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子宮頸がん(しきゅうけいがん)

更新日:2012年11月08日 [ 更新履歴 ]
更新履歴
2012年11月08日 内容を更新しました。タブ形式に変更しました。
2012年05月01日 内容を更新しました。
1996年04月01日 掲載しました。

1.経過観察(治療後の通院)

治療後の体調確認のために、定期的に通院します。外来で継続して化学療法放射線治療を行うこともあります。経過観察のための通院の間隔は、病状や治療後の経過などによって異なります。治療後1年目から2年目は1ヵ月から3ヵ月ごと、3年目は3ヵ月から6ヵ月ごと、4年目から5年目は6ヵ月ごと、6年目以降は1年ごとの通院が一般的です。体調に合わせて、検査や治療を継続していきます。体調の変化や後遺症についての問診に続き、必要に応じて触診、内診、直腸診細胞診、場合によっては胸部のX線検査腫瘍マーカーCT検査MRI検査などを行います。

排せつについて、泌尿器科などの医師の診察を受けたり、必要な治療を受けたりすることもあります。

2.日常生活を送る上で

1)食事について

食事については、特に制限はありません。栄養のバランスを第一に、楽しく食べることが大切です。

2)運動について

退院直後は体力が低下しているので、しばらくは疲れたらすぐに横になる、脚を高くして休むなど、無理をしないようにしましょう。運動は、体力の回復に合わせて、散歩などから始め、少しずつ運動量を増やしていきましょう。

3)性生活・妊娠について

腟を切除することによる性交障害が起こることもあります。

手術後の性生活について、詳しくは「性機能障害とリハビリテーション」をご参照ください。

4)女性としてのつらい気持ち

子宮頸がんは、比較的若い年齢で発症することが多いがんです。病気や治療の後遺症、副作用などに加えて、性や妊娠・出産のこと、家族や夫婦関係のことなど、女性としてのつらい気持ちや悩み、心配事が重なることは少なくありません。こうすれば必ずつらい気持ちが軽くなる、楽になるという方法はありませんが、今の自分の気持ちを落ち着いて整理したり、担当医や看護師などの医療者に伝えたり、自分と似た経験をした患者さんの話を患者会などで聞くといったことなどが役立つかもしれません。パートナー(配偶者・恋人)や家族と一緒に、解決方法を話し合うのもよいでしょう。前向きな気持ちになれない日々が続くのも自然なことと捉えて、否定的になりすぎないようにしましょう。

3.治療の後遺症とその対策

1)子宮を含めて広範囲にわたって切除する手術(広汎子宮全摘術)を行った場合

【排尿に関する後遺症について】
直腸や膀胱の排せつを調節する神経がうまく働かなくなることによって、排便や排尿に関わる後遺症が起こることがあります。中でも、尿が出にくくなる、尿がたまっても尿意を感じない、尿が漏れるなどの排尿についての後遺症が多くみられます。

手術の際には、尿道から膀胱に排尿用の管が挿入されます。手術後、症状が落ち着いたら管を抜いて、その後は自分で排尿できるように訓練します。自分で排尿できるようになるまでの時間は個人差がありますので、根気よく訓練することが大切です。尿が出にくいときは腹圧を使い自力で排尿しますが、それだけでは排尿しきれないことが多いので、尿道に管を入れて膀胱に残った尿(残尿)をとります(導尿)。慣れるまで遠慮なく看護師に方法を確認してみましょう。神経の回復を待ちながら、徐々に自力で排尿できるようにしていきます。尿意を感じないときには、多めに水分をとって、決まった時間にトイレに行く習慣をつけるようにします。トイレで下腹部をさする程度に軽く押したり、温水洗浄便座のビデで尿道口を刺激したり、自分なりの排尿法を工夫して見つけることが大切です。強くおなかを押して腹圧をかけすぎると、膀胱を傷めたり尿が腎臓に逆流したりする可能性があるので注意しましょう。

尿漏れがあるときは、尿漏れ用のパッドなどを利用するとよいでしょう。尿漏れを放っておくと、臭いや皮膚のかゆみ、かぶれなどの症状が出ることもあります。気に掛かる症状があるときには、担当医や看護師に相談してみましょう。

