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平成19年度 第1回市民向けがん情報講演会 がん患者とその家族〜家族ががんになったとき〜 

当日出た質問と答え

更新日:2007年09月18日 [ 更新履歴 ]
更新履歴
2007年09月18日 掲載しました。

  Q1 告知をする場合としない場合のメリットとデメリットには、具対的にどのようなことがありますか。
  Q2 がん患者が小児の場合、告知は、誰が、いつ、どのタイミングで、どこまでの内容で行うべきでしょうか。年齢ごとの段階はありますか。
  Q3 認知症の家族ががんと診断されました。患者本人に告知や副作用、延命処置について説明をしましたが、どこまで理解しているかわかりません。このような場合、どういう手順で物事を決めていったらよいのでしょうか。
  Q4 末期がん患者に「死にたい」と言われたとき、家族はどう答えればよいでしょうか。
  Q5 患者が病気のことを詳しく知りたくないと言う場合、家族が代わりに情報を得て、それを本人に伝えるのは過剰な援助になるのでしょうか。
  Q6 治療は順調に進み、手術も終わったのですが、患者本人は悪いほうに考えています。家族はどう援助したらよいのでしょうか。
  Q7 医学教育の現場では、「悪い知らせの伝え方」について十分な教育が行われているのでしょうか。
  Q8 ストレス解消には、睡眠が1番、2番目に水分、3番目に食事と言われていますが、食事より水分が先にくるのはなぜですか。また、1日に必要な摂取量と、どのような種類の水分がよいのか教えてください。
  Q9 免疫療法は、がんに有効ですか。
  Q10 どの病院の医療相談室でも、経済的な相談だけでなく、精神的な相談にものってもらえるのでしょうか。
  Q11 遠方で療養している患者の身体的、精神的状態や治療経過などを家族が知るには、どのような方法がありますか。

Q1
告知をする場合としない場合のメリットとデメリットには、具対的にどのようなことがありますか。
A1
ケースによって異なりますので、告知に対する患者さんやご家族の考えをよく聴いてみることが大事です。ただ一般的には、告知しないことのデメリットをうまく想定できないご家族が多いようです。告知しない場合、病状が進んでつらい状況になったとき、患者さんは疑心暗鬼になり、ご家族や医療者に不信感を持つようになるケースが多いのです。また、情報が不足しているために過度に楽観的になり、結果的には残された貴重な時間を空費してしまうケースがよくあります。
(第1回市民講演会講師:佐伯)

Q2
がん患者が小児の場合、告知は、誰が、いつ、どのタイミングで、どこまでの内容で行うべきでしょうか。年齢ごとの段階はありますか。
A2
小児の患者さんへの告知については、実はまだはっきり決まったものはありません。一般的には、(1)小学校入学前の幼児、(2)小学校低学年、(3)小学校高学年以上、と3段階くらいに分けて考えたほうがよいと言われています。例えば、(1)の段階のお子さんには、大人が考えるようなイメージでは伝わりませんので、わかりやすく言い換える必要があります。(2)の段階のお子さんには、欧米などでは病名をそのまま伝えています。それによって、病気の経過についてある程度理解することができます。しかし、この年代は治療で自分が嫌なことをされることに対してネガティブな反応をする場合がありますので、そこを十分に考えながら対応する必要があります。(3)の段階のお子さんには、基本的に成人と同じように対応することが一応基本的な原則となっています。
(第1回市民講演会講師:佐伯)

Q3
認知症の家族ががんと診断されました。患者本人に告知や副作用、延命処置について説明をしましたが、どこまで理解しているかわかりません。このような場合、どういう手順で物事を決めていったらよいのでしょうか。
A3
認知症の程度にもよりますが、患者さんにきちんと説明することは必要です。ただし、ご家族の中で患者さんに代わって決定する方が必要になります。その方にもその場に必ず同席してもらい、説明後には患者さんの理解度を確認しながら、その方とともに治療方針を決定することになります。金銭的な問題が絡む場合には、家庭裁判所で「成年後見制度」に沿って対応するよう情報提供してください。
(第1回市民講演会講師:佐伯)

Q4
末期がん患者に「死にたい」と言われたとき、家族はどう答えればよいでしょうか。
A4
「死にたい」は「生きたい」の裏返しでもあることを念頭に置いて、死にたいと思うわけを患者さんによく聴いてみることが大事です。「死にたい」という気持ちを否定するのではなく、そう思うのももっともだ、という姿勢で対応することが肝心です。死にたい気持ちはどういうときに生じるのか、「死にたいほどつらい」という意味なのか、死ぬ方法を具体的に考えているのか聴いてみましょう。「『死にたい』っていうのは?」と相手の言葉をなぞるだけでも結構です。自殺願望はうつ病の徴候でもあります。あまりにも悲観的な言動が目立つようでしたら、心の専門家に相談することが必要です。
(第1回市民講演会講師:佐伯・田村)

