がんと共に働く:[国立がん研究センター がん情報サービス]

  • がんと共に働く まず一歩前へ。
  • はじめに
  • 本人編
  • 家族編
  • 病院編
  • 職場編
  • 地域編
  • まとめ

がん患者が「がんと共に働く」社会を実現する。 そのためには、何をすればいいのでしょうか?  がん経験者、がん患者を持った家族、医療従事者、職場、地域の支援者———— がんの「当事者」のみなさんと、この問いに対する答えを探っていきます。

「私たち、がんと共に働いてきました」

田原

今日は「がんと共に働く」をテーマということで、がんを経験された立場、それから家族、地域、職場、医療関係者、それぞれの立場から語っていただこうと思い、集まってもらいました。私も聞きたいことがたくさんあります。

みなさんも、それぞれの立場から「これからがんと共に生きる働ける社会づくりには、どうしたらいいのか」について、経験を踏まえて話してもらえればと思います。

では、自己紹介を兼ねて、ご自身の経験を関原さんから話していただけますか。

関原

私は現在67歳です。もともと日本興業銀行の銀行マンでした。1984年、39歳のときに、赴任先のニューヨークで大腸がんが見つかり、摘出手術を受けました。早期発見でなくリンパ節に多数の転移がありました。そのあとは文字通り「がんと共に働く」人生でした。何度も転移を繰り返したのです。翌年帰国して、2回目以降5回の転移は国立がんセンターで治療してもらいました。

80年代当時、日本ではまだがんの告知は一般的ではなかったのですが、がんにかかったのがアメリカで、あちらでは当人にはっきり告知するので、日本に帰ってからも病院で包み隠さず話してもらうようにしました。職場にも自らがんにかかっていることを伝えました。特別扱いは特にされませんでした。現在は数社の社外役員をしながら、日本対がん協会常務理事を務めています。

児玉

私は、新聞社で働いています。2006年に検診で乳がんが見つかりました。44歳のときです。手術を受けた後、仕事をしながら30回の放射線照射を受けました。仕事は結構きついのですが、マスコミの職場は勤務時間などわりあいと自由度が高いので、助かりました。実は同時期に社内に複数のがん患者がいたのです。

乳がんの人が私を含めて3人、前立腺がんが2人。オープンな会社の雰囲気もあったからでしょう。告知された瞬間から、がんだということは自ら職場でぱーっと話してしまいました。おしゃべりなので、取引先のお客さまにまで話したら思いっきり引かれてしまって、むしろ社外の方のフォローが大変でした。

河村

私は女性特有のがんの患者会「オレンジティ」を立ち上げ、理事長を務めています。きっかけは自らのがん体験です。1999年に32歳で結婚して、その1週間後に子宮がんだとわかりました。最近ちょっと生理が重いからと近くの病院に行って、内診しているカーテンの向こうで、「あ、こりゃがんだなー」と言われてしまったんです。図らずも告知されてしまったわけですね。

新婚ほやほやでがんになって、相手に申し訳なく思い、親からは「離婚しなさい」と言われましたが、夫は一貫して態度が変わらず、「いまはがんも治る時代だから」と励ましてくれ、私の支えになりました。勤め先は県庁で、手術後は後遺症に苦しみましたが、長く休むとなんだか居場所がなくなるようなあせりがあって、早期に復職しました。

渡邉

私は看護師で、神奈川県立がんセンターで働いています。10年前、外来の看護師長をしていた頃、いろいろな方からがんについて相談を受けたのをきっかけに、がん看護専門看護師の資格を取りました。それから、誰もがそこに行けば何とかなる場所を作りたいと思って、病院内に相談部門を立ち上げました。相談者の中には、ときどき、会社にはがんになったと言えないので有給休暇で療養するという方がいらっしゃいます。一般的には、職場ではがんだと言えない環境が、まだまだあるのだと思います。

いまは看護の管理者ですが、私の職場にもがんを抱えながら、仕事をしている人がいます。私は一番配慮しなければいけない立場ですので、週に何回だったら働けるか、何時間だったら大丈夫かということを聞きながら、調整しているつもりです。

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  • 01 私たち、がんと共に働いてきました
  • 02 「なぜ教えてくれないの!余命半年なら精一杯生きたい」   がんの女房に怒られました
  • 03 医者に、がんです、と言われたらどうすればいい?
  • 04 食道がん、手術しないで治しました
  • 05 抗がん剤をずっと使うと制度があっても大きな負担になる
  • 06 家族につらいところは見せられないのが、つらい
  • 07 がんになったら、普通、会社では配置転換させられます
  • 08 がんになる前に、仕事の技術を磨こう。   それがサバイバルの武器になる
  • 09 「がん患者」は、 人生を共に生きるパートナーだ

  • はじめに
  • 本人編
  • 家族編
  • 病院編
  • 職場編
  • 地域編
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