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乳がん(にゅうがん)

更新・確認日:2015年03月11日 [ 履歴 ]
履歴
2015年03月11日 タブ形式への移行と、「臨床・病理 乳癌取扱い規約2012年(第17版)」「科学的根拠に基づく乳癌診療ガイドライン(1)治療編(2)疫学・診断編2013年版」より、内容の更新をしました。
2011年07月15日 内容を更新しました。
1996年10月01日 掲載しました。

1.転移

転移とは、がん細胞がリンパ液血液の流れに乗って別の臓器に移動し、そこで成長することをいいます。乳がんでは、比較的早期から検査では見つからない程度のごく小さな転移が起こりやすいとされています。つまり、手術でがんを取りきったようでも、その時点で肉眼や画像検査では見つけることの困難ながん細胞が、すでに別の臓器に移動している場合があり、時間がたって増殖してくると再発として見つかることがあります。

乳がんが最初に転移しやすい臓器としては、腫瘍の近くにあるリンパ節や骨、皮膚があります。遠く離れた臓器では肺、肝臓、脳への転移が起こることもあります。

肺や肝臓、脳などへの転移や再発では、内分泌(ホルモン)療法化学療法分子標的治療などの薬物療法を中心にしてなるべく進行を遅らせることや、がんによるつらい症状を和らげることが目標となります。脳への転移に対しては放射線治療を組み合わせることもあります。骨への転移があるときには、骨の分解を抑制するビスフォスフォネート製剤や分子標的薬による治療が検討されます。また、骨への転移によって痛みが強いときは、痛みを和らげるために手術や放射線治療を組み合わせることもあります。

転移はそれぞれの患者さんによって状態は異なるため、症状や体調あるいは希望に応じて治療やケアの方針を決めていきます。

2.再発

再発とは、治療の効果により目に見える大きさのがんがなくなったあと、再びがんが出現することをいいます。乳がんは治療後3年までに再発することが比較的多いのですが、5年から10年を経過して起こることもあります。

サブタイプ別では、ルミナルA型(エストロゲン受容体陽性でHER2陰性)において、5年間における遠隔再発率が、他のサブタイプと比較して少ないことが報告されています。Ki67高値であるルミナルB型の場合は、リンパ節転移の有無に関わらずルミナルA型よりも再発リスクが高いとされています。

なお乳房部分切除術を行ったあとの乳房に起こる再発は「乳房内再発」、また乳房を全部摘出したあとの胸壁の皮膚やリンパ節に起こる再発は「局所・領域再発(参照:局所再発領域再発)」といいます。これらの再発はその部分だけに起こっている可能性があり、遠隔臓器への転移(再発)とは治療方針が異なるので区別します。

乳房内再発や乳房切除術後の局所・領域再発では、再度、切除が可能であれば手術を行って根治を目指します。状況によって薬物療法や放射線治療を組み合わせます。

再発はそれぞれの患者さんによって状態は異なるため、症状や体調あるいは希望に応じて治療やケアの方針を決めていきます。

再発や転移、痛みが強いときの治療については、「患者必携 がんになったら手にとるガイド 普及新版」の以下の項もご参照ください。
「がんの再発や転移のことを知る」患者必携サイトへのリンク
もしも、がんが再発したら 冊子
がんの再発に対する不安や、再発に直面したときの支えとなる情報をまとめた冊子です。がんの再発という事態に直面しても、「希望を持って生きる」助けとなりたいという願いを込めて、再発がんの体験者、がん専門医らとともに検討を重ねて作成されたものです。
(Webサイトでもご覧になれます。「もしも、がんが再発したら [患者必携]本人と家族に伝えたいこと患者必携サイトへのリンク

【参考文献】
  1. 日本乳癌学会編.科学的根拠に基づく乳癌診療ガイドライン(1)治療編(2)疫学・診断編2013年版,金原出版
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