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部位別がんの統計情報

更新日:2006年10月20日 [ 更新履歴 ]
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2006年10月20日 内容更新しました。
2006年10月01日 掲載しました。

1.口腔がん・咽頭がん

年齢別にみた口唇(こうしん)・口腔(こうくう)・咽頭(いんとう)がんの罹患率(りかんりつ)は、男女とも40歳代後半から増加しはじめ、高齢になるほど高くなります。男性は女性に比べて年齢による罹患率の増加が顕著です。
罹患率、死亡率は、ともに男性のほうが高く、女性の約3倍です。死亡率の年次推移は、1960年から2000年まで増加傾向にありました。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

2.喉頭がん

年齢別にみた喉頭(こうとう)がんの罹患率(りかんりつ)は、男性では50歳代から80歳代まで急激に増加します。女性でも年齢別の罹患率は高齢になるほど高くなりますが、年齢による罹患率の増加は男性ほど顕著ではありません。罹患率、死亡率は、ともに男性のほうが高く、女性の10倍以上です。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

3.肺がん

年齢別にみた肺がんの罹患率(りかんりつ)、死亡率は、ともに40歳代後半から増加しはじめ、高齢になるほど高くなります。死亡率の年次推移は、1960年代から1980年代に急激に増加しましたが、1990年代後半から男女とも若干の減少傾向にあります。
罹患率、死亡率は男性のほうが女性より高く、女性の3~4倍にのぼります。がんで亡くなった人数を部位別に多い順に並べると、肺がんは男性で第1位、女性で第2位です。罹患数と死亡数に大きな差はなく、これは、肺がん罹患者の生存率が低いことと関連しています。
男性の肺がん死亡率の年次推移を生まれた年代別にみると、1930年代後半に生まれた人は低く、その前後に生まれた人は高い傾向があります。これは1930年代後半生まれの世代は、生涯喫煙率(喫煙経験がある人の割合)が低いことと関連があります。
罹患率の国際比較では、日本人は欧米人に比べると低い傾向があります。がんの組織型では、近年、扁平上皮(へんぺいじょうひ)がんに比べ、腺(せん)がんの割合が増加しています。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

4.中皮腫

中皮腫の死亡率は、1995年以降、男性で増加傾向、女性では横ばい状態で、中皮腫で亡くなる人の数は、男性が女性の約3倍、死亡率でも男性が女性の約4倍です(2004年)。中皮腫による死亡は高齢者に多く、中皮腫による死亡全体の中で、65歳以上の占める割合は男性で約7割、女性で約8割です(2004年)。
欧米諸国の罹患率(りかんりつ)の年次推移をみると、イギリスでは1970年ごろから増加傾向が続いていますが、アメリカ、スウェーデン、オーストラリア、ニュージーランドでは、1990年代をピークに減少傾向に転じています。
日本のアスベスト輸入量のピークは1970年代半ばであり、潜伏期間が平均40年とされていることを考慮すると、今後、日本の中皮腫の罹患および死亡は増加することが予想されます。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

5.縦隔腫瘍

縦隔腫瘍(じゅうかくしゅよう)は、他のがんと比べて頻度が極めて低い腫瘍で、2004年の死亡数は男女合わせて123人です。男性の死亡数は、女性の2~3倍にのぼります。
年齢別にみたがんの死亡率は、高齢になるほど高くなっています。1995年以降の死亡数の年次推移には、男女とも著明な変化はみられません。

6.乳がん

年齢別にみた女性の乳がんの罹患率(りかんりつ)は30歳代から増加しはじめ、40歳代後半から50歳代前半にピークを迎え、その後は次第に減少します。女性では、乳がんにかかる数は乳がんで死亡する人の数の3倍以上です。これは、女性の乳がんの生存率が比較的高いことと関連しています。男性の乳がんは、年間の死亡数で女性の乳がんの100分の1以下のまれながんですが、女性の乳がんに比べて生存率が低い(予後が悪い)ことが知られています。
年次推移は、罹患率、死亡率ともに一貫して増加しており、出生年代別では、最近生まれた人ほど罹患率、死亡率が高い傾向があります。
罹患率の国際比較では、東アジアよりも欧米、特にアメリカ白人が高く、アメリカの日本人移民は日本国内在住者より高い傾向があります。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

