子宮は女性の骨盤内にある臓器で、大きさは成人女性で鶏の卵程度です。子宮は、上部の袋状の「子宮体部」と、子宮の入□にあたる「子宮頸部」に分けられます。子宮頸部は子宮体部と膣のあいだにあり、さらに、子宮体部に近い筒状の部分と、膣の中に突き出した部分とに分かれます。子宮頸部の周囲には基靭帯などの組織があり、子宮を支えています。また、子宮体部の左右からは卵管と呼ばれる管が伸びていて、子宮の左右にある卵巣から放出される卵の通り道になっています(図1)。
子宮は妊娠したときに胎児を育てる器官です。筋肉でできており、内側は子宮内膜と呼ばれる粘膜でおおわれています。子宮内膜は、卵巣から分泌されるエストロゲン(卵胞ホルモン)というホルモンの作用を受けると、受精卵の着床に備えて増殖して厚くなりますが、受精卵が着床しなければはがれおちます。これを月経といい、初経から閉経するまでのあいだ、およそ4週間に一度の周期で繰り返します。
【4ページ図 図1.子宮の構造と周囲の臓器】
【図終わり】