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喉頭がん(こうとうがん)

更新日:2013年03月18日 [ 更新履歴 ]    掲載日:1998年02月12日
更新履歴
2013年03月18日 内容を更新しました。タブ形式に変更しました。
2006年10月01日 内容を更新しました。

1.日常生活を送る上で

頭頸部のがんは、1つの場所にできると、後になって別の場所にがんができることが多いという特徴があります。そのため、特に症状がない場合でも定期的に通院し、診察を受けることが大切です。

1)なるべくのどを使って

治療後の安静が必要な期間を過ぎてからは、積極的に機能を回復するための練習が必要です。話すこと、のみ込むこと、食べることは、多くの筋肉や神経の複雑な働きによって可能になります。身ぶりや手ぶり、メモによる筆談などを組み合わせながら、なるべくのどを使うように心がけてみましょう。話すことが、のみ込みやすさを助けることもあります。

2)補助の道具を使うことも

喉頭を全て手術で摘出した場合には、発声機能が失われます。この場合には食道を震わせて声を出す食道発声という方法を試みたり、マイクのような形をした振動させる器械(電気喉頭)や管の付いた器械(人工喉頭)で代わりに発声した音声で会話したりする訓練を行います。詳しくはこちら[発声障害(失声)]をご参照ください。

食道発声法は習得者の話が役に立つことがあります。患者会などで経験者にコツを聞くとよいでしょう。電気喉頭は器械が入手できれば、入院中から練習を始められます。担当医や看護師、言語聴覚士などに聞いてみましょう。

また、発声のための器具を埋め込む小手術も広まってきています。
【各自治体における身体障害者認定の手続きについて、大切なこと】
喉頭を摘出した人は身体障害者3級に認定されます。市区町村によって異なりますが、電気喉頭、ファクス、ガス警報機購入の補助、交通機関の運賃割引などが受けられます。申請後、認定までに2カ月程度かかります。
手術当日から申請手続きができるので、入院前に書類を取り寄せるなどの準備をしておくとよいでしょう。住まいの市区町村で問い合わせてください。わからないときには、がん相談支援センターに相談しましょう。お近くのがん相談支援センターは、「がん相談支援センターを探す」から検索することができます。
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2.経過観察

治療を行った後の体調や再発の有無を確認するために定期的に通院します。再発は治療後1年から2年で生じることが多いため、治療後1年から2年は1カ月から2カ月に1回程度、継続的な受診が必要です。その後の受診の間隔は状態によって異なりますが、少なくとも5年間は経過観察をする必要があります。通院の際には、内視鏡検査、頸部の触診などを行います。通院の頻度や検査項目は、治療内容や患者さんの状態に応じて変わります。

3.治療の副作用対策

1)放射線治療

副作用は治療した部位に起こることがほとんどであり、治療している期間中や終了してすぐのころに起こるもの(急性期の副作用)と、終了して数ヵ月から数年たってから起こるもの(遅発性の副作用)があります。

なお、治療中に喫煙を続けると喉頭、咽頭の粘膜炎が強くなりつらい思いをします。タバコを吸っている人は禁煙しましょう。

(1)急性期の副作用

治療中には喉頭、咽頭の粘膜炎、および頸部の皮膚炎などが起こります。
治療開始1週から2週目に発声しにくい、声がれ、つばが出にくい、味がわからない、食べ物をのみ込むときに痛いなどの症状が出てきます。照射部の皮膚は日焼けのように赤くなったり、こすると皮膚がむけてしまったりすることもあります。口が渇く場合には、水分を小まめにとることを心がけます。また、担当医から人工唾液を処方してもらうこともできます。医師、放射線技師、看護師に相談し、副作用が強くならないようにこの時期を上手に切り抜けましょう。

進行がんで頸部の広範囲に照射した場合は、治療終了後もつばが出にくい、味がわからないといった症状は続くことが多く、一生残る場合もあります。また、つばが出ないため虫歯になりやすくなります。しかし、早期の喉頭がんの場合は、照射する範囲は非常に小さくのどぼとけ付近のみの場合が多く、あまり心配しなくてもよいでしょう。

(2)遅発性の副作用

治療が終わって数カ月以降でも、頸部の皮膚が硬くなる、口の渇きが続くなどの症状があります。甲状腺機能低下症が起こることもありますが、症状が出ることはほとんどありません。非常にまれですが、咽頭・喉頭の炎症が続いて呼吸が苦しくなってしまうことがあります。
また、数年たってから放射線を照射した部位に二次がんが発生する(二次性発がん)場合もあります。