7.食道がん

年齢別にみた食道がんの罹患率(りかんりつ)、死亡率は、ともに40歳代後半から増加しはじめ、特に男性は女性に比べて急激に増加します。
罹患率、死亡率ともに男性のほうが高く、女性の5倍以上です。死亡率の年次推移は、男性では戦後大きな増減はなく近年は漸減傾向、女性は1960年代後半から1980年代後半まで急激に減少し近年は漸減傾向にあります。一方、罹患率は、男性では1975年以降増加傾向、女性では1975年以降1980年代後半まで減少傾向にあり、その後はっきりとした増減の傾向はみられません。
罹患率の国際比較では、日本人は他の東アジアの国の人や、アメリカの日本人移民に比べて高い傾向があります。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

8.胃がん

胃がんの罹患率(りかんりつ)と死亡率は男性のほうが女性より高く、年齢別にみると40歳未満では男女差は小さく、40歳以降にその差が開きます。
日本の胃がん死亡率の年次推移は、1960年代から男女とも大幅な減少傾向にありますが、2004年にがんで亡くなった人の数では、胃がんは男性で第2位、女性で第1位となっています。
2000年の罹患数は死亡数の約2倍です。罹患率も減少傾向にありますが、死亡率に比べて減少の度合いは緩やかです。
罹患率の国際比較では、東アジアで高く、アメリカ白人では低く、日本は東アジアの中では罹患率の高い地域です。また、アメリカの日系、韓国系、中国系移民の罹患率は、それぞれの国の本国在住者より低い傾向にあります。一方日本国内では、東北地方の日本海側で高く、南九州、沖縄で低い「東高西低」型を示しています。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

9.結腸・直腸、肛門がん

年齢別にみた大腸がん(結腸・直腸・肛門がん)の罹患率(りかんりつ)は、50歳代くらいから増加しはじめ、高齢になるほど高くなります。
大腸がんの罹患率、死亡率はともに男性のほうが女性の約2倍と高く、結腸がんより直腸がんにおいて男女差が大きい傾向があります。
男女とも罹患数は死亡数の約2倍であり、これは大腸がんの生存率が比較的高いことと関連しています。
大腸がんの罹患率の年次推移は、男女とも1990年代前半までは増加し、その後は横ばい傾向です。また、死亡率の年次推移は、男女とも戦後から1990年代半ばまで増加し、その後漸減傾向です。大腸がんの増加には、主として結腸がんの増加が影響しています。
罹患率の国際比較では、結腸がんはハワイの日系移民が日本人より高く、欧米白人と同程度であることが知られていましたが、最近では、結腸がん・直腸がんともに、日本人はアメリカの日系移民および欧米白人とほぼ同じになっています。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

10.消化管間質腫瘍

人口動態統計死亡データで用いられる国際疾病分類第10版(ICD-10)では、発生部位個別のコードのため、消化管間質腫瘍にあたる全国規模の死亡統計はありません。
また、地域がん登録で標準的に用いられている国際疾病分類腫瘍学第3版(ICD-O-3)では、形態コード8936が追加されたところであり、現時点では消化管間質腫瘍個別の罹患集計(りかんしゅうけい)は行われていません。

11.肝臓がん

肝臓および肝内胆管のがん(以下、肝臓がん)による死亡のうち、約9割を肝細胞がんが占めます。
年齢別にみた肝臓がんの罹患率(りかんりつ)は、男性では40歳代後半から増加しはじめ、70歳代に横ばいとなり、女性では50歳代後半から増加しはじめます。年齢別にみた死亡率も同様な傾向にあります。
罹患率、死亡率は男性のほうが高く、女性の約3倍です。罹患数と死亡数とに大きな差はなく、これは、肝臓がん罹患者の生存率が低いことと関連しています。
肝臓がん罹患率と死亡率の年次推移を生まれた年代別にみると、男女とも1935年前後に生まれた人で高い傾向があります。これは、1935年前後に生まれた人に、日本における肝臓がんの主要因であるC型肝炎ウィルス(HCV)の抗体陽性者の割合が高いことと関連しています。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

12.膵がん

年齢別にみた膵(すい)がんの罹患率(りかんりつ)は、60歳くらいから増加して、高齢になるほど高くなります。
死亡率の年次推移は、男女とも戦後から1980年代後半まで増加し、1990年代以降は横ばいまたは漸増傾向にあります。死亡率は、男性のほうが高く、女性の1.7倍です。罹患数は死亡数とほぼ等しく、膵がん罹患者の生存率が比較的低いことと関連しています。
死亡率の国際比較では、以前は日本は低いレベルでしたが、1960年代から1980年代後半まで増加して欧米諸国並みになった後、欧米諸国同様、横ばいに転じました。罹患率の国際比較では、日本人は国際的にみて高いレベルにありますが、最も高いのはアメリカ黒人です。一方、国内の地域比較では、北日本における死亡率が高い傾向があります。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

