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子宮頸がん(しきゅうけいがん)

更新日:2016年07月13日 [ 更新履歴 ]
更新履歴
2016年07月13日 「6.疫学・統計」を更新しました。
2013年08月13日 「6.疫学・統計」を更新しました。
2012年11月08日 内容を更新しました。タブ形式に変更しました。
2012年05月01日 内容を更新しました。
1996年04月01日 掲載しました。

1.子宮について

子宮は全体として中が空洞の西洋梨の形をしています。球形に近い形の体部は胎児の宿る部分であり、下方に続く部分は細長く、その先は腟へと突出しています。この部分が頸部で、腟の方から見ると奥の突き当たりに頸部の一部が見えます。その中央には子宮の内腔に続く入り口があり、この入り口を外子宮口(がいしきゅうこう)とよんでいます。
図1 子宮と周囲の臓器
図1 子宮と周囲の臓器

2.子宮頸がんとは

婦人科のがんで最も多い子宮がんには、子宮頸がんと子宮体がんがあります。子宮体がんは子宮内膜がんともよばれ、胎児を育てる子宮体部の内側にある子宮内膜から発生します。

一方、子宮頸がんは、子宮の入り口の子宮頸部とよばれる部分から発生します。子宮の入り口付近に発生することが多いので、普通の婦人科の診察で観察や検査がしやすいため、発見されやすいがんです。また、早期に発見すれば比較的治療しやすく予後のよいがんですが、進行すると治療が難しいことから、早期発見が極めて重要といえます。

3.子宮頸がんとヒトパピローマウイルス(HPV)

子宮頸がんの発生には、その多くにヒトパピローマウイルス(HPV:Human Papillomavirus)の感染が関連しています。HPVは、性交渉で感染することが知られているウイルスです。子宮頸がんの患者さんの90%以上からHPVが検出されることが知られています。HPV感染そのものはまれではなく、感染しても、多くの場合、症状のないうちにHPVが排除されると考えられています。HPVが排除されず感染が続くと、一部に子宮頸がんの前がん病変や子宮頸がんが発生すると考えられています。また喫煙も、子宮頸がんの危険因子であることがわかっています。

HPVには複数の型がありますが、最近、一部の型のHPV感染を予防できるワクチンが使用可能になっています。子宮頸がん予防ワクチンについては、「子宮頸がんと予防ワクチン」をご覧ください。たとえ、ワクチン接種を受けた場合であっても、定期的に子宮頸がん検診を受けることが大切です。

4.子宮頸がん検診

子宮頸がん検診は、科学的な方法により、がん検診として効果があると評価されており、検診の実施による死亡率の減少が明らかになっています。20歳以上の女性では、2年に1回、細胞診による子宮頸がん検診の受診が推奨されています。

子宮頸がん検診については「子宮がん検診の勧め」と「子宮がん検診Q&A」もご参照ください。

5.症状

子宮頸がんは、異形成(いけいせい)という前がん状態を経てがん化することが知られており、がん細胞に進行する前に、正常でない細胞(異型細胞というがん細胞になる前の細胞)の状態を細胞診という検査で見つけることができます。つまり、無症状の時から婦人科の診察や集団検診などで早めに発見することが可能です。

初期の子宮頸がんは、普通は全く症状がありません。特に症状がなくても、20歳を過ぎたら、2年に1回子宮がんの検診を受けることが勧められています。

月経中でないときや性行為の際に出血したり、普段と違うおりものが増える、月経血の量が増えたり月経期間が長引くなど気に掛かる症状があるときは、ためらわずに早めに受診することで早期発見につながります。早期に発見することができれば、子宮頸がんは比較的予後のよいがんです。

6.疫学・統計

子宮がんの罹患数(りかんすう)は、全体として年間約25,200例で、このうち子宮頸がんが約10,900例、子宮体がんが約13,600例、どの部位か情報がない子宮がんが約700例となっています(地域がん登録全国推計値2012年 上皮内がんを除く)。また、子宮がんの死亡数は、全体として年間約6,400人で、このうち子宮頸がんが約2,900人、子宮体がんが約2,200人、どの部位か情報がない子宮がんが約1,300人となっています(人口動態統計2014年)。

年齢別にみた子宮頸がんの罹患率は、20歳代後半から40歳前後まで高くなった後横ばいになります。近年、罹患率、死亡率ともに若年層で増加傾向にあります。罹患率の国際比較では、子宮頸がんが途上国で高いのに対し、子宮体がんは欧米などの先進国で高い傾向にあります。
更新日:2012年11月08日 [ 更新履歴 ]
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2012年11月08日 内容を更新しました。タブ形式に変更しました。
2012年05月01日 内容を更新しました。
1996年04月01日 掲載しました。

1.がんの診療の流れ

この図は、がんの「受診」から「経過観察」への流れです。大まかでも、流れがみえると心にゆとりが生まれます。ゆとりは、医師とのコミュニケーションを後押ししてくれるでしょう。あなたらしく過ごすためにお役立てください。

