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医療者とのコミュニケーション

更新日:2006年10月01日     掲載日:2006年10月01日
医師やほかの医療従事者の言葉がよくわからなくて困ったことはありませんか。医療の場ではたくさんの聞き慣れない専門用語が使われています。自分のことを説明されているのにその説明されている内容がよくわからない、そんな状況はとてもつらいものです。とくに限られた診療場面で医師に質問をするのは、とても緊張するものですし、質問してもいいのだろうかと躊躇することがあるかもしれません。けれども、その内容はあなた自身のことです。あなた自身が受ける検査や治療、これからの生活の中で注意することなどが話されているのです。「よくわからない…」と不安に思い続けているよりも、ほんの少し勇気を出して質問しましょう。医療従事者は、あなたが理解していないことに気づいていないかもしれません。それに気づくためには、あなたが質問してくれることが大切なのです。

ここで「がん医療用語の理解度調査」の結果をご紹介します(この調査結果は、アストラゼネカ株式会社オンコロジー事業本部が実施した調査結果より情報開示を受けた内容に基づき再構成しています)。がんに関する100の医療用語について、全国の20才代〜70才代のがん患者(50名)、がん患者家族(100 名)、一般(50名)の合計200名に、次の2つの方法、1)それぞれの用語を音(カタカナ)だけで示してそこから想起される意味を尋ねた結果、そして 2)正しい意味と間違った意味を2つ用意して二者択一でどちらが正しいか尋ねた結果です。

QOL、作用機序、集学的治療といった用語は、日常のがん診療の中で、患者さんに対して使われているかもしれませんが、音(カタカナ表記)のみから想起して回答が得られた割合は20%にも達していません(表1)。どんな風に聞こえて理解されていたかというと、『病期分類』は、「病気の分類」「何科に分類されるか」など、『化学療法』についても、「放射線療法」と思われていたり、単に「副作用」と理解されていたりという結果でした(表2)。がんの診療の中で、医療者からすれば日頃当たり前に使われている言葉でも、意外と理解されていないものなのです。

音(カタカナ表記)を2択式で示して意味を選んでもらう方法をとった場合にも、CT検査、QOL、硬結などは、約半数の人が正確に答えられていませんでした(表3)。そして回答者の半数以上が、医療従事者とのコミュニケーションがうまくいかないと感じていました(図1)。

表1 音(カタカナ表記)だけで意味を想起して回答できた割合が80%未満の用語
表2 音(カタカナ表記)だけで想起した記載回答内容(抜粋)
表3 音(カタカナ表記)の2択式で意味を正答できた人の割合
図1 医療従事者とのコミュニケーションがうまくいかないと感じたことがありますか
図1 医療従事者とのコミュニケーションがうまくいかないと感じたことがありますか
初めて聞く言葉や、文章の断片しか聞こえなかったとしても、人はとらえ切れていない情報を埋めて自分なりにつじつまの合う文章を作ってしまいます。人間ならだれでも起こします。同音異義語で全く違う意味にとらえられていたり、初めて聞く言葉に対して自分なりに意味をつけたりということがおこっているのです。
  • トウツウはありますか?「頭痛はありますか?」
  • このクスリはキンキです。「この薬は近畿です。」
  • コウケツがありますね。「高血(圧)がありますね。」
  • チケンをやりますか?「ためしに検査するってこと?」
  • シジリョウホウをしましょう。「指示された治療をするの?」
  • ビョウキブンルイでは、・・・。「病気の症状による分類のこと?」「病名の分類?」
こんな風にひとたび聞こえてしまったら、言われている内容はちんぷんかんぷんです。これを解決する方法は、コミュニケーションを十分にとるしかありません。コミュニケーションを十分にとることによって、お互いに言われている内容のオーバーラップが生まれます。その中でひとたび間違って理解したとしてもその内容につじつまが合わないことに気がつけば、修正していけるのです。その中でこんな工夫をしてみてください。

医療者と話すとき、こんなことを注意してみましょう
〜患者さん、ご家族、一般の方へ


1.できるだけ言われたことをメモにとりましょう。
  • もしどう書くのかわからなかったり、意味がわからなかったりしたら医師や近くにいる医療従事者に質問しましょう。

2.質問することは、まったく恥ずかしいことではありません。
  • 医療の専門領域のことを勉強したり、医療現場で働いたことがないのなら、専門用語がわからないのは当然です。また医療従事者には、わかりにくいことをわかりやすく説明するという義務があります。

3.治療の説明など、あなたが重要な決定をしなくてはならないときは、先生に承諾をとって説明内容を録音させてもらいましょう。
  • できるだけわからないことはその場で質問しておくのが一番よいことですが、そのときは動揺してどうしても聞き取れなかったり、質問できないことがあるかもしれません。そんなときの有用な助けになります。ご家族に説明するときにも役立ちます。
  • あなた自身のこれからのことを決める大事な説明ですから、医師も快諾してくれるはずです。

4.もしどうしても質問しにくかったり、質問する余裕や時間がなかった場合には?
  • メモをとっておけば、身近な人に質問する、自分で調べることができるかもしれません。「がんに関する用語集」では、がん診療を受ける中でよく出てくる用語を取りあげてわかりやすく説明しています。言葉の意味がわからないとき、確かめたいときなどに活用してください。
医療者として注意したいことは、患者さんと話すとき気をつけたいことをご覧ください。
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