょうか。
A16  届出マニュアルでは診断根拠の説明において 依頼検査の結果は、検査を依頼した側の施設の結果に含めるとしておりますが、これは、依頼検査を「委託業務」的にとらえてのことで、全国がん登録の届出を要しないとお考え頂いて差し支えありません。ただし、Qのように、他施設から、検査を依頼された場合も、自施設で検査をし、当該がんについてはじめて「がん」と診断した場合、届出が必要です。
他施設から、検査を依頼された場合も、自施設で検査をし、当該がんについてはじめて「がん」と診断した場合、届出が必要です。
Q17  セカンドオピニオンの場合、照会元へ帰すのが通例であり、この場合も院内病名が「がん」とつくが、届出は必要ですか。「経過観察」とするのでしょうか。
A17  セカンドオピニオンは「意見」であり、診療に含めない取り扱いとなる場合があります。その場合、届出不要です。セカンドオピニオンを「診療」と取り扱う場合、項目「治療施設」は、経過観察ではなく、「8.その他」としてください。
Q18  同じ臓器において、再発か、新しく発生(多中心など)したか不明な場合は届出の必要がありますか。
A18  同じ臓器において2つ以上の異なる組織形態のがんが独立して存在する場合、多重がんとして届出が必要です。以前と同じ臓器に発生したがんについて、病理診断前で再発か、新しく発生した組織形態の異なるがんか不明な場合、届出をお願いします。
Q19  紹介状に「胸水貯留の原因として肺腺がんと診断されております。」の記載のみで、病名の欄に肺腺がんと記載あり。患者さんが積極的治療を望まなかったため、がん治療は行わず、胸水貯留の急性期治療が終わった状態で、長期臥床によるADL改善の継続のため転院してきた場合、届出対象となるのでしょうか。対象となる場合、「経過観察」となるのか、対症療法もがん治療になるのでしょうか。
A19  自施設が、当該患者の当該腫瘍について、診断および/または治療などの対象としている場合は、届出の必要な患者と考えられます。自施設で、長期臥床によるADL改善のみの診断および/または治療などの対象としている場合、届出不要と考えられます。
Q20  外来で、他院からのがんパスに沿って定期的に診察、採血するのみで、治療を一切行っていない場合はどう判断すればよろしいですか。
A20  他院からのがんパスに沿って定期的に診察、採血という行為が、依頼検査と同等で、自施設での診断・治療(経過観察を含む)の意思決定がまったくない状況の場合、届出の必要な患者ではないと考えられます。
Q21  回復期リハビリテーション病棟に入院され、入院中にがん治療を行っている病院を定期的に受診し、投薬・治療を受けている場合、全身状態を改善する治療は、脳卒中だけでなく、がんにも影響を及ぼすと思われますが、対象となるのでしょうか。
A21  当該がん患者の当該腫瘍に対して、診断・治療(経過観察を含む)の意思決定がまったくない状況の場合、その病院にとって届出の必要な患者ではないと考えられます。ただし、がん治療を行っている病院などの指示によるものとしても、当該患者の当該腫瘍に対して「全身状態を改善する治療」を自施設で行っている場合、依頼検査とは異なり、自施設の意思に基づく診療行為として、届出の必要な患者と考えられます。
Q22  2016.1.1より前に、自施設でがん診療を受けていた患者は、2016.1.1以降に同じがんで受診した場合には、届出不要ですか。新規というのはどの時点から考えるのでしょうか。
A22  法的には、当該病院などにおける初回の診断日が2016.1.1を起点とします。診断施設が「1.自施設」の場合は自施設診断日を診断日、「2.他施設」の場合は当該腫瘍初診日を診断日、となりますが、それぞれ2016.1.1以後の症例が届出対象です。質問のケースの場合、診断施設が自施設でも他施設でも、自施設の初回の診断日が2016.1.1より前なので届出対象にあたりません。
Q23  診断紹介後、自施設が初発治療施設となった場合は、修正届が必要でしょうか。それとも2回目の届出が必要でしょうか。
A23  どちらも不要です。修正届出は、がんの発生の真偽に関わり、当該施設が修正届出をしなければ、誤った登録がなされてしまう場合に限るとお考えください。