がんの疑い

  「体調がおかしいな」と思ったまま、放っておかないでください。なるべく受診しましょう。
   

受診

  受診のきっかけや、気になっていること、症状など、何でも担当医に伝えてください。メモをしておくと整理できます。いくつかの検査の予定や次の診察日が決まります。
   

検査・診断

  検査が続いたり、結果が出るまで時間がかかることもあります。担当医から検査結果や診断について説明があります。検査や診断についてよく理解しておくことは、治療法を選択する際に大切です。理解できないことは、繰り返し質問しましょう。
   

治療法の選択

  がんや体の状態に合わせて、担当医は治療方針を説明します。ひとりで悩まずに、担当医と家族、周りの方と話し合ってください。あなたの希望に合った方法を見つけましょう。
   

治療

  治療が始まります。治療中、困ったことやつらいこと、小さなことでも構いませんので、気が付いたことは担当医や看護師、薬剤師に話してください。よい解決方法が見つかるかもしれません。
   

経過観察

  治療後の体調の変化やがんの再発がないかなどを確認するために、しばらくの間、通院します。検査を行うこともあります。

2.受診と相談の勧め

がんという病気は、患者さんごとに症状のあらわれ方が異なります。また、症状がなく検診でがんの疑いがあると言われることもあります。何か気にかかる症状があるときや、詳しい検査が必要と言われたときには、医療機関を受診してください。疑問や不安を抱きながらも問題ないとご自身で判断したり、何か見つかることを怖がって、受診を控えたりすることのないようにしましょう。受診して医師の診察を受け、症状の原因を詳しく調べることで、問題がないことを確認できたり、早期診断に結び付いたりすることがあります。

がん診療連携拠点病院がん相談支援センターでは、がんについて知りたい、話を聞きたいという方の相談をお受けしていますので、お気軽に訪ねてみてください。その病院にかかっていなくても、どなたでも無料で相談できます。対面だけでなく、電話などでも相談することができますので、わからないことや困ったことがあったらお気軽にご相談ください。

詳しくは、「がんの相談窓口『がん相談支援センター』」をご覧ください。

お近くのがん相談支援センターは「がん相談支援センターを探す」から検索することができます。

3.がんと言われたとき

がんという診断は誰にとってもよい知らせではありません。ひどくショックを受けて、「何かの間違いではないか」「何で自分が」などと考えるのは自然な感情です。

病気がどのくらい進んでいるのか、果たして治るのか、治療費はどれくらいかかるのか、家族に負担や心配をかけたくない…、人それぞれ悩みは尽きません。気持ちが落ち込んでしまうのも当然です。しかし、あまり思い詰めてしまっては、心にも体にもよくありません。

この一大事を乗りきるためには、がんと向き合い、現実的かつ具体的に考えて行動していく必要があります。そこで、まずは次の2つを心がけてみませんか。

1)情報を集めましょう

まず、自分の病気についてよく知ることです。担当医は最大の情報源です。担当医と話すときには、あなたが信頼する人にも同席してもらうといいでしょう。わからないことは遠慮なく質問してください。また、あなたが集めた情報が正しいかどうかを、あなたの担当医に確認することも大切です。

「知識は力なり」。正しい知識は、あなたの考えをまとめるときに役に立ちます。

2)病気に対する心構えを決めましょう

大きな病気になると、積極的に治療に向き合う人、治るという固い信念を持って臨む人、なるようにしかならないと受け止める人などいろいろです。どれがよいということはなく、その人なりの心構えでよいのです。そのためには、あなたが自分の病気のことをよく知っていることが大切です。病状や治療方針、今後の見通しなどについて担当医からよく説明を受け、いつでも率直に話し合い、その都度十分に納得した上で、病気に向き合うことに尽きるでしょう。

情報不足は、不安と悲観的な想像を生み出すばかりです。あなたが自分の病状について理解した上で治療に取り組みたいと考えていることを、担当医や家族に伝えるようにしましょう。

お互いが率直に話し合うことが、お互いの信頼関係を強いものにし、しっかりと支え合うことにつながります。
更新日:2013年08月13日 [ 更新履歴 ]
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2013年08月13日 病期の記述について「子宮頸癌取扱い規約(第3版)」より確認、更新しました。
2012年11月08日 内容を更新しました。タブ形式に変更しました。
2012年05月01日 内容を更新しました。
1996年04月01日 掲載しました。

1.検査

がん検診のときは通常細胞診のみを行いますが、細胞診の結果がんが疑われたときには、精密検査として組織診コルポスコープ診を行います。がんの広がりをみる検査としては、内診、直腸診超音波検査CT検査MRI検査などがあります。また膀胱鏡検査、直腸鏡検査、尿路検査などが行われることもあります。