13.胆道系がん

年齢別にみた胆嚢(たんのう)・胆道がんの罹患率(りかんりつ)、死亡率は、ともに50歳代から増加します。罹患率の年次推移は、男女とも1975年から1980年代後半まで増加傾向でしたが、1980年代後半から2000年にかけて男性は横ばい、女性は減少傾向になっています。
胆嚢がんの死亡率は女性のほうが高く、男性の約1.2倍、胆道がんでは男性のほうが高く、女性の約1.7倍です。胆嚢・胆道がんの死亡率の年次推移は、男女ともに1950年代後半から1980年代後半まで増加傾向にありましたが、1990年代から減少傾向にあります。
罹患率の国際比較では、日本人は他の東アジアの国の人やアメリカの日系移民、欧米人に比べて高い傾向があります。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

14.腎細胞がん

年齢別にみた腎細胞がんの罹患率(りかんりつ)は、50歳代から70歳代まで増加しています。
腎細胞がんによる死亡は、腎臓全体(腎細胞・腎盂(じんう))のがんによる死亡の約8割を占めます。死亡率は男性のほうが女性よりも高く、女性の約3倍です。
罹患率の国際比較では、日本はイギリスを除いた欧米諸国よりも低い傾向があります。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

15.尿路上皮がん

尿路がん(腎盂(じんう)、尿管、膀胱(ぼうこう))の中で、膀胱がんが最も死亡数が多く、7割以上を占めます。罹患数(りかんすう)でも膀胱がんが最も多く、尿路がん全体の約半数を占めます。
年齢別にみた膀胱がんの罹患率は、男女とも60歳代から増加し、40歳未満の若年では低いです。また、男性のほうが女性より膀胱がん罹患率が高く、女性の約4倍です。
罹患率の国際比較では、膀胱がんは欧米白人で高く、日本人を含む東アジア系民族では、本国在住者、アメリカ移民ともに低い傾向があります。年齢別にみた腎盂尿管がんの罹患率は、50歳代から70歳代で高くなります。腎盂尿管がんの罹患率は、男性のほうが女性より多く、2倍以上です。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

16.前立腺がん

年齢別にみた前立腺がんの罹患率(りかんりつ)は、60歳代後半から増加します。罹患率の年次推移は、1975年以降増加していますが、その理由の1つは、Prostate Specific Antigen (PSA)による診断方法の普及によるものです。この方法によって、従来の直腸指診では困難であった早期のがんが発見されるようになりました。
死亡率の年次推移は、1950年代後半から1990年代後半まで増加し、その後横ばい状態です。
罹患率の国際比較では、日本人は欧米諸国およびアメリカの日系移民より低く、欧米諸国の中ではアメリカ黒人の罹患率が最も高い傾向があります。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

17.精巣がん

年齢別にみた精巣がんの罹患率(りかんりつ)は、20歳代後半から30歳代にかけてピークがあります。また、40歳未満の罹患は全罹患数の約3分の2を占めます。精巣がんによる死亡が、がんで亡くなる人全体に占める割合は1%未満です。
罹患率の国際比較では、日本に比べて西欧諸国、特にデンマーク、ノルウェー、スイスで高い傾向があります。アメリカでは黒人より白人で高い傾向があります。組織学的分類では、胚細胞腫瘍が全体の約95%を占め、そのうちセミノーマが約70%、胎児性がんと複合組織型がそれぞれ約10%、卵黄嚢腫瘍(らんおうのうしゅよう:yolk sac tumor)、絨毛(じゅうもう)がん、および奇形腫がそれぞれ数%となっています。

18.陰茎がん

陰茎がんは、陰茎に発生する極めてまれながんで、人口10万人あたりの死亡率は0.1程度です。年齢別にみた罹患率(りかんりつ)は、60歳代から80歳代で高く、60歳代後半から70歳代前半にピークがあります。
罹患率の国際比較では、日本は欧米に比べて低い傾向があります。