女性生殖器がん手術後の排尿障害のリハビリテーションについて、詳しくは「女性生殖器がん手術後の排便・排尿障害のリハビリテーション」をご参照ください。
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【便秘、便が出にくい後遺症について】
排尿障害と同じように、神経がうまく働かなくなることによって便秘になる場合があります。放射線治療を行った場合にも、しばらくしてから腸の動きが悪くなり、便秘になることがあります。

朝起きたら1杯の冷たい水を飲むなど、排便を促す工夫をしましょう。食物繊維が多すぎる食事は、イレウス(腸閉塞)の原因になりますので注意しましょう。適度な運動も、腸を動かすためには必要です。担当医から、緩下剤が処方されることもあります。

女性生殖器がん手術後の排便障害のリハビリテーションについて、詳しくは「女性生殖器がん手術後の排便・排尿障害のリハビリテーション」をご参照ください。
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2)骨盤内や足の付け根(鼠径部)のリンパ節を取り除いた場合

【足のむくみ(リンパ浮腫)について】
両足から骨盤を通って心臓に戻るリンパ液の流れが滞り、下半身がむくむことがあります。リンパ浮腫のむくみは一般に、太ももの付け根から始まり、大腿(だいたい)部、膝の下、足首、足の甲へと末端に向かって広がっていきます。治療後早期にあらわれることもありますが、数年たってから症状が出ることも少なくありません。リンパ節を取り除いた後に、放射線治療を追加した場合は、一層むくみが出やすくなります。

リンパ浮腫を起こさないようにするには、寝るときや椅子に座るときに、できるだけ足を下ろしたままにせず、高めの位置(お尻より少し足を高くする)に保つようにします。また、なるべく立ったまま、座ったままの仕事を避けたり、休みを小まめにとったり、配慮も必要です。

リンパ浮腫によるむくみが出ると足が動かしにくくなりますが、適度に足を動かしたりすることも、むくみの解消に役立ちます。

リンパの流れをよくするための用手的(手を使った)リンパドレナージも効果があります。用手的リンパドレナージとは、腕や足にたまったリンパ液を正常に機能するリンパ節へと誘導して、リンパ浮腫のむくみを改善させるための医療用のマッサージ方法です。一般的に行われているマッサージや、美容目的のリンパドレナージとは異なります。看護師や専門家の指導を受けて、正しくマッサージを行う必要があります。

リンパの流れをよくするマッサージ機器などを利用する場合にも、担当医や看護師に確認した上で、使用方法について説明を受けてからにするとよいでしょう。

昼間は弾性ストッキングをはき、長時間にわたる同じ姿勢や正座を避けます。弾性ストッキングは、足全体に圧力をかけることにより、下に落ちていくリンパ液を圧迫して抑えるものです。就寝中以外、一日中着用するものですから、形を整えて正しく着用することが大切です。サイズもいろいろありますので、医師や看護師に相談してみてください。

医療機関によっては、リンパ浮腫を専門に診療する外来を設けているところもあります。また、リンパ浮腫があるときに細菌感染すると、足が赤く腫(は)れ上がったり、高熱が出るリンパ管炎を引き起こしたりしやすいので、皮膚は清潔に保つ必要があります。足の小さなけがも化膿(かのう)しないように消毒します。気掛かりな症状があらわれたときにはマッサージは避け、早めに受診しましょう。

リンパ浮腫によるむくみについて、詳しくは「リンパ浮腫」をご参照ください。
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3)閉経前に両側の卵巣を切除する手術や、放射線治療で卵巣の機能が失われた場合

【更年期障害のような症状について】
女性ホルモンが減少し、卵巣欠落症状が起こりやすくなります。この症状は、更年期障害に似たもので、ほてり、発汗、食欲低下、だるさ、イライラ、頭痛、肩こり、動悸(どうき)、不眠、腟分泌液の減少、骨粗しょう症、高脂血症などがみられます。症状の強さや期間は人によって異なりますが、特に若い年齢では症状が強くなります。

血行をよくしたり、精神的にリラックスしたりすることで、症状が軽くなると感じられる方が多いようです。入浴や軽い運動をしたり、音楽を聴いたりなど、自分に合う方法を探してみましょう。時間とともに症状は徐々に消えますが、つらいときは我慢しないで担当医に伝えましょう。必要な場合は、ホルモンを補充する薬が処方されます。
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