1)細胞診

がん細胞は、正常の細胞と異なった形や色合いをしています。がんの部分からこすりとった細胞や、がんから落ちてきたものをガラス板に塗り、色素で染めて顕微鏡で見ると、がん細胞を見つけることができます。この診断法は細胞診とよばれ、いくつかあるがんを診断する検査法の中でも、非常に重要な方法です。

頸部がんは、前述したように外子宮口の付近から発生することが多いため、この部分を綿棒、ブラシ、またはヘラのような器具でこすって細胞を採取し、顕微鏡で正常な細胞かどうかを確認します。この検査で生じる痛みは、通常それほど強いものではありません。

2)組織診

細胞診で異常があった場合は、がんが疑われる部分から小さな組織を切り取り、標本をつくって顕微鏡で観察して診断(組織診)します。子宮頸がんであることの確定診断に用います。この検査では、痛みを感じたり、出血したりする場合があります。

組織診は、外来にて実施可能です。採取する組織が小さいので、上皮内がんかそれより進行したがんか、または上皮内がんにもなっていない状態かを鑑別するのが困難なことがあり、何回か組織診を行うこともあります。時には、「円錐切除術」とよばれる方法で組織診を行うこともあります。この場合は、入院する必要があります。

3)コルポスコープ診

コルポスコープという拡大鏡で、子宮頸部の粘膜表面を拡大して細かい部分を観察し、診断(コルポ診)します。通常、組織を採取する際には、コルポスコープの観察で異常が疑われる部位に、狙いを定めて採取します。

4)超音波(エコー)検査

体の表面に当てた器具から超音波を出し、臓器で反射した超音波の様子を画像にして観察する検査です。腟の中から超音波を当てて調べる場合もあります。子宮頸がんの性質や状態をみたり、腫瘍と周囲の臓器との位置関係や、別の臓器やリンパ節への転移の有無を調べたりします。

5)CT、MRI検査

CT検査は、X線を使って体の内部を描き出し、治療前に転移や周辺臓器へのがんの広がりを調べます。MRI検査は磁気を使います。CTやMRIを使った検査は、肺、肝臓など遠隔臓器への転移の有無、リンパ節転移の診断、周辺臓器への浸潤(しんじゅん)の程度の診断に威力を発揮します。造影剤を使用する場合、アレルギーが起きることがあります。薬剤などによるアレルギーの経験がある人は、医師に申し出てください。

2.病期(ステージ)

病期とは、がんの進行の程度を示す言葉で、英語をそのまま用いてStage(ステージ)ともいいます。医師による説明などでは、「ステージ」という言葉が使われることが多いかもしれません。病期には、ローマ数字が使われ、がんの大きさだけではなく、粘膜内にがんがどの程度深く入っているか、リンパ節転移や肺などの遠隔臓器への転移があるかどうかで、I期(IA[IA1、IA2]、IB[IB1、IB2])、II期(IIA[IIA1、IIA2]、IIB)、III期(IIIA、IIIB)、IV期(IVA、IVB)に分類されています。

子宮頸がんの治療は、がんの病期や年齢、合併症の有無など、患者さんのそれぞれの病状に応じて選択されます。
表1 子宮頸がんの病期
 I期 がんが子宮頸部のみに認められ、ほかに広がっていない
(子宮体部への浸潤[広がり]は考えない)
    IA期 組織学的にのみ診断できる浸潤がんで間質浸潤の深さが5mm以内、縦軸方向の広がりが7mmを超えないもの
       IA1期 組織学的にのみ診断できる浸潤がんで間質浸潤の深さが3mm以内、縦軸方向の広がりが7mmを超えないもの
       IA2期 間質浸潤の深さが3mmを超えるが5mm以内、広がりが7mmを超えないもの
    IB期 臨床的に明らかな病変が子宮頸部に限局するもの
または臨床的に明らかではないがIA期を超えるもの
       IB1期 病変が4cm以内のもの
       IB2期 病変が4cmを超えるもの
 II期 がんが子宮頸部を越えて広がっているが、骨盤壁または腟壁の下1/3 には達していないもの
    IIA期 がんが腟壁に広がっているが、子宮頸部の周囲の組織には広がっていないもの
       IIA1期 病変が4cm以内のもの
       IIA2期 病変が4cmを超えるもの
    IIB期 がんが子宮頸部の周囲の組織に広がっているが、骨盤壁まで達していないもの
 III期 がんが骨盤壁まで達するもので、がんと骨盤壁との間にがんでない部分をもたない、または腟壁の浸潤が下方部分の1/3に達するもの
    IIIA期 がんの腟壁への広がりは下方部分の1/3に達するが、子宮頸部の周囲の組織への広がりは骨盤壁にまでは達していないもの
    IIIB期 がんの子宮頸部の周囲の組織への広がりが骨盤壁にまで達しているもの、または腎臓と膀胱をつなぐ尿管ががんでつぶされ、水腎症(すいじんしょう)や腎臓が無機能となったもの
 IV期 がんが小骨盤腔(しょうこつばんくう)を越えて広がるか、膀胱・直腸の粘膜にも広がっているもの
    IVA期 膀胱や直腸の粘膜へがんが広がっているもの
    IVB期 小骨盤腔を越えて、がんの転移があるもの
日本産科婦人科学会・日本病理学会・日本医学放射線学会・日本放射線腫瘍学会編「子宮頸癌取扱い規約2012年(第3版)」(金原出版)より作成
更新日:2016年02月12日 [ 更新履歴 ]
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2016年02月12日 「3.治療成績」の5年相対生存率データを更新しました。
2014年10月03日 「3.治療成績」の5年相対生存率データを更新しました。
2012年11月08日 内容を更新しました。タブ形式に変更しました。
2012年05月01日 内容を更新しました。
1996年04月01日 掲載しました。

