1−1 喉頭について

喉頭こうとうは、いわゆる「のどぼとけ」のところにある器官で、気管と咽頭いんとうをつなぐ部分です(図1)。喉頭は咽頭から気管への空気の通り道ですが、飲食物が入ってきたときには、喉頭蓋こうとうがいと呼ばれる部分がフタのように閉じることにより、飲食物が間違えて気管に入ること(誤嚥ごえん)を防いでいます。

喉頭には左右一対の声帯せいたいがあり、声帯が振動することで声が出ます。左右の声帯とそれらに囲まれた空間を声門せいもんといいます。また、声門より上を声門上部せいもんじょうぶ下を声門下部せいもんかぶと呼びます。

なお、頭頸部とうけいぶとは、脳、目、首の骨(頸椎けいつい)を除いた頭と頸部けいぶ(首)のことで、鼻や口、あご、のど、耳、またそれらの周囲の臓器を指します。

【2ページ図 図1.頭頸部の構造】

頭頸部の構造

【図終わり】

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