■届出方法について

Q24  届出情報の提出期限はあるのでしょうか。間に合わなかった場合、どうなりますか。
A24  診断日の翌年12月31日が締切りとなります(省令第10条)。締切りを過ぎると、法第7条に基づいて都道府県から勧告がされ、勧告にしたがわないとその旨公表をされる可能性があります。ただし、間に合わなかった場合も、有用な情報としてデータベースに登録されますので届出をお願いいたします。
Q25  届出マニュアル(ダウンロード版)7ページの届出情報の作成時期で、「初回の治療が届出の推奨時期、期間を超えて継続している場合」の、推奨時期、期間とは「診断年から翌年末」という認識でよろしいですか。
A25  そのとおりです。
Q26  「自施設で初回治療をせず、他施設を紹介した場合は他施設に紹介時」とありますが、実際は紹介後、緩和ケアも含めて、治療のために戻ってくる場合がありますので、紹介の結果、自施設での初回治療の有無が確定してから作成する、でよいでしょうか。
A26  自施設で初回治療をせず、他施設を紹介した場合は他施設に紹介時」までが、届出対象となる当該病院などにおける「初回の診断(診断から治療)」の範囲とお考えください。
Q27  電子届出票(PDFファイル)は随時、院内がん登録情報からの届出用CSVファイルは年1回の提出と決められていますか。
A27  届出回数に関する法令上の制限はございません。届出マニュアルには、合理的な運用上のお願いや目安を記載させていただきました。院内がん登録の場合、院内がん登録の全国集計にデータを提出後のチェック済み情報を、全国がん登録に提出していただく想定です。
Q28  届出マニュアル(ダウンロード版)11ページの「届出の方法」では、具体的な方法は「都道府県が通知する」とあります。これは都道府県ごとに具体的な方法を決めるという認識でよろしいですか。また、推奨される届出の方法はありますか。
A28  がん登録などの推進に関する法律では、「全ての病院又は指定された診療所は、届出対象情報を当該病院などの所在地の都道府県知事に届け出なければならない」と定めており、届出までが病院の義務となります。都道府県では、届出の具体的な方法を決定し、届出を行う病院などへ周知することになります。厚生労働省からは、都道府県へ届出情報および移送の電子化を推進する旨が連絡されています。
Q29  病院で届出票様式を印刷して紙上に記載したものを都道府県がん登録室へ送るという運用はしてもよいでしょうか。
A29  特段の理由がない限り、全国がん登録届出支援サイトから各病院などがダウンロードしていただく電子届出票PDFファイルまたは部数限定で配布するOCR書式をご利用していただければと思います。病院などが必要事項を入力後に、電子届出票PDFファイルを印刷して紙情報にすることは可能ですが、セキュリティ上の措置で、病院などのPCのすべての外部記録媒体の接続端子を潰しているなどして印刷するしかない、場合の代替方法として想定しています。
Q30  OCR届出票について増刷予定なしとのことでしたが、複写での利用も駄目でしょうか。
A30  OCR届出票を複写してご利用いただくことは可能ですが、全国に配布したOCR届出票には全国で一意の連番をあらかじめ振っており、全国がん登録システムはその連番で票認識をする仕様になっているため、複写してご利用になると、最初に利用された1枚のみOCR読み取り可能で、それ以外は都道府県が手入力でご対応いただくことになり、実務が非常に非効率になります。また、厚生労働省は、届出専用オンラインの整備を含め、数年以内に届出の完全電子化の意向です。
Q31  医療機関からの届出についてUSBで送付する場合、どの程度の容量のUSBを準備すればよろしいでしょうか。
A31  電子届出票PDFファイルは、含まれる10枚すべてに記入した場合でも、約1MBの容量です。また、CSVファイルを添付した場合でも2MBを超えない程度のサイズになりますので、2GBのUSBメモリで十分と考えられます。