1.臨床病期による治療選択

子宮頸がんの治療には、手術(外科治療)、放射線治療抗がん剤による化学療法があります。

治療方法は、がんの病期(ステージ)や年齢、合併症の有無など患者さんのそれぞれの病状に応じて選択されます。下に病期と治療方法の関係を示します。担当医と治療方針について話し合う参考にしてください。
図2 子宮頸がんの臨床病期と治療
図2 子宮頸がんの臨床病期と治療
日本婦人科腫瘍学会編「子宮頸癌治療ガイドライン 2011年版」(金原出版)より作成
子宮頸がんは、病変が上皮とよばれる表面の層のみにとどまる段階で発見すれば、完治する可能性が極めて高いがんであり、子宮頸部を一部切除し、子宮を残すこともできます。

2.病期(ステージ)別治療

子宮頸がんの治療は、がんの病期(ステージ)や年齢、合併症の有無など患者さんのそれぞれの状態に応じて選択されます。
【ステージごとの治療について、さらに詳しく】

1)IA1期

次の治療のいずれかが選択されます。
 ・子宮頸部円錐切除術
 ・単純子宮全摘出術
 ・準広汎子宮全摘出術(+リンパ節郭清

2)IA2期

次の治療のいずれかが選択されます。
 ・準広汎子宮全摘出術(+リンパ節郭清)
 ・広汎子宮全摘出術

3)IB1・IIA1期

次の治療のいずれかが選択されます。
 ・放射線治療
 ・広汎子宮全摘出術

4)IB2・IIA2・IIB期

 ・同時化学放射線療法(CCRT)
 ・広汎子宮全摘出術(+補助療法)

5)III・IVA期

 ・同時化学放射線療法(CCRT)

6)IVB期

 ・全身化学療法
 ・転移病巣の手術療法、放射線療法(化学療法)
 ・症状を緩和させるための放射線治療
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3.治療成績

がんの治療成績を示す指標の1つとして、生存率があります。生存率は通常、がんの進行度や治療内容別に算出しますが、患者さんの年齢や合併症(糖尿病などがん以外の病気)の有無などの影響も受けます。こうしたほかの要素の分布(頻度)が異なるため、用いるデータによって、生存率の値が異なる可能性があります。

以下に、全国がん(成人病)センター協議会(全がん協)が公表している院内がん登録から算出された5年相対生存率のデータを示します。このデータは、およそ10年前のがんの診断、治療に基づくものです。診断や治療の技術は進歩していますので、現在は下記の数字より治療成績は向上していると考えられます。

データは平均的なものであり、かつ確率として推測されるものですので、全ての患者さんに当てはまる値ではないことをご理解ください。
【子宮頸がんの生存率データについて、さらに詳しく】
このデータは、2005年から2007年の間に、子宮頸がんの診断や治療を受けた患者さんが対象となっています。治療については、外科治療だけではなく、放射線治療、化学療法、その他の何らかの治療を受けた患者さんが対象となっています。そのため、各施設で公表している、外科治療だけを受けた患者さんを対象とした生存率と、異なる場合があります。
臨床病期については「子宮頸がん 検査・診断-2.病期(ステージ)」をご参照ください。
表2 子宮頸がんの病期別生存率
病期 症例数(件) 5年相対生存率(%)
I 1,516 92.4
II 666 78.0
III 675 58.6
IV 387 19.5
全症例 3,321 74.4
外部サイトへのリンク全国がん(成人病)センター協議会の生存率共同調査 KapWeb(2016年2月集計)による

なお、こちらの表の臨床病期はUICC(Union Internationale Contrele Cancer:国際対がん連合)TNM分類を用いています。
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4.自分に合った治療法を考える

治療方法は、全て担当医に任せたいという患者さんがいます。一方、自分の希望を伝えた上で、一緒に治療方法を選びたいという患者さんも増えています。どちらが正しいというわけではなく、患者さん自身が満足できる方法がいちばんです。

