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腎盂・尿管がん(じんう・にょうかんがん)

更新・確認日:2020年02月27日 [ 履歴 ]
履歴
2020年02月27日 「2.治療成績」を掲載しました。
2014年02月19日 内容を更新しました。タブ形式に変更しました。
2006年10月01日 内容を更新しました。
1997年03月31日 掲載しました。

1.臨床病期による治療選択

転移のない腎盂・尿管がんに対する治療方針は、外科療法が主体です。術前の画像診断などにより浸潤がんであることが疑われた場合は、抗がん剤による化学療法を施行した後、手術を行うことがあります。手術は、尿管下端部を残すと、残した尿管にがんが発生しやすいこと、また対側にはがんがほとんど発生しないことを考慮して、がんが発生した片側の腎臓、尿管、さらには膀胱壁の一部も含めた腎尿管全摘、膀胱部分切除を施行するのが一般的です。腎盂は腎臓の内側に位置するため、腎臓全体を摘出することが必要です。尿管のがんの場合には、腎臓を摘出せず、尿管の部分切除が行われることがあります。

表在がんの治療成績は良好ですが、膀胱内に再発しやすいという特徴があります。浸潤性のがんであった場合、予後は膀胱がんより不良であることが多くなっています。これは、尿管壁は非常に薄いため、浸潤性の尿管がんの場合は、容易に壁外に進展するからです。また、浸潤性の腎盂がんでは、血管やリンパ管が豊富な腎実質内へ進展し、転移することが多いからでもあります。このため、手術の結果、浸潤性のがんであると判明した場合は抗がん剤の治療を行い、再発を少しでも少なくするような治療を行う必要があることもあります。

すでにリンパ節やほかの臓器に転移している場合、外科療法の適応にはなりません。この場合は、シスプラチンと呼ばれる抗がん剤を中心とした数種類の抗がん剤を用いた化学療法(多剤併用化学療法)を行います。前述した、浸潤がんが疑われる場合の術前化学療法も、同様になります。
また、放射線療法もありますが、尿路上皮がんに対する効果は十分ではないため、すでに転移があり根治術が望めない場合などに行っています。

次に示すのは、病期と治療方法の関係をあらわす図です。担当医と治療方針について話し合う際の参考にしてください。
図2 腎盂・尿管がんの臨床病期と治療
図2 腎盂・尿管がんの臨床病期と治療の図

2.治療成績

がんの治療成績を示す指標の1つとして、生存率があります。生存率とは、がんと診断されてからある一定の期間経過した時点で生存している割合のことで、通常はパーセンテージ(%)で示されます。がんの治療成績を表す指標としては、診断から5年後の数値である5年生存率がよく使われます。

なお、生存率には大きく2つの示し方があります。1つは「実測生存率」といい、死因に関係なくすべての死亡を計算に含めた生存率です。他方を「相対生存率」といい、がん以外の死因を除いて、がんのみによる死亡を計算した生存率です。

以下のページに、国立がん研究センターがん対策情報センターがん登録センターが公表している院内がん登録から算出された生存率を示します。ここでは、科学的根拠に基づく情報を迅速に提供する目的で、5年生存率より新しいデータで算出をした3年生存率についても情報提供をしています。

※データは平均的、かつ確率として推測されるものであるため、すべての患者さんに当てはまる値ではありません。

3.自分に合った治療法を考える

治療の方針が決まると、手術(外科療法)や放射線療法など、具体的な治療の方法と予定について担当医から説明を受けます。治療の流れや治療後の状態についてあらかじめ思い描いておくことで、より積極的に、社会復帰に向けたリハビリテーション(リハビリ)ができたり、療養生活を過ごすことができるようになったりという効果もあります。

治療方法は、全て担当医に任せたいという患者さんがいらっしゃいます。一方、自分の希望を伝えた上で一緒に治療方法を選びたいという患者さんも増えています。どちらが正しいというわけではなく、患者さん自身が納得できる方法が一番です。

まずは、自分の症状を詳しく把握することが大切です。あなたの体を一番よく知っているのは担当医です。わからないことは、何でも質問してみましょう。そして、診断を聞くときには、病期を確認して把握しましょう。治療法は、病期によって異なります。医療者とうまくコミュニケーションをとりながら、自分に合った治療法であることを確認してください。

診断や治療法を十分に納得した上で、治療を始めましょう。担当医に何でも相談でき、治療方針に納得できれば、スムーズに治療を始めることができます。

担当医以外の医師の意見(セカンドオピニオン)を聞くことも可能です。希望する場合は、担当医に話してみましょう。多くの医師はセカンドオピニオンを聞くことは一般的なことと理解していますので、快くセカンドオピニオンに必要な資料をつくってもらえるはずです。

セカンドオピニオンについては「セカンドオピニオン」もご参照ください。
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