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大腸がん(だいちょうがん)

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更新日:2016年01月06日 [ 更新履歴 ]    掲載日:1997年09月22日
更新履歴
2016年01月06日 一部の文言を変更しました。「4.疫学・統計 1)統計」を更新しました。
2014年05月14日 内容を更新しました。
2012年10月26日 更新履歴を追加しました。タブ形式に変更しました。
2011年11月09日 内容を更新しました。

1.大腸について

大腸は食物が消化吸収された残りの腸内容物をため、水分を吸収して大便にする器官です。大腸菌や乳酸菌などの100種類以上の腸内細菌が存在しており、食物繊維の分解や感染予防の働きなどをしています。
大腸は盲腸から始まります。盲腸から上(頭側)に向かう部分が上行結腸、次いで横に向かう部分を横行結腸、下に向かう部分が下行結腸、S字状に曲がっている部分がS状結腸、約15cmの真っすぐな部分が直腸で、最後の肛門括約筋(こうもんかつやくきん)のあるところが肛門管です(図1)。
図1 大腸と周辺の臓器の構造
図1 大腸と周辺の臓器の構造

2.大腸がんとは

大腸がんは、長さ約2mの大腸(盲腸・結腸・直腸・肛門)に発生するがんで、日本人ではS状結腸と直腸にがんができやすいといわれています。

大腸粘膜の細胞から発生し腺腫(せんしゅ)という良性のポリープの一部ががん化して発生したものと、正常な粘膜から直接発生するものがあります。粘膜の表面から発生したあと、大腸の壁に次第に深く侵入していき、進行するにつれてリンパ節や肝臓、肺など別の臓器に転移します。

3.症状 

早期の段階では自覚症状はありませんが、多い症状としては、血便、下血、下痢と便秘の繰り返し、便が細い、便が残る感じ、おなかが張る、腹痛、貧血、原因不明の体重減少などがあります。中でも出現の頻度が高い血便については、痔(じ)などの良性疾患でも同じような症状が起こるため、大腸がんの早期発見のためには早めに消化器科、胃腸科、肛門科などを受診することが大切です。時には、がんによる腸閉塞(へいそく)症状から嘔吐(おうと)などでがんが発見されることや、大腸がんの転移が、肺や肝臓の腫瘤(しゅりゅう)として先に発見されることもあります。

4.疫学・統計

1)統計

大腸がんにかかる割合(罹患[りかん]率用語集アイコン)は、40歳代から増加し始め、50歳代で加速され、高齢になるほど高くなります。大腸がんの罹患率、死亡率はともに男性では女性の約2倍と高く、部位別では結腸がんより直腸がんにおいて男女差が大きい傾向があります。

大腸がんの罹患率をみると、1990年代前半までは増加し、その後は横ばい傾向にあります。大腸がんで亡くなる患者さんの割合(死亡率)に関しては、1990年代半ばまで増加し、その後は少しずつ減る傾向にあります。男女とも、大腸がんの生存率は比較的高くなっています。

大腸がんの増加には、主として結腸がんの増加が影響しています。罹患率の国際比較では、結腸がんは日本人よりハワイの日系移民が高く、欧米白人と同程度であることが知られていましたが、最近では、結腸がん・直腸がんともに、日本人はアメリカの日系移民および欧米白人とほぼ同じになっています。

2)発生要因

大腸がんの発生要因として、生活習慣では飲酒や肥満が、食生活では赤肉(牛・豚・羊の肉)や加工肉(ベーコン、ハム、ソーセージなど)の摂取増加が指摘されています。身体的な要因としては、高身長の人ほど発症リスクが高い傾向にあります。遺伝的な要因としては、直系の親族に家族性大腸腺腫症とリンチ症候群(遺伝性非ポリポーシス性大腸がん家系)にかかった人がいるという家族歴が知られています。

詳しくは「がん種別リスク要因と予防法」「遺伝性腫瘍・家族性腫瘍」をご参照ください。

5.大腸がん検診

大腸がんの発見に関しては、便に血液が混じっているかどうかを検査する便潜血検査が有効であることが明らかになっており、症状が出る前に、検診などでの早期発見が可能です。早期に発見できればがんを完全に取り除ける可能性が高くなります。

その他、一般的な検査方法として、大腸内視鏡検査があります。
【大腸がん検診について、さらに詳しく】

1)便潜血検査

がんやポリープなどがあると、大腸内に出血することがあるため、その血液を検出する検査です。大腸がん検診の代表的な検査で、症状がない健康な人から、大腸がんの精密検査が必要な人を選び出すためには、最も有効で負担の少ない検査法です。

2)大腸内視鏡検査

大腸を内視鏡で観察する方法で、がんやポリープに対する診断が高い確率で可能なことが特徴です。問題点は、まれに出血や腸に穴が開く(穿孔[せんこう])などの事故が起きる可能性があるため、比較的高度な技術を必要とする検査であり、多くの受診者に行うことはできません。検診の専門施設では検診法の1つに入りますが、現時点では、主に精密検査のために用いられる検査法です。
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