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就学に関するQ&A

入院するとき・入院中

  • Q1診断後間もない時期です。学校の先生にはまだ何も話していませんが、どこまで話せばいいでしょうか。

    A1
    まずは、現時点でわかっていることや、伝えてもよいと思うことから話してみましょう。
    学校の先生もお子さんのことを心配していますし、欠席の理由を把握する必要があります。病名を伝えない場合は、例えば「腎臓の治療が必要になったので、○○日くらい休みます」、「貧血の治療のため、○○日ごろまで入院することになりました」と伝えると、先生も安心します。また、お子さんのクラスメートもとても心配していますので、クラスメートに知らせてもよい内容についても学校の先生に伝えておくとよいでしょう。
  • Q2診断が付き、入院することが決まりました。病名などの詳細について先生やクラスメートに話したほうがいいのでしょうか。

    A2
    先生やクラスメートに病気のことを伝えることで、入院中や退院後にさまざまな方法でサポートしてもらえることもあります。けれども、お子さん自身が“誰に何を伝えたいか”という気持ちを、いつも確認しながら決めていくことが大切です。
    病気のことを先生やクラスメートに話しておくと、入院中にも手紙などで交流ができ、お子さんにとって大きな心の支えになる場合があります。また、退院後に元の学校に戻るとき、病気のことを伝えてあると先生やクラスメートからいろいろなサポートを受けることができるため、退院後の学校生活をよりスムーズにスタートできるかもしれません。登下校、体育、休み時間の過ごし方、掃除の時間、遠足や修学旅行など配慮が必要なときも、先生や友達からの理解が得られやすくなります。
    けれども、気持ちの整理が付くまでは、無理に詳細を話す必要はありません。焦らずゆっくり、保護者やお子さんの気持ちが少し落ち着いたころから考えるとよいと思います。重要なことはお子さん自身の「誰に何を伝えたいか・伝えてよいか」という気持ちです。主治医や看護師、ソーシャルワーカーや病院にある学校の先生にも相談しながら、どのように誰に何を伝えるかお子さんと一緒に考えていきましょう。
  • Q3同じ学校にきょうだいも通学しており、病気を患う子どものことを学校でいろいろ聞かれて困ってしまうのではないか心配です。どうしたらよいでしょう。

    A3
    病気を患う子どものきょうだいが同じ学校に通学している場合は、担任の先生や養護教諭にも状況を伝えて、きょうだいへのサポートや配慮もお願いすることが大切です。
    病気を患っている子どものことについて聞かれたときにどう答えるか、きょうだいとも話し合っておくとよいと思います。子どもの年齢に合わせたわかりやすい説明を、医師や看護師、ソーシャルワーカー、病院にある学校の先生などに相談するのもよいかもしれません。また、自分のきょうだいが入院することによって、この子自身も身体面・精神面、そして学習面などのさまざまな問題を抱えることがあります。きょうだいの担任と養護教諭が病気の子どもの状況を知っていると、きょうだいも先生たちからさまざまなサポートをしてもらえる場合があるので、伝えておくとよいでしょう。
  • Q4病院内に学校があります。この学校に通うためには転校(転籍)する必要がありますが、転校した場合のメリットやデメリットを教えてください。

    A4
    基本的に不利益(デメリット)はありません。病院にある学校では学習面をはじめ、さまざまな支援を受けることができるでしょう。
    病院にある学校に転校すると、治療や入院による欠席日数を減らすことができたり、ベッドサイド学習などの対応により、体調に応じた学習を進めたりできます。時には教員1人につき少人数の児童・生徒となるため、地元の学校より授業の進み具合が早くなることもあります。また、病気の子どものための特別な授業(自立活動)によって、病気とのつきあい方やストレスの対処法、地元の学校に戻ったときの友達とのつきあい方などを授業の中で学ぶことができます。病院にある学校は、1つの学級に2つ以上の学年(年齢)の子どもが在籍している場合が多く、学年を超えた交流ができるなど、年齢の違う友達との活動を通してさまざまな経験を積む機会になります。
    入院中も学校教育を受けることは、患者ではなく児童や生徒であることを実感できる貴重な瞬間であり、また、同じように病気とたたかう友達に出会えることは、病気を患う子ども自身の闘病意欲にもつながることがあります。保護者にとっても、入院中の学習や地元の学校に戻る時のさまざまな問題を、学校の先生に直接相談できるというメリットもあります。
    病院にある学校には、特別支援学校の本校のほか分校・分教室としてある場合と、通常の小学校・中学校による病弱・身体虚弱特別支援学級として設置されている場合があります。地元の学校とは違う学校に行く場合には、転籍(転校)する必要がありますが、将来の進学・就職を考えた場合、病院にある学校(特別支援学校等)へ籍を移すことが心配であれば、病院にある学校や地元の学校と相談するとよいでしょう。そうした場合の実際の対応策として、入学・卒業時に学校の籍をいったん地元の学校に移すという対応をしている例もあります。
  • Q5私立の小学校(中学校)に通っていますが、病院にある学校に通学することはできますか。

