3−2.手術(外科治療)

治療の基本は手術による腫瘍の切除です。多くの場合は、腫瘍がある腎臓全体を切除する手術が行われますが、両側の腎臓に腫瘍がある場合は可能な限り健常な腎臓組織を残す手術が行われることもあります。

健常な腎臓組織を残す際、腫瘍が切除可能な大きさの場合には、まず腫瘍を切除し、それから必要があれば化学療法を追加します。

また、化学療法を行って、腫瘍を小さくしてから手術を行う場合もあります。まれに大きな腫瘍では、腫瘍血栓というがん組織を中心とした血のかたまりが腎静脈、下大静脈、さらに心房の中にまでできていることがあります。化学療法によりできるだけ小さくしておいて、これらの腫瘍血栓ごと切除します。必要があれば人工心肺を使用することもあります。