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口内炎・口内の乾燥

更新日:2006年10月01日     掲載日:2006年10月01日

1.口内炎、口内乾燥とは

口腔(こうくう)内は、歯以外の部分が粘膜に覆われ、食物の咀嚼(そしゃく)、消化、嚥下(えんげ:食べ物などを飲み込むこと)などの食事にかかわる働き、味覚のように食欲にかかわる働き、会話にかかわる働きを持っています。また、唾液(だえき)の分泌は、口の中を湿らせ咀嚼を容易にし、味覚を助け、食物を飲み込みやすく、口の中を清潔にする働きがあります。

口内炎とは一般に口腔内の粘膜(舌、歯ぐき、唇や頬の内側など)に起きた炎症性疾患の総称です。症状は、痛み、出血 、食事がしみる、口腔内の乾燥、口内が腫れる、口が動かしにくい、食物が飲み込みにくい、味覚が変わる、会話しにくいなどです。

また、がんが進行してくると、食事や水分の摂取が少なくなったり、服用している薬の副作用により唾液の分泌が少なくなったり、口からの水分の過剰蒸発など、さまざまな理由で、口の中が汚れやすくなったり、乾燥しやすくなります。

2.口内炎、口内乾燥の原因

1)機械的損傷

入れ歯が合わないときや、歯並びが悪く粘膜にあたるとき
熱いものを食べ、やけどしたとき
口腔内の粘膜が乾燥しているとき(※口腔内の粘膜が乾燥していると、ちょっとした刺激で傷つきやすくなります)

2)口腔衛生の不良

水分や食事の摂取が不十分で、唾液の分泌が不足しているとき
歯みがきやうがいなど、口の中を清潔にすることができないとき(※口の中が不潔になるといろいろな菌が繁殖しやすくなります)

3)全身状態の低下

病気や過労などで体力が衰えているとき
食事がとれず、ビタミン不足(特にビタミンB2)、貧血など栄養状態が悪いとき
抗生物質やステロイド剤を多く使用しているとき(※ステロイドを長期に使用しているとカンジダというカビの一種が繁殖しやすくなります)
呼吸困難のために口呼吸をして、口の中が乾燥している

4)がんの治療

(1)放射線療法

特に口腔、耳鼻、咽喉、食道などの治療では、放射線照射に伴って唾液分泌が抑制され、口腔内の乾燥、味覚異常などの症状を伴います。

「放射線治療を受ける方へ」2.副作用・合併症 3)口内炎、口内乾燥

(2)化学療法

抗がん剤、代謝拮抗剤の副作用として発生するものが多く、早ければ治療中にみられます。唾液の分泌が抑制され、口腔内の乾燥などの症状を伴います。症状の程度は、抗がん剤などの投薬量や治療方法によって異なります。また、治療によって白血球が減少し、口腔内の局所感染を引き起こすことがあります。

粘膜障害:口内炎

(3)「モルヒネなどの痛み止め」、抗うつ薬など薬剤によるもの

薬物の作用によって唾液の分泌が抑制され、口腔内の乾燥が生じることがあります。

3.口内炎、口内乾燥の予防

1)口の中を傷つけないように気をつけましょう。

  • 歯ブラシは、かた過ぎないちょうどよい大きさのものを選びましょう。
  • 歯みがきのときの強いブラッシングは避けましょう。
  • ブラッシングが痛い場合は、市販のスポンジブラシもあります。
  • 入れ歯が合わないときや虫歯は、早めに歯科医に相談しましょう。

2)口の中を清潔にするよう心がけましょう。

  • 毎食後に歯みがきやうがいをしましょう。
  • 舌の汚れ(舌苔(ぜったい))も落とすようにしましょう。

3)口の中をうるおしておくようにしましょう。

  • 口当たりのよい食品や、水分の多いもの(果物、シャーベットなど)を食べるようにしましょう。
  • 冷ましたお茶や水をこまめに補給して、口の中が乾燥しないようにしましょう。

4)体調を整え、健康的に過ごしましょう。

  • バランスよい食事、ビタミン(特にビタミンB2)を多く含んだ野菜や果物をとるよう心がけましょう。
  • 疲労を避け、睡眠は十分にとりましょう。

4.口内炎、口内乾燥がおこった場合

1)口内の状態を観察し、担当医や看護師に相談しましょう。

  • 口内炎のできている場所や色、大きさ、出血がないか。
  • 味覚が変わっていないか、舌苔がついていないか。
  • 食事や水分はどのようなものをどのくらいとれているか。

2)栄養や水分がとれるよう工夫しましょう

  • 熱いもの、刺激物を避け、味を薄味にしましょう。
  • 食べやすいようにやわらかく調理し、きざんだり、ミキサーにかけるなど工夫して、できるだけ口から食べるようにしましょう。
  • 市販のスポーツドリンクや高カロリー飲料などを利用してもいいでしょう。
※ほとんど口から摂取できないとき、点滴での栄養補給法がありますが、適応については担当医と相談しましょう。

3)口内乾燥を和らげる方法

  • いつでも飲めるように、手元に水や氷片を用意しておきましょう。
  • 加湿器を置くなど、室内が乾燥しないようにしましょう。
  • 口内の乾燥を和らげる市販の保湿剤などもあります。
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