    A5

    通学できます。
    ただし、私立学校の場合は病院にある学校に転校すると、私立学校は退学することになります。そのため、病院にある学校に転校する前に、通っていた私立学校とよく相談することが必要です。以下のような内容を確認しておくとよいでしょう。

    • 退院後、今まで通っていた私立学校に戻れるかどうかの確認(可能な場合、文書で確約書をもらうとよい)
    • 復学する時期・タイミングの確認(学校によっては単位認定や事務手続き上、希望時期に復学が難しい場合がある)
    • 通っていない期間の授業料、積み立てなどの費用
    • 退院後私立学校に戻る時の入学金などの扱いや編入試験の有無など
    • 私立学校のカリキュラムが専門的で大きく違う場合の学習内容
  • Q6中学生の子どもが訪問教育を受けていますが、理科や社会がなく、先生の訪問回数も限られています。高校受験も控えているので、ほかの学習機会を探しています。何かないでしょうか。

    A6
    社会福祉協議会所属の学習ボランティアや退職した学校教員の病院ボランティアに、学習支援の協力をお願いすることができます。
    病院のソーシャルワーカーを通じて、病院の地域にある社会福祉協議会のボランティアセンターに、学習ボランティアとして協力できる人を紹介してもらえないか相談することができます。また、地域の学校の先生に相談し、退職した学校の先生に病院ボランティアとして登録してもらい、入院中の中学生が学習支援を受けた例もあります。いくつか方法がありますが、まずは、訪問教育を担当している先生に受験について心配事があることを相談してみましょう。
  • Q7高校では出席不足により単位認定できず、進級できない場合があると聞きました。進級できるための何かよい方法はないでしょうか。

    A7
    入院中の単位取得方法を高校の担任の先生に相談します。
    高校の担任の先生と相談して、入院中でも単位取得ができるかどうか相談するとよいでしょう。課題を出してもらうことにより単位を修得できた例があります。また、入院中に自主的に高等学校卒業程度認定試験の勉強をして合格し、退院後に大学入試に臨んだ例もあります。
  • Q8入院中、病室から在籍している学校の授業に、例えばインターネットなどを用いて参加することはできないのでしょうか。

    A8
    病室でのICT環境が整い、在籍している学校の協力があれば可能です。
    平成27年4月から、療養中の生徒に対する教育機会の確保を目的に制度改正が行われ、多様なメディアを利用して授業を行うことができるようになりました。現在、療養中の子どもの教育として、「メディアを利用して行う授業(同時双方向型授業)」や「オンデマンド型授業」の検討が進められているところです。ICT(Information and Communication Technology)環境については、要望(ニーズ)があれば整備が進む場合も少なくないので、まずは病院にある学校や通っている学校に相談してみるとよいかもしれません。
  • Q9入院治療のために長期に保育所をお休みすることになりました。再度同じ保育所に入所できるのでしょうか。また、保育料を支払う必要があるのでしょうか。

    A9
    入院治療のためにしばらく休むことを、早めに保育所にも連絡、相談しておきます。
    保育所をお休みする理由がわかれば、退院後保育所に戻ることや休んでいた期間の保育料減額・免除などへの配慮をしてもらえる場合があります。認可保育所であれば役所の保育課などが窓口ですので、保育所だけでなく、役所の窓口にも申し出る必要があります。
更新・確認日:2023年03月10日 [ 履歴 ]
履歴
2023年03月10日 「制度やサービスを知る」から「世代別の情報」へ移動しました。
2021年07月01日 小児がん情報サービスから移動し、「制度やサービスを知る」に掲載しました。
2016年09月13日 A4、A6、A7を一部修正しました。
2016年09月06日 用語集をリンクしました。
2016年03月18日 小児がん情報サービスに掲載しました。
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