1.神経内分泌がんについて
1)神経内分泌がんとは
神経内分泌がん(NEC:Neuroendocrine carcinoma)は、神経内分泌細胞に由来する神経内分泌腫瘍(NEN:neuroendocrine neoplasm)の1つで、細胞の分化度が低いこと(低分化型)が特徴です。増殖速度が速いため、早期に転移・再発を起こしやすい傾向があります。
神経内分泌がんは、膵臓や消化管、肺など全身のさまざまな部位から発生します。
2)症状
神経内分泌がんの症状は、腫瘍の部位や大きさによって異なります。腫瘍がある部分に違和感や疼痛が起こったり、消化器に腫瘍が発生した場合には、食欲不振や体重減少などの症状が起こったりすることがあります。
なお、神経内分泌腫瘍(NEN)の一部ではホルモンによる症状が起こりますが、神経内分泌がんではホルモンによる症状が起こることはまれです。
2.検査
がんの疑いがあるときや治療中・治療後に受けることの多い検査についての情報は、「がんの検査について」をご参照ください。
3.治療
神経内分泌がんの治療に関する情報が掲載されています。
4.療養
「症状を知る/生活の工夫」には、がんの治療に伴う症状や自宅での生活の工夫などに関する情報を掲載しています。
がんと診断されてからの仕事については「がんと仕事」、医療費や利用できる制度、相談窓口などのお金に関する情報は「がんとお金」をご参照ください。また、「がん相談支援センター」でも相談することができます。
「地域のがん情報」では、各都道府県等が発行しているがんに関する冊子やホームページへのリンクを掲載しています。併せてご活用ください。
5.臨床試験
国内で行われている神経内分泌がんの臨床試験が検索できます。
がんの臨床試験を探す チャットで検索
※入力ボックスに「神経内分泌がん」と入れて検索を始めてください。チャット形式で検索することができます。
がんの臨床試験を探す カテゴリで検索 胸部の希少がん、消化管の希少がん、肝臓・胆のう・膵臓の希少がん
※「カテゴリで検索」では、広い範囲で検索します。そのため、お探しのがんの種類以外の検索結果が表示されることがあります。
- 臨床試験への参加を検討したい場合には、今おかかりの担当医にご相談ください。
- がんの種類によっては、臨床試験が見つからないこともあります。また、見つかったとしても、必ず参加できるとは限りません。
6.患者数(がん統計)
神経内分泌腫瘍のうち、消化管神経内分泌腫瘍は、新たに診断される人が10万人あたり4人、膵神経内分泌腫瘍は、新たに診断される人が10万人あたり1人と少ないがんです。
7.相談先・病院を探す
情報や病院などが見つからないときにはご相談ください。
8.関連する情報
がんの治療を始めるにあたって、参考となる情報です。
9.参考資料
- 日本臨床腫瘍学会編.新臨床腫瘍学改訂第5版.2018年,南江堂.