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軟部肉腫(成人)(なんぶにくしゅ(せいじん))

更新日:2016年02月22日 [ 更新履歴 ]
更新履歴
2016年02月22日 タブ形式への移行と、日本整形外科学会診療ガイドライン委員会・軟部腫瘍診療ガイドライン策定委員会編「軟部腫瘍診療ガイドライン2012」「米国がん合同委員会(AJCC)による病期分類(第7版)」「国際対がん連合(UICC)による病期分類(第7版)」より、内容の更新をしました。
2007年10月30日 内容を更新しました。
1997年04月01日 掲載しました。

1.軟部肉腫とは

軟部肉腫とは、軟部組織から発生した悪性腫瘍のことです。軟部組織とは、肺や肝臓などの臓器と骨や皮膚を除いた、筋肉、腱(けん)、脂肪、血管、リンパ管、関節、神経を指します。軟部肉腫は、手足、胴体、頭頸部(とうけいぶ)、おなかの中など、体のいろいろな部位に発生します。
図1 軟部肉腫
図1 軟部肉腫

2.症状

軟部肉腫の大部分は、皮下や筋肉の中にこぶのようにあらわれます。症状としては痛みのない腫瘤(しゅりゅう)や腫れですが、痛みがないために放置してしまうことも多く、受診したときには腫瘤が大きくなっていることがあります。

太ももなど筋肉の厚い場所に発生すると、太もも全体が大きく腫れたようになることもあります。手足にできた腫瘍が大きくなると関節が曲がらなくなったり、座ることができなくなったりすることもあります。また、皮膚の色が変わったり、潰瘍(かいよう)になったりすることもあります。

3.疫学・統計

軟部肉腫は、推定罹患(りかん)率が10万人に3.6人と、まれです。

軟部肉腫の種類はさまざまあり、分類が30種類以上あります。種類によって、よく発症する年齢や発生する部位が異なります。発生率が高いものとしては、脂肪肉腫、粘液線維肉腫(ねんえきせんいにくしゅ)および未分化/分類不能肉腫、平滑筋肉腫(へいかつきんにくしゅ)があります。
※悪性線維性組織球腫は、WHO分類の改定により、粘液線維肉腫および未分化/分類不能肉腫に再分類されています。

年齢別でみると、高齢者では粘液線維肉腫および未分化/分類不能肉腫と平滑筋肉腫、中~高齢者では脂肪肉腫と線維肉腫、若年者では滑膜肉腫(かつまくにくしゅ)と悪性末梢神経鞘腫瘍(あくせいまっしょうしんけいしょうしゅよう)が多くみられます。また、小児の軟部肉腫の大部分は横紋筋肉腫(おうもんきんにくしゅ)が占めています。男女別では男女同数または男性にややできやすい腫瘍が多いのですが、平滑筋肉腫、滑膜肉腫などは女性に多い傾向がみられます。

発生部位は、肉腫の種類により違いがみられます。脂肪肉腫と粘液線維肉腫および未分化/分類不能肉腫は特に太ももに多く、滑膜肉腫は大きな関節の近くに発生します。平滑筋肉腫は後腹膜(こうふくまく)や腸間膜(ちょうかんまく)などのおなかの中に発生することが多く、横紋筋肉腫は頭頸部や膀胱(ぼうこう)の近くに多く発生します。線維肉腫はいろいろな部位に発生しますが、比較的胴体に多くみられます。
【参考文献】
  • 日本整形外科学会診療ガイドライン委員会・軟部腫瘍診療ガイドライン策定委員会編:軟部腫瘍診療ガイドライン2012;南江堂
  • Edge, S. B., Byrd, D. R., Compton, C. C., et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual, 7th ed., 2010; 291-6, Springer, New York.
  • Sobin, L. H., Gospodarowicz, M. K., Wittekind, Ch., eds.: International Union Against Cancer, "TNM Classification of Malignant Tumours", 7th ed., 2010; 157-61, WILEY-BLACKWELL, Inc., New York.
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軟部肉腫(成人)
166.軟部肉腫(成人)(PDF)

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