■院内がん登録からの届出などについて

Q32  「院内がん登録支援Hos-CanR Plus」と「全国がん登録対応Hos-CanR Lite」は無料でしょうか。
A32  共にソフトの提供は無料です。
Q33  「院内がん登録支援Hos-CanR Plus」や「全国がん登録対応Hos-CanR Lite」を医療機関が導入するためには、どのような手続きが必要でしょうか。
A33  導入を希望する医療機関が直接、国立がん研究センターがん対策情報センターの院内がん登録室担当にお問い合わせください。
http://ganjoho.jp/hospital/cancer_registration/
Q34  「院内がん登録支援Hos-CanR Plus」や「全国がん登録対応Hos-CanR Lite」を導入病院などは年1回しか提出できないのでしょうか。
A34  届出回数に関する法令上の制限はございません。
Q35  独自の院内がん登録システムを使っている場合、全国がん登録用に出力するCSVファイルは、どのような形式(列など)になっていればよいのでしょうか。
A35  全国がん登録届出マニュアルの付録[5]をご確認ください。
Q36  届出業務は、病院内でどのような職種のものが担うべきですか。届出マニュアル8ページの届出情報を作成する者で、「研修を受けた診療情報管理士や医師事務作業補助者」とありますが、どういった研修が想定されているのでしょうか。
A36  届出票を作成する職種に制限はございません。想定される研修には、がん登録の基礎知識(がんの病態生理、がん登録の制度など)、がん登録の運用(がん登録システムについて、ICD-O-3コーディングルールについて、標準登録様式について等)、病期分類の知識(病期分類の概論と腫瘍主要部位の病期分類各論など)についての学習、および登録実務演習などが含まれます。

■届出内容について

Q37  届出マニュアル(ダウンロード版)18ページの初回治療の定義の中で、「この範囲が不明確であれば、病状が進行・再発するまでに施行されるか、あるいはおよそ4カ月以内に施行されたもの」とありますが、「およそ4カ月以内」というのは、診断の日から4カ月以内ということでしょうか。
A37  診断日の日からおよそ4カ月以内と考えていただいて差し支えありません。
Q38  A病院で診断、治療の後に、B病院を受診した場合の診断日はいつですか。
A38  A病院からの届出における診断日はA病院での検査日、B病院からの届出における診断日は当該がんの診療のためにB病院をはじめて受診した日(当該腫瘍初診日)で届出を行います。
Q39  届出マニュアル37ページ 発見経緯で、これまでの院内がん登録にかかる説明では、「自覚症状によりがん検診を受診した」場合は、がん検診を選択するとのことでした。全国がん登録では「がん検診」は1、「自覚症状」は8のコードが振られていますが、「自覚症状によりがん検診を受診した」場合は1、「自覚症状により直接病院医師を受診してがんの診断を受けた」場合は8と考えてよいでしょうか。
A39  現行の院内がん登録のルールでも「自覚症状によりがん検診を受診した」場合は1、「自覚症状により直接病院医師を受診してがんの診断を受けた」場合は8となります。全国がん登録のルールも同じです。
Q40  自施設での初診時に届出をするとあり、再発・転移は届出不要となっていますが、再発・転移の定義はありますか。例えば、同部位で10年後にがん診断された場合や2年後に転移が疑われるが、診断が難しい場合などは届出をするのでしょうか。
A40  がん登録関連法令での定義はありません。医師による再発・転移の診断が定義となります。同部位で10年後にがん診断された場合は、以前と異なる組織型であれば届出対象です。2年後に転移が疑われるが、(転移なのか、初発なのか)診断が難しい場合は、初発のがんと考え、届出対象としてください。
Q41  下記の治療のみを行った場合の項目番号12「治療施設」について、届出マニュアルの治療施設の項には、「初回治療をどの施設で実施し開始したかを判断するための項目」とあります。下記は初回治療の定義から外れていて、当てはまる選択肢がない状況になってしまいます。「経過観察」ととらえて(1)、(2)の考え方でよろしいでしょうか。
症状緩和治療(大腸がんイレウス人肛門造設等)のみ選択で、麻薬投与で緩和医療を施行
(1)自施設または、他施設でがんと診断し、上記治療を自施設で開始した場合→「2.自施設で初回治療開始」
(2)他施設で初回治療を開始後に自施設に受診し上記治療を実施した場合→「3.他施設で初回治療を開始後に、自施設に受診して初回治療を継続」
A41  治療施設については、「初回治療をどの施設で実施し開始したかを判断するための項目」であり、①開始した施設か否かに重点があり、②初回治療と考えられる一連の治療の継続施設も可能なら把握する(ただし、本来の目的は、異なる初回治療を開始したか否かを把握する、にあります)という意味を持ちます。また、いわゆる症状緩和治療は、がん登録の「初回治療」には含めないことから、こうした治療のみが、診断後の処置・対応として計画・実施された場合は、初回治療として、「経過観察」が開始されたと考えます。前施設で初回治療として開始された経過観察を継続した場合は、上記の治療施設の意味から、経過観察を開始された施設で初回治療は終了したとみなします。
このため、(1)自施設または他施設でがんと診断し、上記治療を自施設で開始した場合、「2.自施設で初回治療開始」(つまり、経過観察という初回治療が開始された)でよいと思われますが、(2)他施設で初回治療を開始後に自施設に受診し上記治療を実施した場合は、「4.他施設で初回治療終了後に、自施設を受診」(つまり、経過観察という初回治療がすでに終了した)とするのが妥当です。
Q42  経過観察(緩和ケアを含む)は決定した時点で初回治療は終了したとみなすので、決定施設が初回治療施設となり、 紹介先が治療施設となることはない、でよろしいでしょうか。
A42  ご認識のとおりです。

