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胃がん(いがん)

更新・確認日:2015年10月31日 [ 履歴 ]
履歴
2015年10月31日 最新の情報を確認し、一部を更新しました。
2012年10月26日 更新履歴を追加しました。
2012年10月02日 内容を更新しました。
2012年06月05日 内容を更新しました。タブ形式に変更しました。
2007年04月02日 掲載しました。

1.転移

転移とは、がん細胞がリンパ液や血液の流れに乗って胃から別の臓器に移動し、そこで成長したものをいいます。がんを手術で全部切除できたようにみえても、その時点ですでにがん細胞が別の臓器に転移している可能性があり、手術した時点では見つけられなくても、時間がたってから再発することがあります。

胃がんの転移には、いくつかの種類があります。
最も多い胃がんの転移はリンパ節転移で、早期がんでも起こることがあります。リンパ行性転移は、かなり遠くまで広がっていなければ、手術でがんと一緒に胃の周りの転移しているリンパ節をすべて切除することによって、治る可能性がある転移です。ただし、リンパ節転移でも胃から離れたものは切除することが不可能です。
病気がある程度進行すると、肝転移などの血行性転移や播種性転移(はしゅせいてんい:腹膜播種)が起こります。これらの転移は治癒を目的とした治療が難しいという問題点があります。
【転移についてさらに詳しく】

1)血行性転移

がん細胞が血液の流れに入り込み、肝臓や肺に到達し、そこで増えることをいいます。血流に乗ってがん細胞が全身に広がっていると考えられるため、手術で完全に取りきることはできず、治療の中心は化学療法となります。

2)播種性転移(はしゅせいてんい:腹膜播種)

おなかは腹腔という大きな1つのスペースで、その中に胃・肝臓・小腸・大腸などの臓器が入っています。腹腔の表面は、腹膜という薄い膜でおおわれています。

胃がんの腹膜播種とは、がん細胞が胃の外側からおなかの中にこぼれ落ちて、肝臓、腸、膀胱(ぼうこう)、卵巣などを包んでいる腹膜(漿膜)に付いて増殖した状態です。
腹水がたまったり、腸の動きが悪くなったり、腸が狭窄(きょうさく)を起こすことがあります。水腎症(尿管の周囲が腹膜播種で圧迫されて、尿が出にくくなる)も起こすことがあります。
腹膜播種がある場合、腹腔内には多くのがん細胞が存在するため、治療の中心は化学療法(抗がん剤治療)となります。

3)リンパ行性転移(リンパ節転移)

リンパ節転移とは、胃がんの細胞がリンパ液の流れに入って、胃から流れ出て、胃の外にあるリンパ節に転移することです。リンパ節転移の進み方は、胃の近くのリンパ節から次第に遠いリンパ節に及ぶと考えられています。
早期胃がんの場合は、リンパ節転移が遠くまで広がっていなければ、手術の際にがんを取り除くだけでなく、周辺にあるリンパ節を切除すること(リンパ節郭清)で治る可能性があります。しかし、リンパ液の流れに乗って、胃がんの細胞が全身に広がっている可能性が高い場合には、治療の中心は化学療法となります。
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2.再発

再発とは、初回の手術で目で見える範囲の胃がんをすべて取り除いたあとや、化学療法を終えたあと、時間が経過して、治療をした場所や胃から遠く離れた別の臓器やリンパ節に転移が発見されることをいいます。
再発といってもそれぞれの患者さんでの状態は異なりますが、化学療法による治療を行うことが一般的です。それぞれの患者さんの状況に応じて治療やその後のケアを決めていきます。
【再発についてさらに詳しく】
胃がんの手術をして胃の一部が残った場合、残った胃に再び胃がんが発生することがあります。これは残胃がんと呼ばれ、新たに胃がんが出現したので、厳密な意味での再発ではありません。

再発とは、初回の手術(外科治療)や化学療法を行う前の検査では見つからず、手術中にも目で見える範囲ではわからない、ごく小さな転移(微小転移)がすでに存在していて、それが治療後、時間の経過とともに少しずつ大きくなり発見されると考えられています。血液の流れの中に入ったり(血行性転移)、おなかの中にこぼれ落ちたり(腹膜播種)、リンパ液の流れに乗って(リンパ行性転移)胃から遠くまで広がり「転移」として見つかった場合には、手術ですべて取りきることは難しいため、治療の中心は化学療法となります。

再発は、転移と同じ状態と考えられるため、治療法としては基本的には手術で取ることはできず、化学療法が中心となります。

進行胃がんで発見された場合、再発の可能性は高くなるため、治療後の経過観察がとても大切です。再発といっても、それぞれ患者さんの状態は異なり、その状態によりさまざまな症状の原因となります。また、治療法も異なる場合があるので、ご自身の体の状態を知り、どのような対処法やその選択肢があるかを知ることが必要となります。
ご家族や親しい人の力も借りながら、患者さんひとりで立ち向かう必要はないことを心にとめて、治療を受けることが大切です。
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3.生活の質を重視した治療

がんが進行していたり、別の臓器に転移しているときには、がんそのものに対する治療に加えて、痛みや食事をとりにくいなどのがんに伴う症状を和らげることを重視して治療を行っていきます。

●痛みが強いとき

痛みの原因を調べ、痛み止めの治療や、原因となっているがんのある場所に対して放射線治療が行われることがあります。

●食事がとれないとき

食べ物の通り道ががんによって狭くなっている、腸の動きが弱い、薬物療法の副作用によって食欲がないなど、原因はさまざまです。吐き気止めを使う、点滴で水分や栄養補給を行うなど、状態に応じて治療がなされます。
再発や転移のこと、痛みが強いときの治療については、「患者必携がんになったら手にとるガイド」の以下もご参照ください。
「がんの再発や転移のことを知る」患者必携サイトへのリンク
「緩和ケアについて理解する」患者必携サイトへのリンク
「痛みを我慢しない」患者必携サイトへのリンク
もしも、がんが再発したら 冊子の画像
がんの再発に対する不安や、再発に直面したときの支えになる情報をまとめた冊子です。がんの再発という事態に直面しても、「希望を持って生きる」助けになりたいという願いを込めて、再発がんの体験者、がん専門医らと共に検討を重ねて作成されたものです。
(Webサイトでもご覧になれます。「もしも、がんが再発したら [患者必携]本人と家族に伝えたいこと患者必携サイトへのリンク
【参考文献】
  1. 日本胃癌学会編:胃癌取扱い規約 第14版(2010年3月);金原出版
  2. 日本胃癌学会編:胃癌治療ガイドライン 2014年第4版;金原出版
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