19.子宮がん

年齢別にみた子宮がんの罹患率(りかんりつ)は、子宮頸がんでは20歳代後半から30歳代後半まで増加した後横ばいになり、70歳代後半から再び増加します。それに対し、子宮体がんでは40歳代後半から増加し、50歳代から60歳代にピークを迎え、その後減少します。
子宮がん全体の罹患率、死亡率の年次推移は、ともに1990年代前半まで減少していましたが、1990年代後半からは横ばいまたは漸減傾向にあります。近年、罹患率、死亡率とも子宮頸がんは若年層で増えていて、子宮体がんは年齢に関係なく増加傾向にあります。
子宮がんの罹患数は、死亡数の2倍以上で、子宮がんの生存率が比較的高いことと関連しています。
罹患率の国際比較では、子宮頸がんが途上国で高いのに対し、子宮体がんは欧米先進国で高い傾向があります。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

20.卵巣がん・卵管がん

年齢別にみた卵巣がんの罹患率(りかんりつ)は40歳代から増加し、50歳代前半でピークを迎えてほぼ横ばいになり、80歳代からまた増加します。罹患率の年次推移は、1975年以降緩やかな増加傾向にあります。
卵巣がんの死亡率は、50歳代から増加して高齢になるほど高く、卵管がんは60歳代が最も高くなります。卵巣がんの死亡率の年次推移では1990年代後半まで増加傾向にあり、それ以降は横ばい状態です。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

21.骨・軟部腫瘍

悪性骨腫瘍は、がんで死亡した人数全体に占める割合が0.2%程度で、比較的まれな腫瘍です。原発性(転移性ではないという意味)の悪性骨腫瘍の罹患数(りかんすう)は、男性は女性の約1.3倍です。死亡数、死亡率ともに男性のほうが高く、それぞれ女性の約1.6倍、約2.5倍です。
国際疾病分類第10版(ICD-10)に準拠した分類でみた場合、肢(あし)の骨、関節および関節軟骨(C40)における罹患数のピークは、男女とも10歳代後半ですが、肢以外の骨、関節および関節軟骨(C41)における罹患数は、50歳代から増加します。
原発性悪性骨腫瘍の罹患数の内訳は、男女ともに骨肉腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性線維性組織球腫が8割以上を占めます。男女ともに、骨肉腫の罹患数は、10歳代をピークとして10歳代から20歳代で多く、軟骨肉腫は50歳代で、またユーイング肉腫は10歳代で、それぞれ罹患数が多い傾向があります。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

22.皮膚がん

皮膚がんは、悪性黒色腫(メラノーマ)、有棘細胞(ゆうきょくさいぼう)がん(扁平上皮(へんぺいじょうひ)がん)、および基底細胞がんの3つが主要病型で、後2者は非黒色腫皮膚がんとも呼ばれます。皮膚がんの罹患数(りかんすう)は死亡数の5倍以上で、これは皮膚がん罹患者の生存率が高いことと関連しています。
悪性黒色腫は悪性度が非常に高いがんです。年齢別にみた悪性黒色腫、非黒色腫皮膚がんの死亡率は、男性で60歳代、女性では70歳代から増加します。悪性黒色腫、非黒色腫皮膚がんともに死亡率の男女差は大きくありません。皮膚がんの死亡率の年次推移は、戦後減少傾向が続き、男性では1990年代から、女性では1980年代から横ばい傾向です。
悪性黒色腫の罹患率の国際比較では、オーストラリアのクイーンズランドが最も高く、南欧より北欧が高く、日本は低い傾向にあります。また人種差が大きく、白人では罹患率が極めて高い傾向があります。非悪性黒色腫の罹患率は、日本は欧米より低い傾向にあります。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

23.中枢神経腫瘍

年齢別にみた中枢神経系腫瘍(良性腫瘍を含む)の罹患率(りかんりつ)は、男女とも50歳代から増加し、高齢になるほど高くなります。罹患率の男女差は大きくありません。小児(0~14歳)の死亡率(年齢を調整しない粗率)は、人口100万人に対し男性4.1、女性3.5で、男女ともに小児のがん全体の約20%を占めます。
脳腫瘍の死亡率は男性のほうが高く、女性の約1.6倍で、脳腫瘍以外の中枢神経系の部位では、死亡率の男女差はほとんどありません。年齢別にみた死亡率は、男女とも70歳代から80歳代で最も高くなります。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

