このサイトでは、「がん情報サービス」編集方針に基づいて、企画・情報作成・評価を行っています。
「がん情報サービス」編集方針については、以下のページをご覧ください。
1.一般向け情報の作成方法(企画・情報作成・評価)
企画では、がん情報サービスに必要なコンテンツであるかを検討する。主たる情報源として、科学的根拠に基づく情報もしくは複数の専門家によって医学的なコンセンサスが得られた情報などを収集・精査する。作成した原稿案は、専門家による査読を受ける。さらに、一般向けにわかりやすい内容であるかなどの視点で患者・市民による査読を受ける。最終稿をがん情報サービス編集委員会で確認し、公開する(図1)。
図1 一般向け情報作成における品質管理プロセス
企画
①編集委員会1 企画/構成案確認
企画では、がん患者や家族にとって広く周知が必要な内容であるか、がん情報サービスの作成方針に合致しているかなどの観点から、作成する理由・作成コンテンツのタイトル・伝えるべきメッセージを検討する。
構成については、最低限必要な情報が網羅されているか、情報量に偏りがないかを確認する。
企画では、がん患者や家族にとって広く周知が必要な内容であるか、がん情報サービスの作成方針に合致しているかなどの観点から、作成する理由・作成コンテンツのタイトル・伝えるべきメッセージを検討する。
構成については、最低限必要な情報が網羅されているか、情報量に偏りがないかを確認する。
②エビデンスの収集・精査
- 企画内容に関する科学的根拠に基づいた情報を収集する。医学的な情報については、主たる情報源として、科学的根拠に基づく情報もしくは複数の専門家によって医学的なコンセンサスが得られた情報を収集する。具体的な情報源は、科学的根拠に基づく医療(Evidence-Based Medicine, EBM)の手法を用いて作成された診療ガイドライン、あるいはそれに準じた方法で作成された診療ガイドライン、政府刊行物、その他複数の専門家の合議によって作成された教科書などとする。
- 収集した資料に記載されている情報更新年月、情報の信頼性や推奨度を精査し、作成企画に関連する情報を抽出する。この際、複数の治療や診断に関する情報がある場合には、がん関連学会などによって作成された、医療者あるいは患者向けに作成された診療ガイドラインおよびこれに類する文書を参照する資料として優先する。
参考にする情報については以下のページを参照のこと。
「サイトの作成について(編集方針・リンク基準など) 1.「がん情報サービス」編集方針 4)情報作成に関する参考情報」
情報作成1
③原稿案の作成・著作権確認
精査・抽出した情報を基に、一般の方々にわかりやすい表現で原稿を作成する。この際、必要に応じて、診療ガイドラインの作成者や臨床現場等の関係者への取材を行う。また、引用もしくは転載した情報について、著作物二次利用申請および手続きを行う。
精査・抽出した情報を基に、一般の方々にわかりやすい表現で原稿を作成する。この際、必要に応じて、診療ガイドラインの作成者や臨床現場等の関係者への取材を行う。また、引用もしくは転載した情報について、著作物二次利用申請および手続きを行う。
薬の名前の記載方針
- 薬の名前は、診療ガイドラインに推奨の記載のあるものを一般名で記載することを原則とする。
- 商品名を併記した方が分かりやすい薬の場合※は、一般名に加え、商品名を併記する。
※掲載時点で一般的な検索エンジンによる検索結果件数が、一般名より商品名の方が多い場合など。 - 商品名を併記する際には、文章量の関係から、後発医薬品(ジェネリック医薬品やバイオ後発品)は掲載せず、先発医薬品のみを記載することを基本とするが、先発医薬品を推奨するものではない。
「それぞれのがんの解説」における発生要因の記載方針
発生要因については、次の資料のうち複数において発生要因として挙げられているものを記載することを原則とする。- 国立がん研究センター社会と健康研究センター「科学的根拠に基づくがんリスク評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究」ウェブサイト
- 日本臨床腫瘍学会編.新臨床腫瘍学 改訂第5版.2018年,南江堂.
