HOME > 診断・治療 > 治療を受けるとき注意したいこと > 創傷とスキンケア > がんが皮膚に転移した場合のスキンケア

がんが皮膚に転移した場合のスキンケア

更新日:2006年10月01日 [ 更新履歴 ]
更新履歴
2006年10月01日 掲載しました。

1.メカニズム

種々の内臓がんから連続性、血行性、リンパ行性に皮膚に転移したものです。皮膚の転移がんでは、真皮内にがん細胞が浸潤性に増殖し、そのがんの発生母細胞の特徴を有しています。

その発生頻度は、内臓がんの3〜4%程度であり、原発巣として胃がん、乳がんよりの転移をよくみます。

2.スキンケアの実際

1)衣服の選択

皮膚刺激と圧迫を避けるため、柔らかい素材の、締め付けがなくゆったりとした衣服が良いです。

2)創(キズ)になっていない場合のスキンケア

皮膚転移部が乳房の場合、下着の摩擦で創を傷つけないために、洗って柔らかくなったガーゼで創部を覆い、下着は片胸帯かソフトブラジャーなど、あまり締め付けのないものを選択するようにします。そのほかの衣服も、肌触りのやさしい繊維を選択し、締め付けないようにします。

皮膚刺激を避けるため、皮膚の乾燥に気をつけます。ガーゼで保護する場合、テープ固定は剥離刺激によるびらんの形成を防止するため、注意が必要です。原則的にはテープを使用せずに、片胸帯や包帯などを使用して固定します。どうしてもテープ固定せざるをえない場合は、粘着力の弱いテープを創部周囲の健常皮膚に貼付します。この際、テープ除去時はゆっくりやさしくはがすことも重要です。

3)創(キズ)になっている場合のスキンケアと創保護

皮膚転移創は浸出液が多く、浸出液と悪臭のコントロールは患者さんのQOLの向上にとって大変重要です。創部の臭いには洗浄が有効で、周囲の皮膚に泡立てた石鹸を使用します。洗浄には、普通の水道水を使用します。水道水を37℃程度に温めますが、しみるときは、生理的食塩水をややぬるめにして(30℃程度)使用するとよいでしょう。十分な洗浄後(500cc以上)、アズノール+ガーゼやキュティセリン+ガーゼで保護し、汚染防止のために、シングルパットや尿とりパットなど防水性のパットで被います。洗浄時は出血や疼痛(とうつう)をなくすために、シャワーは創部に直接あてず創の上部に当てて流れる分で洗います。

浸出量や汚染状況に応じて、ケア回数を検討する必要があります。出血が滴(したた)るほど多い場合は洗浄を中止し、安静にして止血を待ちます。来院するかどうかは、医師の指示を仰ぎましょう。
よりよい情報提供を行うために、アンケートへの協力をお願いいたします。
アンケートページへ
用語集
このページの先頭へ