Q5
患者が病気のことを詳しく知りたくないと言う場合、家族が代わりに情報を得て、それを本人に伝えるのは過剰な援助になるのでしょうか。
A5
患者さんが病気のことを知りたくない、というケースもときどきあります。その場合、家族が病気の情報をしっかり把握しておくことはとても大事です。しかし、その情報を患者さんに不用意に押し付けるのは避けましょう。良かれと思ってしたことが逆効果になります。むしろ、なぜ患者さんは知りたくないと思っているのか尋ねてみましょう。知らないことにデメリットはないのか、知ることにメリットはないのか、患者さんと一緒に話し合うことが最善です。患者さんの心構えの変化に応じて、徐々に情報を提供することができるかもしれません。
(第1回市民講演会講師:佐伯・田村)

Q6
治療は順調に進み、手術も終わったのですが、患者本人は悪いほうに考えています。家族はどう援助したらよいのでしょうか。
A6
患者さんは具体的に気がかりなことがあるために、悪いほうに考えてしまうのでしょう。ご家族は患者さんと一緒に、その気がかりに思ってらっしゃることについて主治医や看護師に聴きにいかれるのが一番よいと思います。ご家族が患者さんと一緒になって解決のために行動されることが、患者さんへの何よりの援助になります。
(第1回市民講演会講師:佐伯)

Q7
医学教育の現場では、「悪い知らせの伝え方」について十分な教育が行われているのでしょうか。
A7
医学生の教育現場で「悪い知らせの伝え方」を教えているのは、広島大学を含めてまだわずか数校にとどまっており、卒業後の研修でも教育されていないという悲しい現状です。早急に改善する必要がありますので、関係機関に働きかけたいと考えています。
(第1回市民講演会講師:佐伯)

Q8
ストレス解消には、睡眠が1番、2番目に水分、3番目に食事と言われていますが、食事より水分が先にくるのはなぜですか。また、1日に必要な摂取量と、どのような種類の水分がよいのか教えてください。
A8
つらい状態のときには食べられなくなることがよくあります。もちろん食べられるときには食事をとっていただくことが大切ですが、食べられないときでも少なくとも水分をとるようにしていただきたいので、食事より水分を先にしています。1日に必要な水分の摂取量は、500mlのペットボトルで女性は約2本、男性は約3本が目安です。これは最小限の量ですが、水は腎臓が悪くなければたくさん飲んでも大丈夫です。水分の内容としては、患者さんの口に合うものでしたら、例えばゼリーのようなものなど、なんでも結構です。
(第1回市民講演会講師:佐伯)

Q9
免疫療法は、がんに有効ですか。
A9
免疫療法などの代替療法は、患者さんのご希望であれば特に否定するものではありません。担当医が基本的に大きな害がないと判断するものはよしとしています。担当医に相談できない場合、相談できる医療スタッフに意見を聴いて検討していただきたいと思います。患者さんが希望される場合、ご家族はその理由をよく聴いて、ご家族なりにその代替療法の情報を調べ、患者さんとよく相談して進めていきましょう。医療スタッフとの連携は欠かさないようにしていただければと思います。
(第1回市民講演会講師:佐伯)

Q10
どの病院の医療相談室でも、経済的な相談だけでなく、精神的な相談にものってもらえるのでしょうか。
A10
全国のがん診療連携拠点病院の相談支援センターは、医療機関によって「医療相談室」、「地域医療連携室」、「よろず相談」などの名称で呼ばれています。ここでは、がんやがんの治療に関する質問のほか、経済的な相談や精神的な相談など、さまざまな質問や相談におこたえしています。ご相談いただいた個人的な内容が外に漏れてしまうことは一切ありませんので、安心してご利用ください。
(第1回市民講演会講師:田村)

Q11
遠方で療養している患者の身体的、精神的状態や治療経過などを家族が知るには、どのような方法がありますか。
A11
患者さんの病状や日々の様子についてでしたら、ナースステーションに電話をして看護師に尋ねていただくという方法があります。また、患者さんに情報提供の意向を確認した後、患者さんと医療者が同席して、提供を希望する方と電話でやりとりをするという工夫をしている病院もあります。
(第1回市民講演会講師:田村)

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