24.内分泌がん

年齢別にみた女性の甲状腺がんの罹患率(りかんりつ)は30歳代から急増し、60歳代後半から70歳代前半で最も高くなります。罹患率は女性のほうが男性よりも高く、約3.5倍です。
年齢別にみた甲状腺がんの死亡率は、60歳代後半から増加し、特に女性で高齢者の死亡率が顕著に増加します。死亡率も女性のほうが男性より高く、約2倍です。
副腎がんの死亡率の男女差は大きくありません。すべてのがんで死亡した人に占める副腎がんの割合は0.1%と少ないですが、小児(0~14歳)の死亡率は、人口100万人に対して男性2.4、女性2.6で、すべてのがん死亡の約10%を占めます。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

25.小児固形がん

小児(0~14歳)がんの罹患数(りかんすう)のうち最も多くを占めるのは、男女ともに白血病です。その他の診断分類では、中枢神経系腫瘍・頭蓋内および脊髄腫瘍、神経芽細胞腫・その他の類縁腫瘍、リンパ腫・リンパ網内系腫瘍が多くを占めます。
小児がんによる死亡数は、男性のほうが女性より多いです。死亡数でも最も多いのは白血病で、小児のがんによる死亡数全体の約40%を占めます。次いで死亡数が多いのは、男女ともに中枢神経系腫瘍(主に脳腫瘍)と副腎腫瘍です。
白血病の罹患数を細分類でみると、男女ともに約65%がリンパ性白血病(Ia)、約25%が急性骨髄性白血病(Ib)です。がんと診断された14歳以下の小児の年齢分布は、4歳以下が男性で約46%、女性で47%と約半分を占めています。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

26.急性白血病

年齢別にみた白血病全体の罹患率(りかんりつ)は男性のほうが高く、女性の約1.6倍です。白血病全体の罹患率、死亡率の年次推移は、罹患率は近年横ばい、死亡率は男女ともに1980年代まで増加傾向にありましたが、近年は減少傾向にあります。白血病は、14歳以下の小児の罹患が多いことが特徴です。
白血病の中で、骨髄性白血病は死亡率が高く、リンパ性白血病と比較すると、男性で約2.5倍、女性で約1.7倍です。
死亡数はどの病型でも男性のほうが女性より多く、死亡率でも同様です。
白血病には地域差が認められ、わが国では九州で多い傾向があります。
罹患率の国際比較では、日本は欧米諸国より低い傾向にあります。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

27.骨髄異形成症候群

骨髄異形成症候群は、2001年にWHOによって新分類が発表されました。芽球が20%以上の症例は白血病に分類され、慢性骨髄単球性白血病は骨髄増殖性疾患に分類されています。
人口動態統計死亡データで用いられる、国際疾病分類第10版(ICD-10)ではD46に該当します。年齢別にみた死亡率では70歳代以上で増加します。死亡率は男性のほうが高く、女性の2倍以上です。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

28.リンパ増殖性疾患

ここではリンパ増殖性疾患のうち、悪性リンパ腫(ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫)を取り上げます。
年齢別にみた悪性リンパ腫全体の罹患率(りかんりつ)は、60歳代から増加し、男性の増加が顕著です。罹患率は男性のほうが高く、女性の約1.5倍です。
年齢別にみたホジキンリンパ腫の死亡率は70歳代から増加し、男性での増加が顕著です。死亡率は男性のほうが女性より高いです。
非ホジキンリンパ腫の死亡数は、ホジキンリンパ腫の数十倍にのぼります。年齢別にみた死亡率は60歳代後半から増加しはじめ、高齢になるほど高くなります。死亡率は男性のほうが高く、女性の約2倍です。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

29.多発性骨髄腫と類縁疾患

年齢別にみた多発性骨髄腫の罹患率(りかんりつ)は、60歳くらいから増加します。罹患率は男性のほうが高く、女性の約1.5倍です。
年齢別にみた死亡率は、男女とも60歳代後半から急増します。死亡率は、男女同程度です。

*死亡率・罹患率の男女比較・年次推移については、年齢分布の影響を除去した年齢調整率を使用しています。

30.HIV関連悪性腫瘍

HIV関連悪性腫瘍は、人口動態統計死亡データで用いられる国際疾病分類第10版(ICD-10)で、B21(悪性新生物を起こしたHIV病)に該当します。
アフリカのAIDS流行地域では、1990年代にHIV関連腫瘍、特にカポジ肉腫(ICD-10: C46)の罹患数(りかんすう)が急増しました。
日本での2004年の死亡数は、悪性新生物を起こしたHIV病が4人(男性4)、カポジ肉腫が3人(男性2、女性1)と少ないです。
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