概要
平成28年7月1日、国立がん研究センターが主催する第9回都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会が国立がん研究センター国際研究交流会館で開催された(議事次第)。全国48の都道府県がん診療連携拠点病院の施設の代表者と、各都道府県のがん対策関連部署の職員等が参加した。
開会にあたり、議長の国立がん研究センター中釜斉理事長より「医療現場には様々な問題があるが、本協議会や各地域のがん診療連携拠点病院を通して、我々が積極的に提案とその問題点の解決に向かって努力すべきであり、皆様とともに議論していきたい」とのあいさつがあった。来賓として、厚生労働省健康局がん・疾病対策課丹藤昌治がん対策推進官より、第3期がん対策推進基本計画の見直しに向け、様々な協議会や検討会で検討しているところであり、今後一層の尽力のお願いとあいさつをいただいた。
議事について、まず、がん登録部会(資料1)、情報提供・相談支援部会(資料2)、緩和ケア部会(資料3)、臨床研究部会(資料4)より、それぞれ活動報告があった。
続いて、各都道府県におけるがん診療連携拠点病院連絡協議会の取り組みに関する事前アンケート結果(資料5,参考資料1、2)についての説明があり、第3期がん対策推進基本計画の策定に向け、今後、がん診療連携拠点病院においては、がん診療連携拠点病院を中心としたネットワークの構築等による連携の強化、適切な人材の育成及び人材の確保、客観的な指標の選択・決定と継続的なモニタリングによる質の担保等、がん診療連携拠点病院に求められる機能等について、意見交換がなされた。また、がん診療連携拠点病院の整備状況の評価についても、ストラクチャーを重視したものから、診療の質を重視したものに移行していくことが必要ではないかという提案もなされた。
さらに、事前アンケート結果を基に、がん診療連携拠点病院現況報告の改善に向けて、必要データの中央集計、インターネット入力、エクセル・CSVでの公開等について意見交換(資料6-1、6-2)が行われた。また、がん診療連携拠点病院のたばこ対策に関する意見交換(資料7)と情報提供(添付資料1、2)も行われた。
総合討議において、患者の立場で参加しているオブザーバーの方々からは、がん診療連携拠点病院における施設別の診療実績や災害時の診療連携体制に関する情報公開等について、ご意見とご要望をいただいた。
これらを踏まえ、今後のがん診療の質の向上のため、本会より厚生労働省へ、第3期がん対策推進基本計画の策定に向け、都道府県がん診療連携拠点病院としての意見を取りまとめて提案書を作成することについて議論がなされ、承認された。
最後に、中釜議長より本議会からの提案については委員の最終確認を得ることとして、本会の幕を閉じた。
資料
第9回 都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会 次第
日時 平成28年7月1日(金)13:00-16:00
於 国立がん研究センター国際交流会館3階
主催 国立がん研究センター
Ⅰ.開会挨拶
都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会議長
国立がん研究センター理事長 中釜 斉
Ⅱ.来賓挨拶
厚生労働省健康局がん・疾病対策課 丹藤 昌治 がん対策推進官