■遡り調査について

Q43  遡り調査の詳細について教えてほしいです。
A43  遡り調査は罹患の届出がない者について、死亡情報によりがんでの死亡が判明した場合に行われる調査です。同調査は届出の勧告を実質的に意味しております。実施された場合は、対象者について届出を行っていただく必要があります。
Q44  司法解剖、行政解剖についての遡り調査取り扱いについて、がん登録届出マニュアル53ページでは、死亡時に新規にがんが見つかった場合の回答方法があります。なお、司法解剖を行う部門は、大学内ではありますが病院内ではありません。司法解剖は、刑事訴訟法に基づく捜査事例につき守秘義務から詳細を、(司法解剖が実施されたかどうかの事実確認も含め)照会することはできず、異常死因による警察介入があると、その後のご遺体の取り扱いは病院の業務外となるので、大学内といえども把握することは困難です。大学内の司法解剖を行う部署から死体検案書が発行され、都道府県がん登録室より、大学医学部附属病院に対して遡り調査の依頼があった場合、どのように回答するのが適切でしょうか。
A44  ご質問のような状況の場合、全国がん登録事業においては病院としての遡り調査への回答としては、「5.調査対象者の該当なし」としていただくのが妥当と存じます。

■患者さんへの対応について

Q45  患者さんより、「私は2つの医療機関を受診してがんと診断されています。すべての医療機関が私の情報を登録しているのでしょうか」と質問があった場合の対応を教えてください。
A45  すべての病院および指定診療所に届出義務がありますので、受診した2つの医療機関が届出をしている可能性は高いです。
Q46  患者さんからカルテ開示の依頼があった場合、全国がん登録の情報は開示するのでしょうか。
A46  「全国がん登録情報」は法第35条に基づき開示を求めることができません(例えば都道府県に対してどのような内容を届け出たか等)。診療情報の一般的なカルテ開示は従来通りの対応をしてください。
Q47  患者さんから私のがんはどのように登録されていますか?と聞かれたら、どう対応したらいいですか。
A47  がん登録情報の開示は禁止されていますが、カルテ開示にかかる部分については、貴院における診療の方針と情報開示の原則にしたがってご対応ください。

■問い合わせ・その他について

Q48  登録実務に困ったときはどこに問い合わせをしたらいいのでしょうか。
A48  届出先の都道府県がん登録室にお問い合わせください。
Q49  届出マニュアル(ダウンロード版)6ページと9ページの、都道府県の全国がん登録担当部署と届出先の両者の役割の違いを教えてください。
A49  「都道府県の全国がん登録担当部署」はがん登録などの推進に関する法律が定める都道府県における全国がん登録事業の主担当部署です。「都道府県 全国がん登録届出先」とは平成27年8月時点で都道府県知事から全国がん登録に関する事務の委任を受ける予定の施設で、具体的には、病院などが作成する全国がん登録の届出情報の収受予定施設のことです。
Q50  届出マニュアルの表紙に「2016」とありますが、今後、どのくらいのペースで見直しが行われていくのでしょうか。
A50  がん登録などの推進に関する法律の改訂や解釈の変更によって本法が定める、病院などの管理者が原発性のがんについて、当該病院などの所在地の都道府県知事に届け出る情報の作成に当たり必要な事項の記載の修正が必要になった場合には、随時更新されます。
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