まずは、病状を把握しましょう。あなたの体をいちばんよく知っているのは担当医です。わからないことは、何でも質問してみましょう。診断を聞くときには、病期を確認しましょう。治療法は、病期によって異なります。医療者とよくコミュニケーションをとりながら、自分に合った治療法であることを確認してください。

診断や治療法を十分に納得した上で、治療を始めましょう。最初にかかった担当医に何でも相談でき、治療方針に納得できればいうことはありません。

特に、子宮頸がんの治療と妊娠については、担当医やパートナー(配偶者・恋人)とよく相談することが大切です。
【治療と妊娠について、さらに詳しく】
最近では、子宮頸がんの発生が若い人に増えていることや、晩婚化に伴い妊娠年齢が上昇していることから、妊娠中にがんが発見される機会も多くなっています。

がんが早期であれば、妊娠継続とがん治療を両立させることが可能な場合もありますが、進行がんでは、母体の救命を優先させる治療を行うこともあります。

パートナーとのコミュニケーションを十分にとり、お互いに納得して治療方針を決めることが大切です。今後の妊娠のことや妊娠の継続について、担当医とよく話し合って治療法を検討していきます。
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担当医以外の医師の意見(セカンドオピニオン)を聞くこともできます。セカンドオピニオンが必要な場合は、担当医に相談してみましょう。多くの医師はセカンドオピニオンを聞くことは一般的なことと理解していますので、快く資料をつくってくれるはずです。

セカンドオピニオンについては「セカンドオピニオンを活用する患者必携サイトへのリンクもご参照ください。
更新日:2012年11月08日 [ 更新履歴 ]
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2012年11月08日 内容を更新しました。タブ形式に変更しました。
2012年05月01日 内容を更新しました。
1996年04月01日 掲載しました。

1.手術(外科治療)

早期子宮頸がんの一般的な治療法は、手術です。がんの広がりによって、手術の方法(術式)が変わります。がんのある子宮頸部の組織を円錐(えんすい)状に切除する方法(円錐切除術)や、子宮を切除する単純子宮全摘出術、子宮と腟、基靭帯(きじんたい)の一部を切除する準広汎(じゅんこうはん)子宮全摘出術や、子宮・腟の一部や基靭帯、さらにリンパ節を取り除く広汎子宮全摘出術などがあります。

将来、妊娠を希望する場合は、十分に担当医と話し合って納得した上で治療を受けることが大切です。
【手術の方法について、さらに詳しく】

1)円錐切除術

図3 円錐切除術
図3 円錐切除術
がんのある子宮の頸部組織を円錐状に切除します。主に、診断の確認のために行われますが、異形成(いけいせい)上皮内がんの場合は治療としても行います。

2)単純子宮全摘出術

図4 単純子宮全摘手術
図4 単純子宮全摘手術
子宮を切除する手術です。子宮を腟から摘出した場合は腟式単純子宮全摘出術、腹部を切開して手術が行われた場合は腹式単純子宮全摘出術といいます。時には、両側付属器切除術といい、卵巣・卵管も切除される方法を採用することもあります。

3)広汎子宮全摘出術

図5 広汎子宮全摘手術(卵巣・卵管を同時に摘出した場合)
図5 広汎子宮全摘手術(卵巣・卵管を同時に摘出した場合)
子宮と腟の一部を含め、骨盤壁近くから広い範囲で切除します。子宮頸がんに関連するリンパ節も同時に切除します(リンパ節郭清 )。
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【手術に伴う主な合併症について】
子宮頸がんでは、治療の方法やその手術の範囲によって、治療後の経過が大きく異なります。手術の場合、下腹部にメスを入れるため、手術直後には手術の創(きず)が痛んで、起き上がったり、立ち上がったりするなど下腹部に力を入れることが難しく、トイレのときに苦労する、などの問題があるかもしれません。手術の創の状態が安定し、痛みがとれてくると、動ける範囲が少しずつ広がります。

合併症について詳しくは、「子宮頸がん 生活と療養-3.治療の後遺症とその対策」もご参照ください。
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2.放射線治療

放射線治療には、高エネルギーのX線やガンマ線でがん細胞を傷つけ、がんを小さくする効果があります。放射線を体の外から照射する方法(外部照射)と、腟を通して子宮頸部のがんのある部分(内部)に照射する方法(腔内[くうない]照射)があります。放射線治療は、がんの根治を目的として行う場合と、手術後に補助的に行う場合があります。いずれの場合にも、子宮頸がんに対する放射線治療については、化学療法(抗がん剤治療)と併用した同時化学放射線治療が、放射線治療単独よりも有効性が高いことが証明されてきています。
【放射線治療の副作用について、さらに詳しく】
副作用には、放射線が照射された部位に起こる皮膚炎・粘膜炎などや、照射部位に関わらずに起こる、だるさ、吐き気・嘔吐(おうと)、食欲低下、白血球減少などがあります。また、直腸炎や膀胱炎などが起こることもあります。治療が終了して数ヵ月から数年たってから起こる症状(晩期合併症)もあります。患者さんによって、副作用の程度は異なります。

