口腔(こうくう)内は、歯以外の部分が粘膜に覆われ、食物の咀嚼(そしゃく)、消化、嚥下(えんげ:食べ物などを飲み込むこと)などの食事にかかわる働き、味覚のように食欲にかかわる働き、会話にかかわる働きを持っています。また、唾液(だえき)の分泌は、口の中を湿らせ咀嚼を容易にし、味覚を助け、食物を飲み込みやすく、口の中を清潔にする働きがあります。
口内炎とは一般に口腔内の粘膜(舌、歯ぐき、唇や頬の内側など)に起きた炎症性疾患の総称です。症状は、痛み、出血 、食事がしみる、口腔内の乾燥、口内が腫れる、口が動かしにくい、食物が飲み込みにくい、味覚が変わる、会話しにくいなどです。
また、がんが進行してくると、食事や水分の摂取が少なくなったり、服用している薬の副作用により唾液の分泌が少なくなったり、口からの水分の過剰蒸発など、さまざまな理由で、口の中が汚れやすくなったり、乾燥しやすくなります。
入れ歯が合わないときや、歯並びが悪く粘膜にあたるとき
熱いものを食べ、やけどしたとき
口腔内の粘膜が乾燥しているとき(※口腔内の粘膜が乾燥していると、ちょっとした刺激で傷つきやすくなります)
水分や食事の摂取が不十分で、唾液の分泌が不足しているとき
歯みがきやうがいなど、口の中を清潔にすることができないとき(※口の中が不潔になるといろいろな菌が繁殖しやすくなります)
病気や過労などで体力が衰えているとき
食事がとれず、ビタミン不足(特にビタミンB2)、貧血など栄養状態が悪いとき
抗生物質やステロイド剤を多く使用しているとき(※ステロイドを長期に使用しているとカンジダというカビの一種が繁殖しやすくなります)
呼吸困難のために口呼吸をして、口の中が乾燥している
特に口腔、耳鼻、咽喉、食道などの治療では、放射線照射に伴って唾液分泌が抑制され、口腔内の乾燥、味覚異常などの症状を伴います。
「放射線治療を受ける方へ」2.副作用・合併症 3)口内炎、口内乾燥 へ
抗がん剤、代謝拮抗剤の副作用として発生するものが多く、早ければ治療中にみられます。唾液の分泌が抑制され、口腔内の乾燥などの症状を伴います。症状の程度は、抗がん剤などの投薬量や治療方法によって異なります。また、治療によって白血球が減少し、口腔内の局所感染を引き起こすことがあります。
「化学療法を受ける方へ 副作用・合併症に関すること 7.粘膜障害:口内炎」へ
薬物の作用によって唾液の分泌が抑制され、口腔内の乾燥が生じることがあります。
※ほとんど口から摂取できないとき、点滴での栄養補給法がありますが、適応については担当医と相談しましょう。