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中皮腫(ちゅうひしゅ)

更新・確認日:2012年12月28日 [ 履歴 ]
履歴
2012年12月28日 内容を更新しました。タブ形式に変更しました。
2006年10月01日 内容を更新しました。
1996年03月19日 掲載しました。

1.胸膜中皮腫の検査

胸膜中皮腫の診断や広がりを調べるために、胸腔内および腹腔内を詳しく調べる検査をします。肺がんの胸膜播種(はしゅ)との区別が難しい場合があります。

1)問診・触診

全身を丁寧に診察し、胸部・腹部のしこりなどを調べるとともに、職業歴や住居環境などアスベスト曝露(ばくろ)の可能性についてお聞きします。

2)胸部X線検査

X線で胸水や胸膜にがんを示す影がないか調べます。

3)腫瘍マーカー

血液の検査をして、がんがあると異常値を示す可能性のある腫瘍マーカーの数値をみます。現在、中皮腫の腫瘍マーカーについてはまだ研究段階ですが、肺がんで異常値を示すことの多いCEAは中皮腫で上昇が見られず、Cyfra 21-1(シフラ)は肺がんでも中皮腫でも上昇することが知られています。胸水中の腫瘍マーカーも調べ、診断の参考にします。

4)画像検査(超音波、CT、MRI検査)

胸膜の外や腹膜の外へのがんの広がりを調べるために、超音波(エコー)、胸部や腹部のCTあるいはMRI検査などを行います。造影剤を使用する場合、アレルギーが起こることがあります。アレルギーの経験のある人は医師に申し出てください。

5)細胞診

針を使って胸水や腹水を採取して、その中の細胞を顕微鏡で観察し、がん細胞の有無を調べます。

6)生検

胸膜や腹膜から組織を採取し、顕微鏡で見てがん細胞の有無を調べます。採取にはさまざまな方法があります。
針生検(はりせいけん) 超音波(エコー)やCTで確認しながら針を用いて直接皮膚の上からしこりや疑わしい組織を採取します。
胸腔鏡(きょうくうきょう)検査 肋骨の間を小さく切開し、特殊な内視鏡である胸腔鏡を用いて胸腔内を観察し、胸膜から組織を採取します。
腹腔鏡(ふくくうきょう)検査 おなかを小さく切開して、特殊な内視鏡である腹腔鏡を腹腔内に入れ、腹膜から組織を採取します。

2.心膜中皮腫の検査

心膜中皮腫は非常にまれです。上記の胸膜中皮腫で述べたような検査や、心臓の超音波(エコー)検査、心膜液(心のう液)の細胞診などを行います。

3.腹膜中皮腫の検査

腹膜中皮腫は非常にまれながんで、腹腔内の広い範囲に広がっているがんの多くは腹膜から発生したものではなく、胃・腸や卵巣などに原因となるがんがあって、それが腹腔内に散らばっているような場合がほとんどです。したがって、腹水を採ってその中の細胞を調べるとともに、ほかの腹部臓器にがんがないかどうかを調べる必要があります。腹水中の細胞だけの検査では診断が難しい場合もありますので、腹腔鏡を用いて組織を採取することがあります(参照:1.胸膜中皮腫の検査 6)生検)。

4.病期(ステージ)

病期とは、がんの進行の程度を示す言葉で、英語をそのまま用いてステージともいいます。説明などでは、「ステージ」という言葉が使われることが多いかもしれません。病期には、ローマ数字が使われ、胸膜中皮腫では、I 期(Ia、Ib)、II 期、III期、IV期に分類されています。がんの広がり、分布などを総合して分類が行われます。

がんの病期を知ることは、その後に選択する治療法に関係しますので、とても大切です。しかし、中皮腫は適切な検診方法が現在のところないために早期発見が難しく、また発育も速いため、進行した病期で見つかることが少なくありません。
腹膜や心膜の中皮腫は非常にまれな病気で、病期分類はまだ決められていません。

以下に胸膜中皮腫の病期(表1)を示します。ここでは胸膜中皮腫の病期分類について、世界的に広く用いられているInternational Mesothelioma Interest Group(IMIG分類)を説明します。
表1 胸膜中皮腫の病期
 I 期 片側の胸膜注)にのみがんがある(リンパ節転移や離れた臓器へ の転移がない)
      Ia期 外側の胸膜(壁側胸膜:へきそくきょうまく)にのみがんがある
      Ib期 内側の胸膜(臓側胸膜:ぞうそくきょうまく)にがんが広がっている
 II 期 片側の胸膜にのみがんがあり、横隔膜の筋層や肺に広がってい る(リンパ節転移や離れた臓器への転移がない)
 III期 同側のすべての胸膜ががんに侵(おか)され、周囲に広がっている状態 であるが、手術治療の可能性が残されている。がんのある側の リンパ節に転移があるが、胸腔外には転移していない状態
 IV期 がんが胸壁、縦隔、横隔膜下などに広がり、切除することがで きない状態まで広がっている。反対側のリンパ節や胸腔外に 転移している
注)胸膜には、胸腔の内面をおおう外側の胸膜(壁側胸膜)と肺を包む内側の胸膜(臓側胸膜)があります。最初に外側の胸膜(壁側胸膜)に中皮腫が発生しますが、その段階がIa 期です。次に内側の胸膜(臓側胸膜)に広がってきますが、この時期がIb 期です。
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