副作用について詳しくは、「子宮頸がん 生活と療養-3.治療の後遺症とその対策」もご参照ください。
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3.化学療法(抗がん剤治療)

子宮頸がんに対する抗がん剤治療は、主に遠隔転移のある場合や、再発した場合に行われます。プラチナ製剤を中心とした単剤あるいは多剤併用療法の有効性が複数の報告で認められています。
【化学療法の副作用について、さらに詳しく】
抗がん剤は、がん細胞だけでなく正常な細胞にも影響を及ぼします。特に毛根(髪の毛)、口や消化管などの粘膜、骨髄など新陳代謝の盛んな細胞が影響を受けやすく、脱毛、口内炎、下痢が起こったり、白血球減少や血小板減少が起こったりします。その他にも、吐き気や、心臓への影響として動悸(どうき)や不整脈が、また肝臓や腎臓に障害が出ることもあります。

現在では、抗がん剤の副作用による苦痛を軽減する方法の開発が進んでいます。また、副作用が著しい場合には治療薬の変更や治療の休止、中断などを検討することもあります。
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4.臨床試験

がんの治療は治療技術の進歩とともに変わりますが、その時点で得られている科学的な根拠に基づいた最善の治療を標準治療とよびます。ただし、標準治療は「完全な治療」ではありません。そのため、世界各地で常に新しい治療法が研究され、試みられています。新しい治療の有用性を検証する科学的な方法が臨床試験です。臨床試験によって現在の標準治療よりよい治療であることが証明されれば、新たな標準治療が生まれます。このように、現在の標準治療も、臨床試験の積み重ねの中から生まれてきた治療法なのです。逆に、現在行われている臨床試験は、将来の標準治療となりうる治療ということになります。

臨床試験については、「臨床試験の種類と仕組み」もご参照ください。

現在国内で行われている、子宮頸がんの患者さんを対象とした臨床試験(研究者・医師が実施する臨床試験、および製薬企業や医師が実施する治験の一部)に関して、「がんの臨床試験を探す 子宮がん、卵巣がんなど」で、開発の段階別に分類された情報を閲覧することができます。
更新日:2012年11月08日 [ 更新履歴 ]
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2012年11月08日 内容を更新しました。タブ形式に変更しました。
2012年05月01日 内容を更新しました。
1996年04月01日 掲載しました。

1.経過観察(治療後の通院)

治療後の体調確認のために、定期的に通院します。外来で継続して化学療法放射線治療を行うこともあります。経過観察のための通院の間隔は、病状や治療後の経過などによって異なります。治療後1年目から2年目は1ヵ月から3ヵ月ごと、3年目は3ヵ月から6ヵ月ごと、4年目から5年目は6ヵ月ごと、6年目以降は1年ごとの通院が一般的です。体調に合わせて、検査や治療を継続していきます。体調の変化や後遺症についての問診に続き、必要に応じて触診、内診、直腸診細胞診、場合によっては胸部のX線検査腫瘍マーカーCT検査MRI検査などを行います。

排せつについて、泌尿器科などの医師の診察を受けたり、必要な治療を受けたりすることもあります。

2.日常生活を送る上で

1)食事について

食事については、特に制限はありません。栄養のバランスを第一に、楽しく食べることが大切です。

2)運動について

退院直後は体力が低下しているので、しばらくは疲れたらすぐに横になる、脚を高くして休むなど、無理をしないようにしましょう。運動は、体力の回復に合わせて、散歩などから始め、少しずつ運動量を増やしていきましょう。

3)性生活・妊娠について

腟を切除することによる性交障害が起こることもあります。

手術後の性生活について、詳しくは「性機能障害とリハビリテーション」をご参照ください。

4)女性としてのつらい気持ち

子宮頸がんは、比較的若い年齢で発症することが多いがんです。病気や治療の後遺症、副作用などに加えて、性や妊娠・出産のこと、家族や夫婦関係のことなど、女性としてのつらい気持ちや悩み、心配事が重なることは少なくありません。こうすれば必ずつらい気持ちが軽くなる、楽になるという方法はありませんが、今の自分の気持ちを落ち着いて整理したり、担当医や看護師などの医療者に伝えたり、自分と似た経験をした患者さんの話を患者会などで聞くといったことなどが役立つかもしれません。パートナー(配偶者・恋人)や家族と一緒に、解決方法を話し合うのもよいでしょう。前向きな気持ちになれない日々が続くのも自然なことと捉えて、否定的になりすぎないようにしましょう。

