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第5回小児がん中央機関アドバイザリーボード概要

更新・確認日:2019年12月16日 [ 履歴 ]
履歴
2019年12月16日 「第5回小児がん中央機関アドバイザリーボード概要」を掲載しました。
平成31年2月8日、第5回小児がん中央機関アドバイザリーボードが国立成育医療研究センターにて開催され、小児がん中央機関アドバイザリーボード委員、厚生労働省健康局がん・疾病対策課、小児がん中央機関が参加した(出席者名簿[PDF])。
開会にあたり、国立がん研究センターの中釜斉理事長、国立成育医療研究センターの五十嵐隆理事長より挨拶があった。また、厚生労働省健康局がん・疾病対策課の丸山慧がん対策推進官より挨拶があった。

1.小児がん診療の集約化の実態等

松本公一センター長(国立成育医療研究センター小児がんセンター)から資料の説明が行われ、小児がん中央機関の取り組みについて報告がされた。(資料1[PDF])(資料1参考[PDF]

意見は以下のとおりである。
  • 脳腫瘍の実績と死亡数については、重複や再発後死亡などはほぼ除かれた情報である。緊急度の評価や手術の妥当性も確認が必要であるが、患者にとっても重要な情報であり、関連する学会と連携してあるべき姿を検討するとともに、保険点数の調整や、保険適用の施設条件などを議論していくことが必要であろう。
  • 小児がん拠点病院の申請のために提出した資料を小児がん中央機関に示すことで、拠点病院の実情を把握する参考になるだろう。それぞれの拠点病院の取り組み状況にも差があるが、指定時からの進歩があるところとないところの格差も大きい。
  • 各拠点病院の取り組みについては、回数だけでなく内容や成果(満足度など)も評価をしていただきたい。また、研修場所が都内に偏らないような配慮をお願いする。

2.小児がん中央機関の行うべき業務

(1)相談・支援について

鈴木彩医療社会事業専門員(国立成育医療研究センター)から資料の説明が行われ、相談支援事業の進捗について報告された。(資料2-1[PDF])また、小野裕子看護師長(国立成育医療研究センター看護部)から資料の説明が行われ、ホットラインについて報告がされた。(資料2-2[PDF]

意見は以下のとおりである。
  • 相談支援やセカンドオピニオンの件数が、拠点病院の間でばらつきが大きい。今後の均てん化を目指す必要がある。
  • 拠点病院で研修ができるような、指導者のための講習が重要である。

(2)情報提供について

若尾文彦センター長(国立がん研究センターがん対策情報センター)から資料の説明が行われ、国立がん研究センターでの情報提供について報告がされた。(資料3-1[PDF])また、松本公一センター長(国立成育医療研究センター小児がんセンター)から資料の説明が行われ、国立成育医療研究センターの情報公開について報告がされた。(資料3-2[PDF])また、瀧本哲也診療部長(国立成育医療センター小児がんセンター小児がんデータ管理科)から資料の説明が行われ、臨床試験の支援体制について報告がされた。(資料3-3[PDF]

意見は以下のとおりである。
  • 国立がん研究センターと国立成育医療研究センターの診療情報公開の症例数について、内訳の細かさなどに差がある。また、国立成育医療研究センターのホームページでは、階層の奥にあるため到達するのが困難である。国立がん研究センターの情報は院内がん登録をもとにしており、そこに国立成育医療研究センターの情報へのリンクを作ることも有用だろう。
  • 小児がんの発症数として正確な数字を把握できるようにしたい。年齢の区分も適切なものを検討していただきたい。
  • 長期フォローアップの情報は重要度が高い。患者にとって役立つような形での整備を希望する。また、ゲノム情報との将来的な連結を念頭に置く必要がある。

(3)診断支援について

出口隆生診療部長(国立成育医療センター小児がんセンター小児がん免疫診断科)から資料の説明が行われ、免疫中央診断支援について報告がされた。(資料4-1[PDF])また、松本公一センター長より宮嵜治診療部長(国立成育医療センター放射線診療部放射線診断科)の代理として、資料の説明が行われ、画像中央診断について報告がされた。(資料4-2[PDF])また、義岡孝子統括部長(国立成育医療センター病理診断部・病理診断科)から資料の説明が行われ、病理中央診断について報告がされた。(資料4-3[PDF]

意見は以下のとおりである。
  • 施設診断と中央診断で診断が乖離した例は多くはないが、その把握が必要である。特に脳腫瘍は遺伝子診断が必要であり、中央診断で初めて確定することがある。遺伝子診断を提供することでも、症例集積につながる。
  • 中央診断は正確な病型診断につながることが分かってきたが、そのためにボランティアで病理医に依存している体制は問題である。費用を確保しないと破綻する懸念がある。

(4)人材育成について

富澤大輔診療部長(国立成育医療研究センター小児がんセンター血液腫瘍科)余谷暢之診療部長(小児がんセンターがん緩和ケア科)から資料の説明が行われ、人材育成事業について報告がされた。(資料5-1[PDF])また、小野裕子看護師長(国立成育医療研究センター看護部)から資料の説明が行われ、看護部門の人材育成について報告された。(資料5-2[PDF])また、加藤元博診療部長(小児がんセンター移植・細胞治療科)より資料の説明が行われ、がんゲノム中央診断について報告がされた。(その他[PDF]

3.総合討論

  • 拠点病院間に格差が出ているのを小児がん中央機関として是正していただきたい。
  • 成人に比べて、小児への早期薬剤の導入が遅延している問題が残されている。
  • 緩和ケアについて、チームの在り方がこども病院と大学病院で差がある。
  • AYA世代のがんの中で、小児型の治療を受けるべきがんについて、ぜひ小児科医がリーダーシップをとって情報提供を進めていただきたい。
  • ゲノム診断を提供することで症例集積につなげ、全数把握に近い形を目指すことで、長期フォローアップにもつながるであろう。ただし、そのための財源が必要である。
  • データベースの構築についても財源が必要である。診療と研究のどちらかにより、財源を求める先が異なる。
  • 緩和ケア研修については、小児血液・がん学会の長期フォローアップの事業と重なる部分があるため、将来的には連携して効率的に進めることを目指す。
  • ゲノム診断については、医療費やカウンセリング、品質管理などの課題を解決しながら実装していただきたい。
  • 長期フォローアップへのデータ集積はとても重要であり、20年30年にわたる事業としての確立が必要だろう。
  • 看護の人材育成について、研修を受けた看護師がその後活躍できるような体制が必要である。
  • 相談員の教育については、AYA世代の患者に特有のさまざまな問題に対応できるように考えていただきたい。
  • 拠点病院が連携病院の質をどのように担保していくかを注目している。小児がん中央機関の役割として、ブロックの中でイニシアチブをとって医療を進めていただきたい。小児がん中央機関がネットワークの統括的な役割を果たしていただきたい。
  • 小児がんの診療についての取り組みについてはかなり整備されてきている。この体制を継続・発展させるために、財政的な支援を入れていただきたい。
よりよい情報提供を行うために、アンケートへの協力をお願いいたします。
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