2)手術

(1)声を出す機能を補う

喉頭の手術をした後は、「食べる」「話す」といった機能が影響を受けます。
喉頭を摘出し、声が出なくなった場合には、電気喉頭などの器械を用いたり、食道発声の習得を試みたりするといった方法があります。食道発声法は、食道や胃から空気を吐き出すときに、喉頭の代わりに咽頭や食道粘膜を震わせて音を出す方法です。電気発声法は、小型のマイクのような器械を首の皮膚に密着させて、電気的に振動させて声を出します。
何度も繰り返し書くことができる筆談用ボードなども市販されています。
【電気喉頭を使って会話をしている方が飛行機に乗る場合に、大切なこと】
機内での電気喉頭の使用については、事前の申し出が必要です。事前申し出をしなかった場合、機内での使用はできません。
飛行機の搭乗券を予約する際に、会話が不自由なことを前もって伝えておき、機内で乗務員の支援を受けられるように確認しておきましょう。航空会社によっては筆談ボードが用意されているので、機内で使えるように頼んでおくとよいでしょう。
なお、身体障害者に認定され障害者手帳を交付されていれば、飛行機を含め各乗り物の旅行運賃の割引措置が受けられます。
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(2)呼吸する機能を補う

手術後は、創(きず)を保護したり、治療後の腫(は)れがあったりすることによって一時的に呼吸しにくくなります。空気と食べ物の通り道を別々に確保するための治療を行うこともあります。
そのような場合、手術によって頸部(首)から気管に穴(気管孔)を開け、管を入れて空気の通り道を確保します。その間、話すことができないので、筆談や文字盤で意思を伝えます。永久気管孔により、長期にわたって通り道を確保することもあります。

永久気管孔については、「永久気管孔(永久気管瘻)」もご参照ください。

(3)嚥下(えんげ)の機能を補う

喉頭がんの手術後や、食べ物を通すために腸の一部を移植した後で、食べ物がのみ込みにくかったり、逆流したり、つかえる感じを自覚することがあります。通り道が狭くなる、のどの動きが悪くなるなどの原因によります。
このようなときには、よくかんで、ゆっくりと少量ずつのみ込むようにします。通り具合を調べるために内視鏡検査やバリウムなどを用いたX線検査を行ったり、嚥下の動きを調べたりして原因に応じた治療を受けます。

(4)首や肩の痛みを和らげる

手術で頸部のリンパ節を取り除いた場合、腕を真上に上げられない、肩が凝る、首がしめ付けられる感じがする、などの症状が現れ、数ヵ月間続くことがあります。
このようなときには、理学療法士などの指導を受けながら、腕を上げたり、肩や首を回したりする運動を行います。退院後も根気よく続けることで、不快感を軽減することができます。

(5)気管孔がある状態での注意点

喉頭を摘出した場合、呼吸のために頸部の付け根の前に穴(永久気管孔)が開けられ、そのケアやリハビリテーションが必要になります。詳細については、担当医や看護師にご相談ください。また喉頭全摘出術を受けた先輩患者さんなどと情報交換をすることで、上手に適応することができるでしょう。
気管孔があると、外気が直接気管に入ることになります。日常生活では次のようなことに注意しましょう。詳しくは、「永久気管孔(永久気管瘻)」を参照してください。
【気管孔がある状態での注意点について、さらに詳しく】

●気管孔の保護

気管孔にほこりなどが入らないように、小さいガーゼなど専用のエプロンで保護します。エプロンは病院の売店などで購入することができますが、スカーフやハンカチでも代用できます。

●痰(たん)の管理

気管孔からほこりが入りやすいので痰の量が多くなったり、湿気が不足するので痰が硬くなったりすることがあります。加湿器などで部屋の湿度を調節し、気管孔の周りを清潔にしておきましょう。

●入浴時の注意

気管孔は気管や肺とつながっているため、気管孔から水が入らないようにします。入浴のときは、首にタオルを巻いたり、気管孔に向かってシャワーを向けたりしないようにします。もし気管孔に水が入った場合は、あわてずに咳(せき)をして水を出します。

●排便

息を止めていきむことができないので便秘になりやすくなります。食物繊維や水分を多めにとり、便秘が続くときは担当医に相談しましょう。緩下剤(かんげざい)が処方されることもあります。

●食事

よくかんでゆっくり食べましょう。呼吸の通り道が変わるため、うどんやラーメンなどのめん類をすすりにくくなったり、においを感じなくなったりします。熱いものをフーフーと吹いて冷ますこともできないので、やけどをしないように注意しましょう。ただし、食道発声を習得できると、鼻に空気を吸い込めるようになり、嗅覚はかなり戻ります。

●外出や旅行

外出先で体調が悪くなったときのために、名前・連絡先・かかりつけ医療機関名・服用中の薬の名前・血液型、それに加えて『私は手術をして声が出ません。首の前の孔で呼吸をしています』と書いたメモを常に携帯すると安心です。
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3)抗がん剤治療

抗がん剤は、がん細胞だけでなく正常な細胞にも影響を及ぼします。特に髪の毛、口や消化管などの粘膜、骨髄など新陳代謝の盛んな細胞が影響を受けやすく、脱毛、口内炎、下痢が起こったり、白血球血小板の数が少なくなったりすることがあります。そのほかに食欲不振や吐き気、また肝臓や腎臓に障害が出ることもあります。

現在では、抗がん剤の副作用による苦痛を軽くする方法が進んでおり、副作用が強い場合には治療薬の変更や治療の休止、中断などを検討することもあります。
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