3.治療の後遺症とその対策

1)子宮を含めて広範囲にわたって切除する手術(広汎子宮全摘術)を行った場合

【排尿に関する後遺症について】
直腸や膀胱の排せつを調節する神経がうまく働かなくなることによって、排便や排尿に関わる後遺症が起こることがあります。中でも、尿が出にくくなる、尿がたまっても尿意を感じない、尿が漏れるなどの排尿についての後遺症が多くみられます。

手術の際には、尿道から膀胱に排尿用の管が挿入されます。手術後、症状が落ち着いたら管を抜いて、その後は自分で排尿できるように訓練します。自分で排尿できるようになるまでの時間は個人差がありますので、根気よく訓練することが大切です。尿が出にくいときは腹圧を使い自力で排尿しますが、それだけでは排尿しきれないことが多いので、尿道に管を入れて膀胱に残った尿(残尿)をとります(導尿)。慣れるまで遠慮なく看護師に方法を確認してみましょう。神経の回復を待ちながら、徐々に自力で排尿できるようにしていきます。尿意を感じないときには、多めに水分をとって、決まった時間にトイレに行く習慣をつけるようにします。トイレで下腹部をさする程度に軽く押したり、温水洗浄便座のビデで尿道口を刺激したり、自分なりの排尿法を工夫して見つけることが大切です。強くおなかを押して腹圧をかけすぎると、膀胱を傷めたり尿が腎臓に逆流したりする可能性があるので注意しましょう。

尿漏れがあるときは、尿漏れ用のパッドなどを利用するとよいでしょう。尿漏れを放っておくと、臭いや皮膚のかゆみ、かぶれなどの症状が出ることもあります。気に掛かる症状があるときには、担当医や看護師に相談してみましょう。

女性生殖器がん手術後の排尿障害のリハビリテーションについて、詳しくは「女性生殖器がん手術後の排便・排尿障害のリハビリテーション」をご参照ください。
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【便秘、便が出にくい後遺症について】
排尿障害と同じように、神経がうまく働かなくなることによって便秘になる場合があります。放射線治療を行った場合にも、しばらくしてから腸の動きが悪くなり、便秘になることがあります。

朝起きたら1杯の冷たい水を飲むなど、排便を促す工夫をしましょう。食物繊維が多すぎる食事は、イレウス(腸閉塞)の原因になりますので注意しましょう。適度な運動も、腸を動かすためには必要です。担当医から、緩下剤が処方されることもあります。

女性生殖器がん手術後の排便障害のリハビリテーションについて、詳しくは「女性生殖器がん手術後の排便・排尿障害のリハビリテーション」をご参照ください。
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2)骨盤内や足の付け根(鼠径部)のリンパ節を取り除いた場合

【足のむくみ(リンパ浮腫)について】
両足から骨盤を通って心臓に戻るリンパ液の流れが滞り、下半身がむくむことがあります。リンパ浮腫のむくみは一般に、太ももの付け根から始まり、大腿(だいたい)部、膝の下、足首、足の甲へと末端に向かって広がっていきます。治療後早期にあらわれることもありますが、数年たってから症状が出ることも少なくありません。リンパ節を取り除いた後に、放射線治療を追加した場合は、一層むくみが出やすくなります。

リンパ浮腫を起こさないようにするには、寝るときや椅子に座るときに、できるだけ足を下ろしたままにせず、高めの位置(お尻より少し足を高くする)に保つようにします。また、なるべく立ったまま、座ったままの仕事を避けたり、休みを小まめにとったり、配慮も必要です。

リンパ浮腫によるむくみが出ると足が動かしにくくなりますが、適度に足を動かしたりすることも、むくみの解消に役立ちます。

リンパの流れをよくするための用手的(手を使った)リンパドレナージも効果があります。用手的リンパドレナージとは、腕や足にたまったリンパ液を正常に機能するリンパ節へと誘導して、リンパ浮腫のむくみを改善させるための医療用のマッサージ方法です。一般的に行われているマッサージや、美容目的のリンパドレナージとは異なります。看護師や専門家の指導を受けて、正しくマッサージを行う必要があります。

リンパの流れをよくするマッサージ機器などを利用する場合にも、担当医や看護師に確認した上で、使用方法について説明を受けてからにするとよいでしょう。

昼間は弾性ストッキングをはき、長時間にわたる同じ姿勢や正座を避けます。弾性ストッキングは、足全体に圧力をかけることにより、下に落ちていくリンパ液を圧迫して抑えるものです。就寝中以外、一日中着用するものですから、形を整えて正しく着用することが大切です。サイズもいろいろありますので、医師や看護師に相談してみてください。

医療機関によっては、リンパ浮腫を専門に診療する外来を設けているところもあります。また、リンパ浮腫があるときに細菌感染すると、足が赤く腫(は)れ上がったり、高熱が出るリンパ管炎を引き起こしたりしやすいので、皮膚は清潔に保つ必要があります。足の小さなけがも化膿(かのう)しないように消毒します。気掛かりな症状があらわれたときにはマッサージは避け、早めに受診しましょう。

