食道がんは、食道の内面をおおっている粘膜の表面からできます。食道のどこにでもできる可能性がありますが、約半数が食道の中央付近からできます。また、食道内にいくつも同時にできることもあります。
食道の壁の粘膜内にとどまるがんを早期食道がん、粘膜内から粘膜下層までのがんを食道表在がんと呼びます。
食道の粘膜から発生したがんは、大きくなると食道の外側へと広がっていき(浸潤)、食道の壁を越えて気管や大動脈などの周囲の臓器にまで直接広がっていきます。また、食道の壁内にあるリンパ管や血管にがんが浸潤し、リンパ液や血液の流れに乗って、食道外にあるリンパ節や肺、肝臓などの他の臓器へと移っていきます。これを転移といいます。