- 各種診療ガイドライン
④編集委員会2 査読用原稿確認
作成委員会で作成した原稿案に対して、次の基準による総合的な判断を行い、査読を依頼することを承認する。
作成委員会で作成した原稿案に対して、次の基準による総合的な判断を行い、査読を依頼することを承認する。
(1)最低限必要な情報が網羅されているか。
(2)情報量に偏りがないか。
(3)臨床的に明らかな誤りがないか。
(4)わかりやすいか。
(5)意思決定に役に立つか。
(6)文章・用語・イラストは利用者目線の表現になっているか。
(7)依頼予定の査読者は適切か。
評価
⑤各分野の専門家による査読(複数名)
複数の専門家(医師、看護師、薬剤師、相談員など)によって、記載された内容について以下の評価要点に基づき評価を受ける。
複数の専門家(医師、看護師、薬剤師、相談員など)によって、記載された内容について以下の評価要点に基づき評価を受ける。
(1)治療に関する内容では、最新の科学的根拠に基づく情報であり、科学的根拠に基づかない情報である場合は、臨床的に明らかな誤りがないか。
(2)患者・家族等にとって、担当医をはじめとする医療者とのコミュニケーションに役立つ情報であるか。
(3)患者・家族等が最低限知っておくことが望ましい基本的な情報を主としているか。
(4)全体として情報量に偏りがないか。
⑥患者・市民による査読(複数名)
患者や市民が求める情報として適切か、わかりやすい内容かなどの視点で、「患者・市民パネル」によって評価を受ける。
患者や市民が求める情報として適切か、わかりやすい内容かなどの視点で、「患者・市民パネル」によって評価を受ける。
情報作成2
⑦最終稿作成
⑤および⑥の評価の結果に基づき原稿を調整し、表現・用語等の確認を行う。
⑤および⑥の評価の結果に基づき原稿を調整し、表現・用語等の確認を行う。
⑧編集委員会3 最終稿確認
編集委員会は、⑤⑥の専門家および患者・市民によって評価されたコンテンツに対して、次の基準による総合的な判断を行い、公開の承認を行う。
編集委員会は、⑤⑥の専門家および患者・市民によって評価されたコンテンツに対して、次の基準による総合的な判断を行い、公開の承認を行う。
(1)査読後の原稿修正が適切であるか。
(2)査読者のCOI(利益相反)の影響を受けていないか。
2.医療関係者向け情報の作成方法(企画・情報作成・評価)
科学的根拠に基づく情報もしくは複数の専門家によって医学的なコンセンサスが得られた情報を主たる情報源として原稿を作成し、専門家による査読を受ける。最終的にがん情報サービス編集委員会で公開の承認を得て、公開する。
なお、以下についてはがん情報サービス編集委員会の審査対象外とする。
- 医療関係者へのお知らせ(がん登録オンラインサービスメンテナンス情報など)
- 研究・セミナーに関する情報
- 都道府県単位のがん診療における医療の質の向上に関する情報
- 災害時関連情報 他
図2 医療関係者向け情報の作成の流れ(企画・情報作成・評価)
企画
①編集委員会1 企画/構成案確認
医学・医療を取り巻く環境の変化やがん対策の施策に応じて、対象者が地域におけるがん治療や支援の質の向上と、情報提供などのサービスの向上に貢献する情報提供を行う際に必要となる医学・医療に関する情報の企画・構成案を確認する。
医学・医療を取り巻く環境の変化やがん対策の施策に応じて、対象者が地域におけるがん治療や支援の質の向上と、情報提供などのサービスの向上に貢献する情報提供を行う際に必要となる医学・医療に関する情報の企画・構成案を確認する。
②エビデンスの収集・精査
企画内容に関する科学的根拠に基づいた最新の情報を収集する。医学的な情報については、科学的根拠に基づく情報もしくは複数の専門家によって医学的なコンセンサスが得られた情報を収集する。
企画内容に関する科学的根拠に基づいた最新の情報を収集する。医学的な情報については、科学的根拠に基づく情報もしくは複数の専門家によって医学的なコンセンサスが得られた情報を収集する。
情報作成1
③原稿案の作成
精査・抽出した情報を基に原稿を作成する。
精査・抽出した情報を基に原稿を作成する。
評価
④各分野の専門家による査読(複数名)
複数の専門家によって、記載された内容が編集方針に沿ったものかについて評価を受ける。
複数の専門家によって、記載された内容が編集方針に沿ったものかについて評価を受ける。
情報作成2
⑤編集委員会2 公開の報告
3.がん統計情報の作成方法(企画・情報作成・評価)
がん登録やがんの動向に関する調査によって集められたデータを基に、集計・解析されたがんの死亡・罹患・生存率などの情報を作成する。最終的にがん情報サービス編集委員会で公開の承認を得て、公開する。
図3 がん統計情報の作成の流れ(企画・情報作成・評価)
企画
①編集委員会1 企画/構成案確認
対象者が地域におけるがん治療や支援の質の向上と、情報提供などのサービスの向上に貢献する情報提供を行う際に必要となる統計情報やがん登録に関する情報の企画・構成案を確認する。
対象者が地域におけるがん治療や支援の質の向上と、情報提供などのサービスの向上に貢献する情報提供を行う際に必要となる統計情報やがん登録に関する情報の企画・構成案を確認する。
情報作成
②原稿案の作成
精査・抽出した情報を基に原稿を作成する。
精査・抽出した情報を基に原稿を作成する。
③編集委員会2 公開の報告