リンパ浮腫によるむくみについて、詳しくは「リンパ浮腫」をご参照ください。
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3)閉経前に両側の卵巣を切除する手術や、放射線治療で卵巣の機能が失われた場合

【更年期障害のような症状について】
女性ホルモンが減少し、卵巣欠落症状が起こりやすくなります。この症状は、更年期障害に似たもので、ほてり、発汗、食欲低下、だるさ、イライラ、頭痛、肩こり、動悸(どうき)、不眠、腟分泌液の減少、骨粗しょう症、高脂血症などがみられます。症状の強さや期間は人によって異なりますが、特に若い年齢では症状が強くなります。

血行をよくしたり、精神的にリラックスしたりすることで、症状が軽くなると感じられる方が多いようです。入浴や軽い運動をしたり、音楽を聴いたりなど、自分に合う方法を探してみましょう。時間とともに症状は徐々に消えますが、つらいときは我慢しないで担当医に伝えましょう。必要な場合は、ホルモンを補充する薬が処方されます。
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更新日:2013年08月13日 [ 更新履歴 ]
更新履歴
2013年08月13日 「2.再発の更新」および「3.生活の質を重視した治療」を追加しました。
2012年11月08日 内容を更新しました。タブ形式に変更しました。
2012年05月01日 内容を更新しました。
1996年04月01日 掲載しました。

1.転移

転移とは、がん細胞がリンパ液血液の流れに乗って別の臓器に移動し、そこで増殖したものをいいます。がんは検査では認められなくても、治療の時点ですでに別の臓器に移動している可能性もあり、時間がたってから転移として見つかることがあります。子宮頸がんの場合は、腟や周りの臓器(膀胱、尿管、直腸など)、リンパ節などに広がります。

転移は、それぞれの患者さんで状態が異なり、化学療法(抗がん剤治療)や、痛みや食欲の低下に対する治療など、個々の状態や症状に応じた治療や療養の方針が検討されます。

2.再発

再発とは、治療により目に見える大きさのがんがなくなったあと、再びがんが出現することをいいます。骨盤内に起こる局所再発と、原発巣から離れた遠隔臓器(肺や肝臓など)に転移する遠隔転移再発とに分けられ、それぞれ治療法も異なります。

再発が局所の場合は、子宮・腟とともに下部結腸、直腸、膀胱を切除する骨盤除臓術(骨盤内臓器全摘出術)や、放射線治療や抗がん剤治療を行うことがあります。骨盤除臓術を行う場合は、人工肛門や回腸導管(回腸を用いて人工的に尿路を再建する)、造腟術など、手術によって損なわれる機能を補うための形成手術が必要になります。

遠隔転移再発の場合、基本的には化学療法を行うことになります。ただし、病巣が1ヵ所にとどまっていれば外科手術や放射線治療なども検討します。多臓器に及ぶ再発や多発性の転移には化学療法が行われます。

再発といっても、それぞれの患者さんで病気の状態は異なります。病巣の広がりや再発した時期、これまでの治療法などによって総合的に治療法を判断する必要があります。それぞれの患者さんの状況に応じて、治療やその後のケアを決めていきます。

3.生活の質を重視した治療

近年、がんと診断されたときから、クオリティ・オブ・ライフ(QOL:生活の質)の改善を目的とし、がんに伴う体と心のさまざまな苦痛に対する症状を和らげたり、患者さんとご家族がその人らしく過ごしたりするための緩和ケアが浸透しはじめています。

緩和ケアは、がんが進行してからだけではなく、がんと診断されたときから必要に応じて行われるものです。痛みや吐き気、食欲不振、だるさなど体の症状や、気分の落ち込みや孤独感など心のつらさを軽くすること、また、その人らしい生活を送ることができるように、緩和ケアでは医学的な側面に限らず、幅広い対応をします。
そのためにも、治療や療養生活について不安なこと、わからないことなど、ご自身の思いを積極的に担当医に伝えましょう。十分に話し、納得した上で治療を受けることが大切です。

緩和ケアについては、「緩和ケアを受けるには」もご参照ください。
再発や転移、痛みが強いときの治療については、「患者必携がんになったら手にとるガイド」の以下の項もご参照ください。
がんの再発や転移のことを知る患者必携サイトへのリンク
緩和ケアについて理解する患者必携サイトへのリンク
痛みを我慢しない患者必携サイトへのリンク
もしも、がんが再発したら 冊子
がんの再発に対する不安や、再発に直面したときの支えになる情報をまとめた冊子です。がんの再発という事態に直面しても、「希望を持って生きる」助けになりたいという願いを込めて、再発がんの体験者、がん専門医らと共に検討を重ねて作成されたものです。
(Webサイトでもご覧になれます。「もしも、がんが再発したら [患者必携]本人と家族に伝えたいこと」患者必携サイトへのリンク