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膀胱がん(ぼうこうがん)

更新・確認日:2020年02月27日 [ 履歴 ]
履歴
2020年02月27日 「2.治療成績」の参照先を「がん診療連携拠点病院等院内がん登録生存率集計」としました。
2016年06月14日 図4より著作権マークを削除しました。
2016年02月12日 「2.治療成績」の5年相対生存率データを更新しました。
2016年01月08日 タブ形式への移行と、「腎盂・尿管・膀胱癌取扱い規約 2011年4月(第1版)」「膀胱癌診療ガイドライン2015年版」より、内容の更新をしました。
2006年10月01日 更新しました。
1996年09月20日 掲載しました。

1.臨床病期による治療選択

各種の画像診断とTURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)による組織検査の結果を基に、患者さんの希望や年齢、合併症などを考慮した上でがんの治療法が決定されます。

筋層非浸潤性がんに対しては、TURBTや抗がん剤あるいはBCG(ウシ型弱毒結核菌)を生理食塩水に溶解して膀胱内に注入する膀胱内注入療法が行われます。

筋層浸潤性がんに対しては、骨盤内のリンパ節郭清(かくせい)を伴った膀胱全摘除+尿路変向術(外科治療)や放射線治療が行われます。ただし、筋層非浸潤性がんの場合でも、進展や転移のリスクが高いと判断される場合には、筋層浸潤性がんに準じた治療が行われることもあります。

転移性がんの場合には、全身抗がん剤治療(化学療法)が行われます。全身抗がん剤治療は筋層浸潤性がんの治療の前や後にも補助的に使用されることがあります。

図4に、膀胱がんの病期(ステージ)と治療方法の関係を表します。担当医と治療方針について話し合うときの参考にしてください。
図4 膀胱がんの臨床病期と治療
図4 膀胱がんの臨床病期と治療の図

2.治療成績

筋層非浸潤性膀胱がんのうち、表在性膀胱がんの場合は致命的になることはまれです。ただし、前にも述べたように、このがんは膀胱内に多発し、何度も再発することが特徴ですので、定期的に膀胱内を観察する必要があります。ハイリスク筋層非浸潤性膀胱がんと判断された場合には、筋層浸潤性がんと同様の経過をたどることがあります。

がんの治療成績を示す指標の1つとして、生存率があります。生存率とは、がんと診断されてからある一定の期間経過した時点で生存している割合のことで、通常はパーセンテージ(%)で示されます。がんの治療成績を表す指標としては、診断から5年後の数値である5年生存率がよく使われます。

なお、生存率には大きく2つの示し方があります。1つは「実測生存率」といい、死因に関係なくすべての死亡を計算に含めた生存率です。他方を「相対生存率」といい、がん以外の死因を除いて、がんのみによる死亡を計算した生存率です。

以下のページに、国立がん研究センターがん対策情報センターがん登録センターが公表している院内がん登録から算出された生存率を示します。ここでは、科学的根拠に基づく情報を迅速に提供する目的で、5年生存率より新しいデータで算出をした3年生存率についても情報提供をしています。

※データは平均的、かつ確率として推測されるものであるため、すべての患者さんに当てはまる値ではありません。

3.自分に合った治療法を考える

治療方法は、すべて担当医に任せたいという患者さんがいます。一方、自分の希望を伝えた上で一緒に治療方法を選びたいという患者さんも増えています。どちらが正しいというわけではありません。自分の生活や人生において何を大切にするのか、自分で考えることが大切です。

まずは、病状を詳しく把握しましょう。わからないことは、まず担当医に質問してみましょう。診断を聞くときには、病期(ステージ)を確認しましょう。治療法は、病期によって異なります。医療者とうまくコミュニケーションをとりながら、自分に合った治療法であることを確認してください。

担当医と話すときの助けとして「わたしの療養手帳 自分に合った治療法は?」もご参照ください。「患者必携 わたしの療養手帳」はさまざまな場合で必要なことを書きとめることができる手帳になっています。印刷もできますので、自分で記入してみて、わからないことや聞いてみたいことを整理してみましょう。

診断や治療法を十分に納得した上で、治療を始めましょう。

担当医以外の医師の意見(セカンドオピニオン)を聞くこともできます。セカンドオピニオンを聞きたいときは、担当医に話してみましょう。多くの医師はセカンドオピニオンを聞くことは一般的なことと理解していますので、快く資料を作ってくれるはずです。

セカンドオピニオンについては「セカンドオピニオン」もご参照ください。

担当医以外でも、看護師などほかの医療スタッフやがん相談支援センターのスタッフに相談することができます。あなたの抱えている問題点を整理し、一緒に考えてくれます。

がん相談支援センターについては「がんの相談窓口「がん相談支援センター」」もご参照ください。
【参考文献】
  1. 日本泌尿器科学会・日本病理学会・日本医学放射線学会編:腎盂・尿管・膀胱癌取扱い規約 2011年4月(第1版);金原出版
  2. 日本泌尿器科学会編:膀胱癌診療ガイドライン2015年版;医学図書出版
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