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脱毛

更新日:2004年12月02日     掲載日:1996年07月25日

1.脱毛とは

脱毛とは、毛組織の栄養障害、あるいはそれに類する何らかの障害が発生し、発毛の機能が一時的に、または永久的に失われることにより生じる現象をいいます。

ここでは、がんの治療の副作用として起こる脱毛についてお話します。できれば脱毛が起こらないほうがよいのですが、脱毛を予防する確実な方法は今のところないといわれています。そこで、なぜ脱毛をきたす放射線治療や抗がん剤治療を行う必要があるかを理解することが大切です。

脱毛はがんによる症状の悪化でも、新たな病気の出現でもなく、単に放射線治療や抗がん剤治療による一時的な副作用なので、症状がよくなり治療が終われば必ず回復します。したがって、脱毛が起こることを前提にどうしたら脱毛量を減少できるかを考えたり、容姿をどのような方法でカバーするかなどの工夫をしていくことが大切です。脱毛予防について新しい観点からの研究も進んでおり、今後の進展が期待されています。

2.治療方法によって異なる脱毛

1)放射線治療による脱毛

放射線を頭に照射した場合には頭の毛は抜けますが、頭以外の毛は抜けません。このように放射線による脱毛は、照射した部位だけ脱毛が起きます。放射線は、がん細胞にダメージを与えると同時に正常な皮膚の細胞に対しても、影響を及ぼします。照射を受けた部位の皮膚が皮膚炎を起こし、その程度がひどいと毛根まで影響が及び、通常治療開始2~3週間より脱毛が始まります。しかし、放射線治療が終了し、皮膚の炎症がおさまってくると、もともと持っている人間の細胞の増殖によって、正常な皮膚が復活し、毛根も発毛の準備が整います。個人差と毛根の障害の程度にもよりますが、治療終了後、2~3ヵ月で毛が生え始めます。

2)抗がん剤治療による脱毛

抗がん剤による脱毛がなぜ起きるのかは判明していませんが、抗がん剤により毛根が障害を受ける結果起こると考えられます。抗がん剤治療は全身の治療です。そのため、体毛全体に影響を及ぼします。しかし、毛根が完全に障害されてなくなることはないため、抗がん剤による脱毛は一時的なものです。通常1~3週間で抜け始めます。治療が終わると1~2ヵ月で再生が始まり、3~6ヵ月でほとんど回復しますが、個人差、治療の組み合わせにより異なります。また、脱毛は薬の種類によってその影響が異なります。脱毛を起こしやすい抗がん剤として主にアドリアマイシン、エトポシド、ファルモルビシン、イフォスファミド、サイクロホスファマイド、ビンクリスチン、ブレオマイシン、メソトレキセート、ビンデシン、シスプラチン、パクリタキセルなどがあります。

3)脱毛した時の手入れ法

個人差はありますが、化学療法開始時から2週目ごろに抜け始め、その後抜け始めると1~2週間くらいでかなりの量が抜けてしまいます。脱毛は髪を洗ったり、とかしたりしたときに多く、朝起きると抜けた毛が枕のまわりについているのが目立ちます。髪の毛が抜けた場合、短い髪のほうが始末が簡単のように感じますから、思い切って短くしてしまうのもよいかもしれません。衣類や枕のまわりについている髪の毛は、ガムテープなどを使用すると簡単にとることができます。キャップをかぶって寝るとまわりに髪の毛が落ちることもなく、脱毛による不快感を多少軽減できるようです。

脱毛を起こした患者さんによく聞かれる質問にお答えします。

(1)洗髪

頭皮を傷つけないように爪は短く切っておきましょう。
  • 頭部に放射線治療を受けている方
    放射線治療中は皮膚が過敏で傷つきやすい状態です。万が一傷ついた場合、治りにくくなります。皮膚を保護するため、ぬるま湯で洗い流す程度にして、シャンプー・リンスなどは使用せず、こすらないようにしましょう。
  • 抗がん剤の治療を受けている方
    いつもどおり行っても脱毛の程度はかわりません。ただ、傷をつけると化膿することもあるため、傷をつけないようにしましょう。刺激の強いシャンプーやリンスは避けるようにしましょう。ただし、白血球が減少している時期は洗髪を怠ったりすると毛嚢炎を起こすことがあります。清潔にすることを心がけましょう。

(2)整髪

髪をとかすと抜けるのが早いからといってとかさない人がいますが、髪がもつれてからみますので、注意してとかし、傷をつくらないようにしましょう。また、ブラシは毛のやわらかいものを使用しましょう。特に頭部に放射線治療を受けている方は、地肌が非常に弱くなっているので、地肌に触れないように静かにとかしましょう。

(3)パーマや髪染め

いずれの治療の場合も刺激になりますので、皮膚の様子をみて、担当医の許可が出るまで避けましょう。

(4)かつらなど

必ず必要というものではありません。外観上容姿を整えるという点から、かつらを用意している方がいます。仕事上必要だったり、個人的にどうしてもかつらが必要という方は、あらかじめ用意されたほうがよいでしょう。かつらは高額なものから手ごろなものまでいろいろあります。購入する場合は、一時的に使用することを考慮して、かつらを扱っている病院の売店や美容院、デパートなどの売場で相談するとよいでしょう。かつらの他にスカーフ・帽子などを利用する方もいます。人によって抜け方が違うので、個人の選択に任されています。ただし、頭部に放射線治療を受ける方の場合、地肌を傷つけたり、蒸れたりしないよう、タオル地などのやわらかい素材のキャップのほうがよいでしょう。

(5)その他

個人差がありますが、眉毛も抜けやすく、表情がいつもと違った感じに見えてしまうことがあります。そのため男性でも眉ずみで描くのもよいでしょう。
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